シンガポールとの往来再開、8月にも何らかの決定

【クアラルンプール】 ヒシャムディン・フセイン外相は、シンガポールとの通勤やビジネス、公務を対象とした往来再開について、8月にも何らかの決定を下す方針であることを明らかにした。
ヒシャムディン外相は、往来再開にあたっては両国が標準的運用手順(SOP)及び感染防止対策について合意することが必須だとコメント。両国国境の完全再開の可能性についての意見を交換したと述べた。
ムヒディン・ヤシン首相とシンガポールのリー・シェンロン首相は先ごろ、通勤者を対象とした「定期通勤申し合わせ」及び主張者を対象とした「相互グリーン・レーン」を締結する方向で合意していた。
ヒシャムディン外相はまた、ブルネイ、ニュージーランド、日本、豪州、韓国などのグリーンゾーンに分類される他の国々とも往来再開に向けて議論を開始していることを公表。その上で「国境の再開は簡単なことではない。関係国の間で徹底的かつ詳細な準備と十分な理解を必要とする」と述べるにとどまった。
(南洋商報、7月7日、フリー・マレーシア・トゥデー、7月6日)

貧困ラインを近く見直し=ムスタパ首相府相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムスタパ・モハメド首相府相(経済担当)は、貧困と定義される最低ラインが低すぎるとの指摘を受けて見直しに着手していることを明らかにし、近く新たな貧困ラインを発表すると述べた。
ムスタパ大臣は、貧困ラインの問題は昨年から2回にわたって閣議で議題に上っているとした上で、見直しに取り組むために経済企画局(EPU)によって数回にわたって委員会が招集されたとコメント。月収980リンギとなっている現在の貧困ラインは2005年に行なわれた研究に基づいたものであり、指摘されているように時代遅れであると認めた。また新たな貧困ラインについては、2019年の新たな方法論が導入される予定であるとし、貧困を取り巻く最新の数値が含まれマレーシアの現在の社会経済状況をより適切に反映するものになると述べた。
マレーシアの貧困率については、月収980リンギの貧困ラインに基づけばわずか0.4%となるが、元国連特別報告者のフィリップ・アルストン氏は7月6日に発表したリポートの中で、「誤解を招くほど低く非現実的」と指摘。「国際基準に基づいているとの政府の主張は煙幕であり、現実と統計の間の明らかなミスマッチを無視している」と批判していた。

代表ブログ 07.08

DC Restaurantへ行ってきた。オーナーシェフがMr Darren Chin。マレーシアで今最も注目されているフレンチのシェフの一人。パリのミシュランの星を取得したレストランで修行した経験を持つ。マレーシアではいろんな賞ももらっている。

MCOで2ヶ月間休業していたと言っていたが、行った日は満席状態だった。コースにぺリングのワインをつけてもらったメニューを頂いた。

日本産の食材を使っているフレンチレストランということで、以前から行ってみたかったレストランだ。一皿目からいきなり日本産ハマチのカルパッチョ。その後も、日本のトマトを使った前菜や北海道のウニと甘エビを使った冷製パスタ、阿波牛のフィレステーキなど、日本産食材のオンパレードだった。

それぞれの料理に合ったワインも美味しかった。味付けも、わさびや柚子胡椒、日本酒を使ったり、日本のダシを使ったり。かなり日本を意識しているみたいだ。

最後にDarrenが来てくれて、日本産食材をたくさん使ってくれていることにお礼を言った。Darren曰く、日本の食材は美味しくて品質も最高だから。Darrenがマレーシアの日本産食品輸入増のきっかけになってくれるかも。

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ハラル認証手続きを簡素化の方針=ズルキフリ首相府相

【クアラルンプール】 ズルキフリ・モハマド・アルバクリ首相府相(宗教問題担当)は、ハラル(イスラムの戒律に則った)認証取得手続きを簡略化する方針を明らかにした。
ズルキフリ大臣は、ハラル認証の問題を包括的に調査して、認証取得において業界が直面するすべての問題が解消されるようにすると言明。ハラル認証取得プロセスにおいて申請者に負担をかけるべきではないとした上で、復興のための行動制限令(RMCO)においては特にその必要性はあると述べた。その上で、申請プロセスを見直し手続きを簡略化しつつも規定のハラル基準を満たすようにするとし、具体的には申請後の処理期間の短縮、ハラル証明書の申請に必要な文書の削減などが、簡略化の検討内容に含まれるとした。
またズルキフリ大臣は、ニセのハラル・ロゴが一部で使用されている問題に言及。当局だけでなく一般国民、特にイスラム教徒もハラル・ロゴが本物であるか注意を払うよう呼び掛けた。先ごろイスラム宗教局(JAIS)は、セランゴール州シャアラムのスナック工場をニセのハラル・ロゴを使用していたとして摘発した。
(ベルナマ通信、7月6日)

中銀バンクネガラ、政策金利を1.75%に引き下げ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラは7日、定例金融政策会合(MPC)を開催し、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を2%から0.25ポイント引き下げ、1.75%とすることを決定した。中銀は今年1月と3月共に0.25ポイント、5月に0.5ポイントそれぞれ引き上げていた。2004年以来16年ぶりの低水準となった。

 中銀は声明の中で、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い国内外に深刻な影響が出ていると指摘した。利下げの理由について、景気回復のペースを加速するための追加の景気対策として実施すると説明。インフレ率は、世界的な原油価格の下落の影響を受けて、マイナスになる可能性があるとした。
 また中銀は世界経済について、新型コロナウイルスの影響で今年通年の成長率はマイナスとなると予想。感染を食い止めるためにロックダウンや経済活動を停止していたが、主要な経済大国では措置を緩和しているとした。リスク回避を実施しながらも、財政の状況は改善を見せていると指摘。コロナウイルスが再流行の可能性も拭えない状況にあり、再びロックダウンなどの措置を導入する可能性はあるとして、世界経済へのマイナスのリスクは依然あるとした。
 マレーシアについても、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために行動制限令(MCO)が施行されたため、第二四半期の経済活動は急激に縮小したと指摘。しかし景気対策や金融政策を取っていることから緩やかな回復が見込めるとした。しかしコロナウイルスの再流行や労働市場の弱さ、世界経済の成長の鈍化などをダウンサイドリスクとして挙げた。

「華人は金持ち」マハティール氏発言が波紋

 マハティール・モハマド前首相が先の香港メディアとのインタビューの中で、「マレーシアの華人は金持ち」と発言。華人の間から「誤解を招きかねない」と批判の声が上がっている。マハティール氏は「マレーシアの華人は裕福であり大多数が都市部に住んでいる。これは不健康な傾向」と述べた。 

 これに対し、さっそく与党連合・国民同盟(PN)に加わっているマレーシア華人協会(MCA)のウィー・カション党首が発言。「華人の所得水準が相対的に低下したことを示すデータがあるが、マハティール氏が故意にそれを無視しているのか、民族批判につなげようとしているのかどうかは分からない」とした上で、華人をそうしたステレオタイプで見るやり方は民族調和にとって有害だと批判した。

 マハティール氏の首相返り咲きを支持していた華人系野党・DAP所属のオン・キエンミン前副運輸相は、「農村=マレー系=貧困、都市部=華人=富裕」という印象自体が誤りだと指摘。7割のマレー系は都市部に住んでおり、富裕層に分類される世帯数では華人を上回っているなどと具体的数字を挙げてマハティール発言の誤りをただしてみせた。

 オン氏によると、2014年の統計における世帯収入が1万リンギを越えている世帯はマレー系は28万世帯あり、華人(24.4万世帯)を上回っている。下位40%を占める低収入世帯(B40)でみると、マレー系が73.6%と多数を占めるものの華人も17.5%いる。マレー系が総人口の69%を占めることからみると、決して多すぎるとはいえない。華人だマレー系だというよりむしろ「民族に関係なく貧富の差が拡大していることがマレーシアの実際上の問題である」というのは多くの社会問題専門家が指摘するところだ。

 たしかに華人がマレー系より相対的に金持ちだったといえる時代はかつてはあり、「華人は金持ち」論はブミプトラ(マレー人および先住民族の総称)政策などの「積極的差別是正措置」(アファーマティブ・アクション)実施の口実に使われてきた経緯がある。

 しかし次第に民族格差が少なくなってきたにも関わらず、既得権益に執着するマレー保守派を中心に、イメージ先行の「華人は金持ち」論は利用され続ける。最近ではマレー系政党が票田であるマレー有権者受けを狙って「華人は借家人」、「恩知らず」といった華人批判とセットで言及することが増えた。すでに行き過ぎた制度的逆差別でハンデキャップを背負わされている華人は、さらなる逆差別拡大を求めるマレー保守派の動きに神経を尖らせている。

 政権奪回を狙うマハティール氏があえて今こうした民族対立を煽るような発言を行なう真意は不明だが、一部のマレー保守派の有権者に受けるにしても、これまで同氏を支持してきたマレー・リベラル派や華人有権者からの反発を招きかねない。同氏は2月の突然の首相辞任に続いて野党の次期首相候補選びにおける混乱の中心人物でもあり、ただでさえ「わがままで面倒な老人」というイメージができつつある。今回の発言で評判がさらに下落するのは避けられそうもない。

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新型コロナ感染者が新たに6人、全員マレーシア人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から6人増えて8,674人になったと発表した。
新規感染者は全員マレーシア人で、うち4人が海外で感染した帰国者。2人はクアラルンプール(KL)とセランゴール州で感染した。また新たに5人が退院し回復者数は8,481人に増加した。死者数は24日連続でゼロだった。
5次感染にまで拡大した国内最大規模のスリ・ペタリンのクラスタについて、保健省のノール・ヒシャム事務次官は6日、同クラスタに関連する入院中の感染者が1人に減少し終息に向かっていると言明。向こう1ー2週間で新らな感染者が出なければクラスタが消滅したことになると述べた。
同大規模集会は2月27日から3月1日にかけて行なわれ、1万6,000人以上(うち約1,500人は外国人)が参加し、狭いテントで見を寄せ合って礼拝し、食事をとり、寝泊まりした。保健省は、関係者や接触者を含め4万2,023人のスクリーニング検査を実施し、うち3,375人の感染を確認した。同クラスタ下における死者数は全体の28%を占める34人に上った。