新型コロナ感染者が新たに23人、うち13人はサバ州で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は15日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から23人増えて9,969人になったと発表した。

新規感染者のうち13人が国内感染者で、全員サバ州で確認された。残り10人はトルコ、マグリブ、カタール、フィリピン、ハングリー、ナイジェリア、バングラデシュで感染した帰国者だった。新たに6人が退院し治癒者数は9,209人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。

保健省が15日正午に発表した14日付最新の地域別感染者数データによると、感染者数が41人を超えるレッドゾーンは全国で3カ所となった。最も感染者が多いのはサバ州タワウで335人。これに同ラハド・ダトゥ(94人)とケダ州コタセタル(57人)が続いた。▽クアラルンプール(KL)▽ジョホール州▽マラッカ州▽ペルリス州▽クアランタン州▽トレガンヌ州▽ペラ州▽サラワク州ーーは全域で感染者ゼロのグリーンゾーンとなっている。

8月の航空旅客数、前年比84.6%減の143.6万人に

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 マレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、8月の国内空港における航空旅客数は前年同月比84.6%減の143.6万人となった。
国際線は前年同月比98.2%減の8.4万人で、国内線は同71.2%減の135.2万人だった。
クアラルンプール新国際空港(KLIA)は49.8万人で、90.8%減少。国際線が97.9%マイナスの8.2万人で、国内線は73.4%マイナスの41.6万人となった。メインターミナルの旅客数は13.9万人で94.7%マイナス、格安航空専用ターミナル(KLIA2)は35.9万人で87.3%減少した。
KLIAを除く国内空港は93.8万人で、75.8%減った。国際線は99.7%マイナスの3,000人、国内線は70.1%マイナスの93.6万人だった。
マレーシアを含め多くの国で国境閉鎖が続いている影響で8月は前年同月比ではマイナスとなったものの、5月からは回復傾向にあり、前月比で増加した。8月はスクールホリデーや祝日があったことで国内線の旅客が回復。またシンガポール間では業務渡航・公務出張者を対象とした「相互グリーン・レーン」(RGL)が開始したことでマレーシア航空やエアアジア、マリンドエアなどが運航を再開したことも旅客数の増加に貢献した。

UMWトヨタ、現地組立版ハイブリッド車の投入を予定

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーターは近い将来、マレーシア国内の自動車セクターが回復することを見込んでおり、現地組み立て生産のハイブリッド車(HV)を投入する予定だ。
ラビンドラン・クルサミー社長は、同社がHVに注力していると言明。以前までハイブリッド版「カムリ」を販売していたが、来年までにもう1つHVモデルを導入すると明らかにした。
シャムソール・モハド・ザイン・マーケティング部長によると同社は、長期的計画において複数のHVを投入する予定で、HV市場を開発するための政府によるインセンティブが導入されることを期待しているという。
新型コロナウイルス「Covid-19」による影響についてラビンドラン社長は、まだ完全には回復していないとし、短期的復興計画「国家経済復興計画(PENJANA)」に盛り込まれた自動車関連の売上税減税が非常に有効的であると言明。またオンラインショールームやキャッシュレス決済などデジタル化に向けた取り組みを採用したと明らかにした。他には業務効率の向上を図り、一部の業務をディーラーへ移行することで製品開発やマーケティング、ディーラーネットワークサポートなど上流事業に注力しているとした。
自動車セクターの見通しについては、予想される全体的な景気回復と並行して回復に向かうことを確信していると言明。今年通年の販売見通しについてマレーシア自動車協会(MAA)が、行動制限令(MCO)の発令により60万7,000台から47万台に下方修正したと指摘した上で、経済が回復し購買力が向上することを期待していると述べた。
(ザ・スター、9月14日)

マレーシア人の出入国の規制を緩和=出入国管理局

【クアラルンプール】 出入国管理局は12日、復興のための行動制限令(RMCO)期間中(12月31日まで)のマレーシア人の出入国に関する規制を緩和すると発表した。
外交官とその家族、海外の永住者や駐在員などの長期滞在ビザ(査証)保持者、留学生や海外で試験を受ける学生、石油会社や船会社の従業員は事前に出入国管理局から承認を受けることが義務付けられていたが、それを撤廃した。また行動制限令(MCO)期間中に帰国したマレーシア人については、就職や会議、セミナー、展示会の出席などの出張、緊急を要する渡航、留学生に付き添う親の出国も認めるが、出入国管理局から承認を得る必要がある。しかし休暇や海外の親族に会うための渡航は引き続き認めない。MCO中に出国したマレーシア人は承認なしで、入国できる。
(ベルナマ通信、9月12日)

新型コロナ感染者が新たに31人、うち28人は国内感染者

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は14日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から31人増えて9,946人になったと発表した。
新規感染者のうち28人が国内感染者で、それぞれサバ州(15人)、ケダ州(9人)、ネグリ・センビラン州(4人)で確認された。残り3人はインドネシアで感染した帰国者だった。新たに7人が退院し治癒者数は9,203人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は12日、サバ州クナックで不法滞在の外国人が関連する「ラウト・クラスター」が発生したと発表した。1人目の感染者は8月27日にマレーシアからフィリピンのサンボアンガへ強制送還された男性。男性は9月5日、再びマレーシアに不法入国しその後、男性の妻と子供および隣人の合計3人が感染していたことが分かった。クラスターに関連する49人のフィリピン人がスクリーニング検査を受け、14人が陰性、31人がまだ結果待ちだという。
■ケダ州の ロックダウン 、一部の地域で2週間延長へ■
ケダ州アマンジャヤの一部のエリアを対象とした事実上のロックダウン(封鎖)、一部地域対象の強化行動制限令 (TEMCO)についてイスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(国防相)は13日、2つのエリアで発令を解除し、1つのエリアにおいて向こう2週間の延長を行うと明らかにした。
TEMCOが解除されるエリアはケナンガとマワール。延長となったのはメルールで、延長期間は9月14ー27日間の2週間。8月28日から施行された同TEMCOにおいて、265世帯の合計2万2,360人が影響を受けた。今回延長の対象エリアであるメルールには、推定2,529人が居住しているという。

飲食店や小売店、KLも午前2時まで営業を許可

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 飲食店やコンビニなどの小売店の営業時間についてアヌアル・ムサ連邦直轄地相は13日、クアラルンプール(KL)についても午前2時まで認めると発表した。

 飲食店や小売店の営業時間は新型コロナウイルス「Covid-19」感染防止対策の一環として午前零時までに制限されていたが、事業者から経営がなり立たないと規制緩和を求める声が出たため、国家安全委員会(NSC)が午前2時までの規制緩和を決定。イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)が10日付けで発表していた。
しかしKL市役所(DBKL)の危機管理会議は11日、連邦政府とは別に独自判断で午前零時の制限を年末までの復興のための行動制限令(RMCO)期間中維持する方針を決定。これに対してノル・ヒシャム・アハマド・ダーラン市長は混乱を招くとして、アヌアル大臣に連邦政府の決定通りにするよう要請をおこなっていた。ノル・ヒシャム市長は14日付けで実施すると述べた。
なおセランゴール、ネグリ・センビラン、ペナンの各州は13日、飲食店や小売店の営業時間を連邦政府の決定通り午前2時までとすると発表。マラッカ州は午前零時までの制限を維持するとしている。

メイバンクが創業60周年、東南アジア4位行に

【クアラルンプール】 マラヤン・バンキング(メイバンク)が最初の支店を開設したのが1960年9月12日で、この11日で創業60年を迎える。当時は外銀が独占的地位にありメイバンクの将来は危ぶまれたが、現在は2,600の支店を持つ、東南アジア4位行に成長した。
ベルナマ通信との会見でアブドゥル・ファリド社長兼最高経営責任者は「金融サービスに人間味を与えるとの創業理念が成功のカギであり、将来もそうであり続ける」と述べた。
初の財務諸表は61年6月に公表した9カ月決算で、5万米ドル余り(22万3,000リンギ)の純利益を計上した。資産は約1億米ドル。昨年度の純利益は82億リンギで、資産は8,340億リンギ。
ファリド氏は現在起こっているウイルス感染拡大(パンデミック)について「われわれは大きな転換点にいる。創業当初のような困難な状況に直面している」と述べた。
(ザ・サン、9月11日、ベルナマ通信、9月10日)

ドローンの試験施設、第4四半期に完成を予定

【クアラルンプール】 テクノロジー・パーク・マレーシア・コープ(TPM)が、クアラルンプール(KL)のブキ・ジャリルで開発を進めているドローンの試験施設「ドローン・リビング・ラボ」は第4四半期に完成する見通しだ。
チーフ・イノベーション・オフィサーのアズライ・シュイブ氏によると、ドローンの試験施設は、TPMが113ヘクタールの用地で3期に分けて開発中の工業団地「テクノロジーパーク・マレーシア」内で建設されている。国内で初の人工知能(AI)に特化した工業団地となる。うち2ヘクタールをドローン施設用に充てており、200メートルの滑走路なども建設される。
ドローンの試験施設では、ムヒディン・ヤシン首相が8月19日に発表した「国家技術・イノベーション・サンドボックス(NTIS)」の下でスクリーニングを実施する。これまで農業、ヘルスケア、物流ソリューションに携わる10社のドローン企業がスクリーニング審査の第1段階を通過した。選考は省の委員会によって行われ、承認された後はおよそ6カ月ほどでサンドボックス・プログラムを実施できる見通しだ。
TPMは今年、ドローンを使った測量・点検などのサービス、機体開発などを手掛けるテラドローン(本社・東京都渋谷区)との間で覚書を締結した。テラドローンは、マレーシア法人、テラドローン・テクノロジー・マレーシア(TDMY)をテクノロジーパーク内に立ち上げている。
(マレーシアン・リザーブ、9月10日、テラドローン発表資料)

馬・星通勤者の往来、来年1月の制限撤廃目指す

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アドハム・ババ保健相は、現在人数を限定して認めているマレーシア・シンガポール間の通勤者の往来について、来年1月の制限撤廃を目指して検討していることを明らかにした。
アドハム保健相は、国境を完全に再開することが可能かどうかを決めるに当たって、今後4カ月の復興のための運動管理命令(RMCO)期間は重要な時期になると言明。国境管理、社会的的距離、個人用保護具使用などで、よりシステマチックなアプローチがとられるだろうと述べた。

 両国は通勤者を対象とした「定期通勤申し合わせ」(PCA)及び業務渡航・公務出張者を対象とした「相互グリーン・レーン」(RGL)を8月17日より開始しており、段階的に拡大する方針。マレーシア政府は今後の自由化拡大に向けて国境における感染検査能力を倍増させる方向で検討している。
■23カ国民の入国禁止、「長期パス所持者は除外」■
イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、先ごろ発表した7日付けでの23カ国の国民の入国禁止措置について、長期滞在パスを所持している者を対象から外すと述べた。
サブリ上級相は、駐在員や専門家は出入国管理局の承認を得ることを条件に入国を認めると言明。出入国管理局に申請する際にはマレーシア投資開発庁または関連機関からのサポートレターが必要になると述べた。
対象となるのは感染者数が累計15万人超える国で、永住許可証(PR)、雇用パス(EP1及び2)、プロフェッショナル・ビジット・パス(PVP)、マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)も含まれていたことからマレーシア・米国商工会議所(AMCHAM)などがマレーシア政府に見直しを要求していた。

新型コロナ感染者は新たに182人、6月4日以降過去最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は11日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から182人増えて9,810人になったと発表した。6月4日(277人)以降で最も感染者数が多かった。
新規感染者のうち181人が国内感染者で、サバ州(167人)とケダ州(14人)で確認された。残り1人はフィリピンで感染した帰国者だった。新たに14人が退院し治癒者数は9,181人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す基本再生産数(R0、R nought)が9日に2.34に上ったが、10日は1.78にまで減少したと明らかにした。しかし感染者急増の事態を示す1.6が2週間以上続いた場合、国内の感染者数が急激に増加する可能性があると強調。収束にはR0を1未満に維持する必要があるとした。
新型コロナ元感染者の免疫レベルについては、3カ月間の調査において免疫率が20%に止まる元感染者が検出されたと言明。免疫率が80%を下回る場合、再感染する可能性が高くなると指摘した。