【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 格安航空エアアジア・グループは、今年第1四半期(1—3月期)で8億385万リンギの赤字になったことを明らかにした。
売り上げは23億1,176万リンギで前年同期比15.3%の大幅減収となった。新型コロナウイルス「Covid-19」による利用客減少と2億7,100万リンギの上るデリバティブ損失、減価償却、リース負債などが響いた。
感染拡大及びこれを抑制するために発令された行動制限令(MCO)により、2、3月の旅客数が激減。同期全体の旅客数が985万人と、前年比22%減となった。
トニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、グループ各社がそれぞれの拠点国で銀行に支援を要請していることを公表。また投資家からも融資の提案があったことを明らかにした。マレーシアのテンク・ザフルル財務相は先ごろ、国内の航空会社に直接支援に乗り出す考えのないことを明らかにしていた。
エアアジアはマレーシア国内での運航を4月から徐々に再開しており、運航頻度をMCO以前の水準の50%までに回復させたい考え。数カ月内の完全復旧を目指すとしている。しかしアナリストらの間では、通年の赤字が30億リンギを越えるとの悲観的予想も出ている。
■機内持ち込み手荷物の規制を緩和■
エアアジアは7日、航空旅客の需要が回復していることから、以前のように機内持ち込みの手荷物の最大個数を2個、最大重量を7キログラムに戻すと発表した。
機内持ち込みが可能な荷物数は最大で2個で、うち一個はコンパートメントに入る縦横長さの合計が115センチメート以内のバッグで、もう一つは座席下に収まる縦横長さの合計が80センチメートル以内のバッグ。
エアアジアは4月、機内持ち込みの手荷物を1個だけとし最大重量も5キログラム以内としていた。