【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、標準的運用手順(SOP)の規定、特にマスク着用規定を軽視しないよう注意を呼び掛けた。
17日には合計661人が条件付き行動制限令(CMCO)違反で摘発され、うちマスク非着用が223人で最も多かった。これに次いで多かったのは社会的距離維持しなかった191人で、個人情報の非提供が112人、CMCO指定地域での条件違反が75人——と続いた。
連邦政府は経済活動への影響を最小限に食い止めるため、地域を限定した厳しい移動及び行動制限を課す方針を進めている。サブリ大臣は19日、新たにサバ州コタキナバルのケパヤン刑務所及び職員宿舎を対象に20日付けで強化行動制限令(EMCO)を発令した。すでにEMCOが発令されているケダ州アロースター刑務所一帯についても18日付けでさらに14日間、11月1日まで延長された。
■マレーシアの致死率は低水準=専門家■
マラヤ大学医学部のモイ・フーンミン教授によると、マレーシアにおける新型コロナの死亡率(確定感染者致死率=CFR)は17日時点で0.9%となっており、シンガポールを除くと東南アジアで最も低い水準。英国(6.3%)、米国(2.7%)、日本(1.8%)、韓国(同)を大きく下回っている。
同じくマラヤ大学のアワン・ブルギバ博士によると、死者数は増えているがこれは感染者数が増加しているためで、CFRは6月時点の1.4%から下がっているという。
保健省によると、年代別では死者全体の65%が60歳以上で、性別では男性が72%を占めた。80%以上が何らかの慢性疾患を抱えており、高血圧を抱えている者が64.9%、心臓病が23.4%、高コレステロール血症が19%、腎臓病が16.2%を占めた。