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マレーシア航空、年末までに運航能力を50%に引き上げ

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は17日、2020年末までに1日あたりの運航能力を50%に引き上げ、150便を運航すると明らかにした。
アハマド・ルクマン・モハマド・アズミ最高執行責任者(COO)は、運航能力を段階的に増加するには、国内の新型コロナウイルス「Covid-19」感染の拡大状況に依存するため非常に慎重であるとした上で、年内までに新型コロナ流行前の運航便数(1日あたり約300便)の半数を運行すると言明。またほとんどの国で旅行制限と国境閉鎖が解除されれば、2021年半ばまでに運航能力を70%近く回復できるとの見方を示した。定期的に修理やメンテナンス、航空機の消毒を行っており、市場が回復した時の運航準備ができていることを保証すると表明。相互に行き来を認める国際的なエリアを設定する「トラベル・バブル」を促進するため政府と緊密に協力すると述べた。
今後の見通しについては、国内需要に対して強気であると言明。行動制限令(MCO)の解除後、座席利用率がほぼ500%急増し、飛行能力を徐々に増加できたとした。また貨物部門における需要が急増したことで、力強い業績を上げたと強調した。
アハマド・ルクマンCOOによるとMASは現在、英国、豪州、バンコク、シンガポールへの国際便を1週間あたり3便運航している。国内線はクアラルンプール(KL)ークチン、コタキナバル、ペナン便を1日最大35便を運航してる。同社が保有する旅客機は▽「ボーイング737」(47機)▽「エアバスA330」(21機)▽「エアバスA380」(6機)▽「エアバスA350」(6機)ーーの合計80機で、うち40%が地上待機している状況だという。
国際航空運送協会(IATA)の最新レポートによると世界の旅客輸送の動向は、2024年まで新型コロナ流行前のレベルに戻らないとされている。IATAのアレクサンドル・デ・ジュニアック事務局長兼最高責任者(CEO)は、世界経済の10%は旅行・観光セクターによるものであると主張した上で、政府による経済再開への取り組みが重要だとの見方を示した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月17日)

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