【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国家災害管理局(Nadma)は24日、海外から入国者に対する最新の入国手続き及び隔離要領に関するガイドラインを発表。指定隔離センターにおける14日間の強制隔離の義務づけに伴い同日付けで出発前のPCR検査は不要とする一方で、在外マレーシア大使館から事前の承認状取得を義務づける内容などが盛り込まれた。
同意書のフォームをダウンロードし、必要事項を記入した上で出発日の少なくとも3日前に在外マレーシア大使館に電子メールで送付する必要がある。承認状は電子メールで返送され、これを搭乗手続き時やマレーシア到着時に提示する必要がある。
出発前のPCR検査は不要となるが、マレーシア到着時に当局の指示に従って感染検査を受け、その後指定された隔離施設に移動する。PCR検査の場合は検査費用は250リンギ。移動手段は政府が手配するが、自家用車の移動も可能。これまでPCR検査なしでの搭乗を認めていなかったマレーシア航空(MAS)も、「マレーシアBIZナビ」の取材に対し、検査なしでも搭乗を認めると回答した。
隔離施設は政府関連宿舎やホテルとなるが、自分で隔離先を選ぶことはできない。隔離費用は1日あたり最大150リンギ。3食の食事が配給される。基本は1人1室だが、希望すれば家族での同室も可能。外出や外部の者との面会は不可。
海外からの入国者に対する規制強化は、自宅隔離者が無断外出したり、義務づけられている毎日の自己アセスメントを行なっていないケースが多数発覚したことを受けたもの。隔離13日目に実施しなければならない抗体検査を受けていない者が2,897人にも上っており、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)が「直ちに検査を受けないと摘発する」と警告していた。