【クアラルンプール】 マハティール・モハマド前首相は、次期総選挙が前倒しされて2021年に実施された場合、再び出馬する可能性を示唆した。マハティール氏は先ごろ、実施の際には98歳になることを理由に次期総選挙に出馬しない意向を示していた。
シンガポール「ストレーツ・タイムズ」のインタビューに応じたマハティール氏は、先の自身の不出馬発言に対して支持者から不満の声が上がっていたとした上で「彼らは私がまだ戦う気でいると言わせたいのだ。彼らは私が半年後も健康状態を保てると思っているらしい。だから彼らは少なくとも私に戦うのを止めたと言わないで欲しいのだ」と述べた。
マハティール氏はムヒディン ヤシン首相について、かつて共通の敵だと目していたナジブ・ラザク元首相が率いる旧政権の戦略を利用して自身に反対する者を弱体化させたため和解できないと言明。「ムヒディン氏にとっては原理原則より政治の方が重要なので、恐らくナジブ氏と手を組むことになるだろう」と述べた。
希望同盟(PH)を率いるアンワル・イブラヒム元副首相が下院での過半数掌握を主張していることについては、「私が支持しなければ私の支持者もアンワル氏を支持しないので、アンワル氏は過半数を掌握できないだろう」と言明。ムヒディン氏もアンワル氏も政権の安定運営に足る十分な支持を下院で獲得できるとは思わないので、早期の総選挙実施論には賛成できないと述べた。
(ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、10月5日)