断水の最中にプール用の水確保?州首相夫人が否定

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 週末に首都圏クランバレーの広範囲で発生した大規模断水の最中、セランゴール州のアミルディン・シャリ首相が「自宅のプール用の水を水道会社に給水車で運ばせた」との噂がネット上でもちあがり、州首相夫人が否定する騒ぎがあった。

きっかけとなったのはマスディアナ夫人のインスタグラムに自宅のプールでくつろぐ写真と給水車が並べて掲載されたこと。見ようによっては給水車からプールに水を供給されたようにも見えることから一部のネチズンは「不適切」などと批判していた。

マスディアナ夫人は給水車からプールに水が供給された事実はないとした上で、給水車の写真は断水中に駆け回っている水道会社職員に感謝の意を示すためだったが不注意だったと謝罪した。

TKインターとメガグローバル、ビジネス交流サイトを共同運営

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日系TKインターナショナルは7日、マレーシアの週刊日本語フリーペーパー「ウイークリーMタウン」を発行するメガ・グローバル・メディア・マレーシアとの間で、TKインターナショナルが所有、運営するウェブサイト「マレーシア・ビジネス・コネクション」(URL: https://connection.com.my/)を共同で運営することに合意したと発表した。
「マレーシア・ビジネス・コネクション」はTKインターナショナルが2019年2月に開設したビジネス交流サイト。主にマレーシア進出企業およびマレーシア進出を検討している企業を対象として、マレーシアでのビジネスに関する専門的な情報を日本語で発信することで利用者を増やし、2020年9月現在では、月間平均1.5万人が利用するウェブサイトとなり、マレーシアの日本語によるビジネスウェブサイトとして最大規模となった。
TKインターナショナルはメガ・グローバル・メディアと共同で「マレーシア・ビジネス・コネクション」サイトを運営することにより、利用者の利便性を高めるだけではなく、コロナ禍の影響で展示会や商談会など物理的な交流機会が制限されるなか、マレーシアに進出されている企業、および今後マレーシアに進出される企業とのオンライン上での交流機会を増やし、より多くの日系企業のビジネス発展に貢献するオンライン交流サイトへと進化させていく方針だ。

上半期の外国人観光客数、68.2%減の425万人に

【プトラジャヤ=マレーシアBIZナビ】  マレーシア政府観光局(ツーリズム・マレーシア)は8日、上半期の外国人観光客数は425万2,997人で、前年比で68.2%減少したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大および行動制限令(MCO)が施行されたことが影響した。
国別ではシンガポールが154万1,820人でトップとなり、それに▽インドネシア(70万2,082人)▽中国(40万1,285人) ▽タイ(34万8,133人)▽インド(15万3,873人)ーーが続いた。日本は8番目に多く、7万3,201人が訪問した。
上半期の1日あたりの外国人観光客数は、171万2,140人で前年同期比で64.2%減少した。
東南アジア諸国連合(ASEAN)など近距離市場からの観光客がは、前年同期比で69.1%減少した。日本や中国、韓国などの中距離市場は69.0%マイナス。長距離市場は58.8%減少した。
観光客の支出額は125億リンギとなり、前年同期比69.8%減少した。観光客一人当たりの支出額は、同5.3%下がり2,956.10リンギとなった。日本人は4,169.9リンギで1.4%増えた。

酒販売規制強化求める声、飲酒運転罰則強化の陰で

飲酒運転による重大交通事故が続発したことを機に高まった罰則強化を求める声を受け、飲酒運転に対する罰則強化を盛り込んだ「2020年道路交通法(改正)」法案が8月26日、下院議会で可決された。

飲酒運転の罰則(初犯)はこれまでの罰金1,000リンギ以下から罰金1,000—5,000リンギに、死亡事故を起こした場合は禁固10年以上15年以下、及び罰金5万リンギ以上10万リンギ以下に、免許取り消し期間は10年にそれぞれ引き上げられた。飲酒運転の定義も強化され、呼気中のアルコール濃度はこれまでの0.35mg/Lから0.22mg/Lに、血中アルコール濃度が同0.8mg/ml(0.08%)から0.5mg/mlにそれぞれ引き上げられた。

これまでユルいと言われていた飲酒運転に対する罰則強化は妥当なところだが、同法案の審議の過程では、飲酒を禁忌としているマレー系議員からアルコール飲料の販売そのものに対する規制強化を求める声が次々と上がった。

イスラム原理主義政党、汎マレーシア・イスラム党(PAS)のアハマド・ファドリ・シャアリ議員(パシルマス選挙区)は、「アルコール飲料がなくなれば、厳格な法律を導入する必要なく、飲酒運転の問題を解決できる」と言明。暫定的な措置としては酒場の周辺での駐車を制限し、利用者が公共交通機関や配車サービスを使うよう仕向けることを提案した。

統一マレー国民組織(UMNO)のノー・オマル議員(タンジョン・カラン選挙区)は、米カリフォルニア州では午前2時から午前6時まで、シンガポールでは午後10時半から午前7時までアルコール飲料の販売を禁止している例を挙げ、アルコール飲料の販売時間を制限して24時間販売を禁止すべきと提言。酒場の前で警察官が店を出る者のアルコール濃度をチェックして車を運転させないようにすることを提案した。

ウィー・カション運輸相は、アルコール飲料の販売制限については住宅地方自治省の管轄だと回答。あくまで法改正は飲酒運転を取り締まるためのものだとし、非ムスリムの飲酒の権利に対する配慮をみせている。しかしアルコール小売の管轄官庁である住宅地方自治省のイスマイル・アブドル・ムタイブ副相は、「全国の食料品店におけるアルコール飲料の販売規則を見直す必要があることに同意する」と言明。「アルコール飲料の販売ライセンスは関税局の管轄下にあるが、アルコール飲料が地域社会にプラスの効果よりもマイナスの効果をもたらしていることを考えると、住宅地方自治省としては食料品店での販売規制を検討する必要があると考えている」と述べた。

すでにクアラルンプール市役所(DBKL)は、販売ライセンスの新規発行を凍結しており、再開するメドはたっていない。非ムスリムからは規制強化に対して批判の声が上がっている。

安定多数の議席をもたないムヒディン・ヤシン政権は、実質的にPASとUMNOという二大マレー政党に支えられている。マレー有権者受けする政策に偏ることは避け難く、アルコール飲料販売規制強化も避け難い情勢にある。

(マレーシアBIZナビ編集部)

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東海岸鉄道線の路線、BN政権時代の計画に変更へ

【クアラルンプール】 東海岸鉄道線(ECRL、全長約600キロメートル)の路線計画について、ハスビ・ハビボラ副運輸相は、C区間についてパハン州ベントン、セランゴール州ゴンバックを通りセランゴール州クラン港を結ぶ国民戦線(BN)時代に決定された路線案に戻すために調整中であると明らかにした。
国会の質疑応答でECRLの路線について聞かれたハスビ副大臣は、PH政権が提案していたパハン州メンタカブからセランゴール州クラン・ウェストポートをつなぐ路線から原案に戻すために、コストや事業計画を調整していると説明。中国政府や主要な請負業者と再交渉し、交渉結果を、閣議提出するとした。
ハスビ副大臣は、路線計画の見直しの理由については、マレーシア国鉄(マレー鉄道=KTMB)が有する路線ネットワークと統合することができると説明。またセレンダ駅をECRLとKTMの乗り換え駅とすることができるとした。
ECRLはC区間の他、A区間(クランタン州コタバルートレンガヌ州ドゥングン)、B区間(ドゥングンーメンタカブ)がある。
(ベルナマ通信、エッジ、9月8日)

新型コロナ感染者は新たに24人、うち18人が国内で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は9日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から24人増えて9,583人になったと発表した。
新規感染者の18人は国内感染者で、それぞれケダ州(16人)とサバ州(2人)で確認された。残り6人は中国、シンガポール、韓国、インドネシア、バングラデシュで感染した入国者だった。新たに7人が退院し治癒者数は9,143人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。
1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す基本再生産数(R0、R nought)について保健省のノール・ヒシャム事務次官は8日、1.72に急上昇したと明らかにした。8月末は0.72に止まっていた。R0は1.6を超えると感染者が急増する事態を示す。
現在国内で最大規模のアクティブ・クラスターとなっているサバ州ラハダトゥの「ベンテンLDクラスター」に関しては、コミュニティ感染ではなくラハダトゥ警察署とタワウ留置所内で発生しているものだとし、制御下にあると強調した。ラハダトゥ警察署では431人が検査を受け、87人が陽性、132人が陰性で残り212人が結果待ち。タワウ留置所においては1,579人が検査を受け、41人が陽性、425人が陰性で残り1,113人が結果待ちだという。