【クアラルンプール】 統計局(DOSM)は10日、マレーシアの貧困ラインをこれまでの世帯収入980リンギから2,208リンギに引き上げたことを明らかにした。
統計局は貧困ライン見直しについて、これまで2005年の方法論に基づいていたものを2019年の方法論に基づいたものに変更したと説明した。統計局トップのモハマド・ウジル・マヒディン氏によると、最適な食物摂取量と品の高い非食物の基本要件に主眼を置いた現在のニーズに沿ったものになっているという。
統計局が同日発表した「世帯収入と基本設備調査報告2019」によると、絶対的貧困の比率は2016年の7.6%から2019年には5.6%に改善、ハードコア貧困についても0.6%から0.4%に改善した。一方で所得の不平等さを表すジニ係数は、2016年の0.399から2019年は0.407に上昇しており、家計所得ギャップが拡大していることを示している。なお可処分所得をベースにした場合のジニ係数は0.391から0.393に上昇した。
ウジル氏によると、世帯収入の中央値は年率3.9%のペースで緩やかに上昇しており、2019年には5,873リンギに到達。平均収入は年率4.2%のペースで上昇し、2019年には7,901リンギに達している。
(ベルナマ通信、7月10日、統計局発表資料)