【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア入国資格のある日本人駐在員が渡航直前に新型コロナウイルス「Covid-19」PCR検査陰性証明をとる必要かあるかどうかを巡り、両国間の国際路線を運航している航空各社で対応が分かれている。
マレーシア航空(MAS)東京支店は、「マレーシアBIZナビ」の取材に対し「18日にマレーシア政府から要請を受け、海外からの帰国者は全員出国3日前のPCR検査を義務付けている。20日時点では検査を受けていない乗客の搭乗をお断りしている」と回答した。
一方、全日空と日本航空はいずれも、PCR検査を受けていないことを理由に搭乗拒否するとは限らないとの微妙な回答だった。全日空は「改めてマレーシア政府によるPCR検査の義務付けを確認したので、出発3日前の受診を勧める」と回答。受診していない乗客について搭乗を拒否するかどうかについては明言を避けた。日本航空もほぼ同様の内容で、「明らかに手続きが不足している場合は搭乗を断るケースもある」とし、「日々情報が変わるため同社のホームページには記載していない」と答えた。
マレーシア出入国管理局外国人居留民サービス部は6月23日付けで発表した外国人駐在員の入国に関するガイドラインで、入国資格のある日本人駐在員および家族について出国3日前のPCR検査受診及び陰性結果の提示義務を免除するとした。
しかしこの規定はその後のガイドラインから削除されたため、在マレーシア日本大使館が入管当局に改めて確認したところ、日本国籍者に対する受検義務免除は維持すると回答を得たと発表していた。
■11日以前に出国した駐在員、再入国許可は不要に■
マレーシア入管は19日、最新版の入国ガイドラインを発表。7月11日以前にマレーシアを出国していた一部の外国人駐在員が再入国する場合にマレーシア入管からの許可は不要になったと明らかにした。
許可不要の対象は、雇用パス・カテゴリー1(EP1)、居住者パスー技能(RPT)保持者と、それらの扶養家族及び外国人メイド。専門職訪問パス(PVP)、EP2、EP3保持者と、それらの扶養家族及び外国人メイドは、引き続き再入国に際してマレーシア入管の許可が必要。