【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 8月31日で復興のための行動制限令(RMCO)が期限を迎えるが、保健省や商工団体は再度の新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大の懸念から、いずれも国家安全評議会(NSC)に対して延長を求めている。
アドハム・ババ保健相は、世界保健機関(WHO)が新型コロナの世界的流行が少なくとも2年間続くと予想していることを引用し、NSC及びムヒディン・ヤシン首相に対して状況が制御下になるまで継続するよう勧告したことを公表。最終決定はムヒディン首相次第だと述べた。
マレーシア小売チェーン協会のシャーリー・タイ会長は、行動制限令(MCO)からRMCOに規制が緩和されたことで小売業がある程度ビジネスを正常化させることができたとした上で、「新型コロナ流行がしばらく続くと予想されるため必要な安全対策を講じることは重要」と慎重な見方を表明。「会員企業はある程度の規制が継続されることを望んでおり、ある程度不便であってもまったく規制が無いよりはましと考えている」と述べた。
中小企業(SME)協会のマイケル・カン会長は、政府の規制緩和ペースが早すぎるのではないかと懸念を表明。流行後の出口を確保するための準備はまだ整っていないため別のバージョンのMCOを発令する必要があり、標準的運用手順(SOP)は少なくとも年内は続ける必要があると述べた。
マレーシア製造業者連盟(FMM)のソー・ティエンライ会長は、RMCOが終了するか新たなバージョンが発令されるかに関わらず、会員企業に対して警戒を続けるよう呼び掛けていると言明。再びロックダウンする事態は避けなければならないと述べた。