【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は9日、新型コロナウイルス「Covid-
新規感染者の18人は国内感染者で、それぞれケダ州(16人)
1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す基本再生産数(
現在国内で最大規模のアクティブ・
マレーシア航空、エコノミークラスの定額運賃を発表
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア航空(MAS)は7日、国内線のエコノミークラスにおいて、12月16日まで利用できる定額運賃を発表した。
定額運賃は▽オプションなしの「ライト」▽預け入れ手荷物や子供割引などのオプションが付く「ベーシック」▽座席選択や優先サービスなどのオプションが付く「フレックス」ーー3カテゴリーに分かれており、片道運賃はそれぞれ半島内路線およびサバ・サラワク内路線が179リンギ(ライト)、199リンギ(ベーシック)、259リンギ(フレックス)、半島ーサラワク線は239リンギ(ライト)、259リンギ(ベーシック)、319リンギ(フレックス)で、半島ーサバ線が299リンギ(ライト)、319リンギ(ベーシック)、379リンギ(フレックス)となる。予約は9月8ー13日間限定で、公式ウェブサイト、モバイルアプリ、指定代理店から行える。すべてのカテゴリーにおいて7キログラムまでの機内持ち込み手荷物、軽食・食事、機内エンターテインメントシステムのサービスを利用できる。
またMASは同日、国内線の需要増加に伴い主要路線を10月から増便すると明らかにした。10月からの運航数はコタキナバルが週70便、クチン線が週56便、ジョホールバル線が週48便、ペナン・ランカウ便が週35便、ミリ便が週28便、ビントゥル・ラブアン・シブ便が週21便となる。
MASグループのイズハム・イスマイル最高経営責任者(CEO)は、同プロモーションを通して国内旅行の更なる促進を図ると言明。復興のための行動制限令(RMCO)の導入以降、国内旅行市場は回復に向かっており同社の国内線の予約数が500%以上増加したと明らかにした。また同社のツアー運営部門であるMHホリデーズにおいても好調で、旅行パッケージの販売数が目標数の300%を達成したと述べた。
行動制限令下の貿易は10%減少、貿易収支は黒字を維持
【クアラルンプール】 行動制限令(MCO)が貿易に与えた影響を上院審議で問われたのに対し、モハメド・アズミン通産相は、3-7月の貿易は前年同期比10.3%減の7,007.4億リンギだったと説明した。輸出は9.5%、輸入は11.4%、それぞれ減少した。しかし収支は650.7億リンギの黒字で、6.2億リンギの増加だった。
同期間、輸入では中間財、資本財、消費財のいずれも減少した。輸出も電気・電子機器、石油製品、原油、天然ガスなどほとんどの主要部門で減少した。経済活動が制限され、また都市封鎖などで世界的に需要が減少した結果だ。
しかし輸入は6月には増加に転じ、輸出も7月には持ち直した。7月は貿易収支も大幅に改善し、黒字は251.5億リンギと過去30年で月ベースの最高を記録した。
(ベルナマ通信、マレー・メイル、9月7日)
エアアジアが資金調達へ、日本からの撤退を検討
【クアラルンプール】 アジアを代表する格安航空会社、エアアジアのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)はロイター通信との会見で、経営基盤強化のため年内に25億リンギの資金を調達すると明らかにした。日本からの撤退も検討しているという。
銀行から15億リンギの融資を得て、投資家から10億リンギを調達する方針で、非公開株投資会社、戦略的投資家など内外の複数の企業と交渉を持っており、調達には自信があるという。
中部国際空港セントレアを拠点とする日本法人、エアアジア・ジャパンについて「手持ち資金が山ほどあれば日本業務を継続できるが、真剣に撤退を考えている。近く結論を出す」と語った。エアアジア・ジャパンは仙台、新千歳への運航を停止していたが、8月に再開した。エアアジアの外国法人では最も規模が小さい。
インド・タタ財閥との合弁は現在のところ手を付けない。しかし東南アジア業務に注力する方針で、この過程でインドから撤退することもあり得るという。
航空・旅行情報のアジア太平洋アビエーション・センター(CAPA)によれば、エアアジアのマレーシア、タイ業務はウイルス禍を乗り切れるが、日本、インド、インドネシア、フィリピン業務は経営維持が困難だという。
(エッジ、9月7日)
首都圏の大規模断水、8日朝には89%復旧
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 汚水混入が原因で首都圏で発生した大規模断水について、水道会社ペングルサン・アイル・セランゴールは、8日午前6時半時点で89%以上復旧したと明らかにした。
断水エリア全体の89.47%に当たる1,156地区への給水が再開されている。残りの136地区についても復旧を急いでいる。7つの地域別の復旧率はペタリンが95.72%、ゴンバックが94.89%、クアラルンプールが85.02%、クラン/シャアラムが59.32%となっており、フルセランゴールとクアラランガット、クアラセランゴールはすでに100%復旧している。
首都圏では、スンガイ・セランゴール(セランゴール川)のフェーズ1、2、3及びランタウ・パンジャンの浄水場4カ所で原水汚染が確認され、3日午前10時から7地域、合計1,292地区で断水が発生。最大120万人に影響が出ていた。
■不法廃水投棄の工場経営者ら7人を逮捕■
原水汚染の原因についてはセランゴール州ラワンの工場から不法に投棄された廃水が上流のスンガイ・ゴングに流れ込んだためとみられており、これまでに同工場を経営している4兄弟と従業員3人の合わせて7人が逮捕された。
汚染されたスンガイ・ゴングの水は下流のスンガイ・センバに流入、さらに下流のスンガイ・セランゴールに流れ込んだとみられる。同工場は3月にも汚水を不法に投棄したとして環境局(DOE)から6万リンギの罰金を科されたばかり。
新型コロナ感染者が新たに100人、3カ月ぶりに3ケタ台に
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は8日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から100人増えて9,559人になったと発表した。新規感染者数が100人に達するのは6月4日以来、およそ3カ月ぶり。
新規感染者の85人は国内感染者で、それぞれサバ州(62人)、ケダ州(22人)、ペルリス州(1人)で確認された。サバ州とケダ州の感染者はいずれもクラスター感染。残り15人はインド、インドネシア、パキスタン、フィリピンで感染した入国者だった。新たに12人が退院し治癒者数は9,136人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、医療機関で感染者が相次いでいる。ケダ州の医療センターで新たに「スンガイ・クラスター」が発生。感染者は医療従事者の2人で、接触者57人はスクリーニング検査を受け、結果を待っている段階だという。ペナン州アイル・イタムにある「O2クリニック」では訪問患者が無症状で新型コロナに感染していた。クリニックは消毒のため閉鎖措置が取られた。
配車アプリのグラブ、サービス対象エリアを5カ所追加
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 配車アプリのグラブは6日、同社が手掛けるサービス「グラブ・カー」、「グラブ・フード」、「グラブ・マート」の対象エリアを拡大すると発表した。
新たにサービスを拡大するのは▽パハン州キャメロンハイランド▽ペラ州パンタイ・レミス▽ケダ州バリン▽ジョホール州メルシン▽同セガマットーーの5カ所。メルシンとセガマットにおいては「グラブ・カー」が9月末から、「グラブ・フード」と「グラブ・マート」(および「グラブペイ」)は2020年第4四半期から開始する予定だ。
グラブ・マレーシアの広報担当者、エビ・アズリー・アブドラ氏は、統計局 (DOSM) の発表に基くと農村地域の中間層の所得は都市部の中間層よりも41%少ないと指摘した上で、地方コミュニティがデジタル経済に取り残されないようにするたの取り組みの一部だと言明。マレーシアのデジタル経済を支援する上で、安全で信頼性が高く手頃な価格のサービスソリューションを提供し、地方コミュニティにおける増収や事業機会の創出に貢献できることを嬉しく思うと述べた。
またエビ・アズリー氏は、新たにグラブを利用するドライバーに対するイニシアチブを導入すると明らかにした。新規のドライバーは、公共輸送機関(PSV)ライセンス取得に最大120リンギ、電子化自動車検査センター(Puspakom)での最初の車検に対し最大70リンギをそれぞれ1回限り受給することができる。
グラブ・アプリのダウンロード数は1億6,600万件に上り、900万人以上のドライバーや代理店が利用しているという。
「コートヤードバイマリオット」がペナンにオープン
【ペタリンジャヤ】 不動産開発のトロピカナ・コープは4日、米系マリオット・インターナショナルと協業で、「コートヤード・バイ・マリオット・ペナン」をオープンしたと発表した。国内初の「コートヤード・バイ・マリオット」ホテルとなり、17軒目のマリオット・インターナショナルのホテルとなる。
「コートヤード・バイ・マリオット・ペナン」の客室数は199室。トロピカナがペナン州のユネスコ世界遺産のジョージタウンで手がける高級住宅不動産開発「トロピカナ218マカリスター」(推定総開発価値は3億3,470万リンギ)内にオープンした。ジョージタウンやマラッカ海峡が遮られることなく一望できる。またホテルにはペナン初の蒸留所をテーマとしたバーやペナン料理を提供するレストラン、宴会場、会議室、ジム、プールなどが併設されている。オープンを記念して1泊300リンギからのキャンペーンを実施する。
トロピカナ・グループのディオン・タン社長は、ホテルのオープンにより、雇用を創出し国内経済を刺激し、観光産業を活性化できると言明。ホテル運営業者にとり、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い厳しい時期となっているが、同社は今後徐々に国内の観光産業は回復するとして、楽観視しているとした。
(ザ・スター、9月7日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月5日、エッジ、9月4日)
大量感染国からの入国禁止、米国商工会が再考を要請
【クアラルンプール】 マレーシア米国商工会議所(AMCHAM)のシボーン・ダス最高責任者(CEO)は、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)が先ごろ、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が15万人を超える▽米国▽ブラジル▽フランス▽英国▽スペイン▽イタリア▽サウジアラビア▽ロシア▽バングラデシュ▽インドネシア▽インド▽フィリピンーー12カ国からの入国を9月7日付けで禁止すると発表したことについて言及。雇用パス(EP)やプロフェッショナル・ビジット・パス(PVP)などマレーシアで就労許可を持つ駐在員に影響を与えるとし、再考すべきであると述べた。
同禁止措置についてシボーンCEOは、マレーシアのビジネスや投資面で信頼できる国としてのイメージに悪影響を与え、国外からの投資や事業の立ち上げ、拡大に関して企業が懸念を示すだろうと言明。マレーシア経済に大きく貢献している電子・電気(E&E)部門においては、企業の上級幹部だけでなく、世界的なサプライチェーンの需要に応えることができる技術人材のアクセスが遮断されるとした上で、ビジネスおよび貿易の両方において数百万米ドルに上る損失が発生する可能性があるとの考えを示した。新型コロナ蔓延の抑制に向けた措置だと理解しているとした上で、慎重に計画し明確な通知をビジネスコミュニティへ事前に行うべきだったと指摘した。
また外国人の長期滞在パスの発行凍結も、新型コロナ感染のさらなる拡大という脅威において直接的な関係性がないとし、ビジネスコミュニティ内で大きな混乱を引き起こしていると指摘。外国人の受け入れプロセスの改善と促進に焦点を当てた上で、経済回復に向け産業界と協力する必要があるとした。マレーシアの新型コロナ感染拡大対策については、感染が管理下にあり十分な標準運用手順(SOP)を実施できていると評価した。
(ベルナマ通信、9月6日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、9月4日)
東海岸鉄道新線、原BN政府案を復活か
【クアラルンプール】 東海岸鉄道線(ECRL、全長約600キロメートル)の計画路線について、ムヒディン・ヤシン内閣は、国民戦線(BN)時代に決定された路線案に戻す方針を固めた。すでに今月2日の閣議で了承された模様だ。
ECRLは首都圏とクランタン州コタバルを結ぶ電化新線で、BN政権下での原計画では総工費655億リンギ。中国交通建設(CCCC)が建設することで、中国輸出入銀行(EXIM)から550億リンギのソフトローンを借り入れることになっていた。しかし2018年に樹立した希望同盟(PH)政権では歳出削減などを理由に一時凍結しその後復活したものの、路線変更に伴うトンネル削減などで440億リンギに圧縮することになっていた。
両者の提案で大幅に異なるのは、C区間(パハン州メンタカブ—セランゴール州クラン・ウェストポート間)。PH政権が提案していたネグリ・センビラン州(ニライ)やプトラジャヤを通る南回り路線ではなく、BNが提案していたパハン州ベントン、クアラルンプール(KL)北部ゴンバックを通る北回り路線が採用される見込みとなった。
消息筋によると、BN案が採用されれば建設コストはPH案より膨らむものの、BNによる原計画よりは低く抑えられる見通し。コスト削減のために当初予定されていた複線を止めて単線にすることも検討するという。ただ建設コストに関してはCCCCと新たに交渉をし直す必要があり、計画路線がセランゴール州の森林保護区にかかっているため、州政府の同意を得る必要がある。なおBN政権当時の完成予定は2024年6月30日となっていたが、PH政権時代に2026年12月に先送りされていた。
(星州日報、エッジ、9月5日)