【セベランプライ=マレーシアBIZナビ】 野党第一党・民主行動党(DAP)のリム・グアンエン書記長(前財務相)が10日、ペナン・トンネル建設事業(総事業費63億リンギ)に絡む職権乱用の罪でバタワース地方裁判所に追起訴された。

7日の330万リンギの収賄罪によるクアラルンプール(KL)での起訴に続くもので、マレーシア汚職摘発委員会(MACC)は、リム氏がペナン州首相だった2011年1月から2017年8月にかけ州首相の立場を利用して業者に金を要求したと主張している。

リム氏側は記者会見を開き罪状を完全に否認した上で、業者に対して330万リンギを要求したとのMACCの主張について、受け取った金の行方についての説明もなく、職権濫用があったとされる日時などについても明確になっていないと主張。根拠のない政治的動機に基づく訴追だと非難した。

MACCによると、リム氏のペナン州首相時代に始まった同事業における業者選定に関して便宜を図った見返りとして、コンソーシアム・ゼニスの取締役に対して利益の10%を要求したとされる。リム氏の妻であるベティ・チュー氏も共犯として逮捕されており、DAPは政治的な訴追だとして強く批判している。