【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 豪州のシンクタンク、ローウィー・インスティチュートが実施したアジア太平洋国・地域の実力をランキングした「アジア・パワー・インデックス2020」で、マレーシアは前回の9位からタイに抜かれて10位に1ランクダウンした。
同調査はリソース要因として▽経済力▽軍事力▽回復力▽将来的リソース——の4分野、影響力要因として▽経済関係▽軍事ネットワーク▽外交的影響力▽文化的影響力——の4分野の合計8分野でアジア太平洋の26国・地域を100点満点で評価したもの。
マレーシアの全体スコアは20.7ポイントで、前回調査から2.1ポイント下がった。経済力は1ランクアップの11位、回復力も1ランクアップの8位、将来的リソースも1ランクアップの11位となった。一方で軍事ネットワークは5ランクダウンの12位、経済関係は2ランクダウンの9位、外国的影響力も2ランクダウンの12位となった。
分野別でランキングが最も高かったのは文化的影響力で6位。逆に最も低かったのは軍事力で16位だった。
全体トップは米国で、2位以下は中国、日本、インド、ロシア、豪州の順だった。東南アジア諸国連合(ASEAN)トップはシンガポールで全体では8位だった。
コンタクトレンズのシンシア、マレーシア子会社を閉鎖へ
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 コンタクトレンズの製造・販売のシンシア(本社・東京都中央区)は19日、マレーシアにある非連結子会社であるシンシア・レンズの閉鎖を決めたと発表した。
シンシアは2014年4月に、20万リンギを投じてシンシア・レンズを設立。東南アジア地域におけるコンタクトレンズの販売事業を展開してきた。しかし、グループ経営の最適化の観点から、シンシア・レンズを11月30日で閉鎖し、香港における連結子会社であるシンシア・ビジョンに機能を集約することを決めた。
シンシアは今後、東南アジア地域事業を香港のシンシア・ビジョンを拠点に、営業展開を図りながら販売の拡大に努めていく方針だ。
首都圏の移動制限強化、22日から原則在宅勤務に
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は20日、条件付き行動制限令(CMCO)が発令されているクアラルンプール (KL)、プトラジャヤ、セランゴール州、サバ州、ラブアン——を対象に移動制限を強化すると言明。10月22日付けで、オフィス勤務者には原則在宅勤務を命じると明らかにした。
可能な限り出勤者を減らすための措置で、公的機関・民間を問わず上級幹部や管理職も含まれる。どうしても出勤する必要がある職員は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染スワブ検査を受ける必要がある。検査費用は社会保険機構(Socso)が負担する。
在宅勤務が求められる業種の詳細なリスト、及びより厳格化された標準的運用手順(SOP)は、早急に通商産業省(MITI)が発表する。サブリ上級相は、民間で80万人、公的機関で20万人の合計100万人が影響を受ける見通しだとした上で、より厳格な強化行動制限令(EMCO)を導入するかどうかは国民の態度しだいだと述べた。
このほかサブリ上級相は、外国人警備員の間で感染が広がっている現状を踏まえ、CMCO指定地区で感染検査を義務づけると発表した。Socsoに加入している場合はSocsoがコストを負担する。
サブリ上級相は19日、CMCO指定地域を対象に感染状況が悪化した場合に強化行動制限令(EMCO)に移行する可能性について検討していることを公表。経済や国民の健康に対する影響に関して調査を実施していると明らかにしていた。
新型コロナ感染者は新たに862人、673人がサバ州で感染
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は20日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から862人(うち2人が海外で感染した帰国者)増えて、2万2,225人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(673人)▽セランゴール州(132人)▽ケダ州(17人)▽ペラ州(9人)▽ペナン島(8人)▽クアラルンプール(KL、7人)▽ラブアン(6人)▽ネグリ・センビラン州(6人)▽ジョホール州(1人)▽サラワク州(1人)▽クランタン州(1人)▽プトラジャヤ(1人)ーーとなった。新たに634人が退院し治癒者数は1万4,351人に増加した。死者数は3人増えて193人になった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、19日に新たなクラスターが発生し、国内のアクティブクラスターが87つに上った。同日に確認されたクラスターは▽マラッカ州マラッカテンガ、アローガジャ、ジャシンの「ブキ・クラスター」(感染者数は15人)▽セランゴール州フルランガットの「ヘンティアン・クラスター」(同7人)ーーの2つ。
ジョホール州のハスニ・モハマド首相は19日、同州における1日あたりの検査能力を1万ー3万件に増強すると明らかにした。保健省によって承認された9つの民間研究所において、1万ー3万件を実施する準備ができているとし、マレーシアーシンガポール間の通勤者を対象とした「定期通勤申し合わせ」(PCA)および業務渡航・公務出張者を対象とした「相互グリーン・レーン」(RGL)の下で国境を行き来する人々のスクリーニング検査を実施すると述べた。PCAとRGLの利用者数は13日時点で、それぞれ8,077人と1,355人に上るという。