【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 条件付き行動制限令(CMCO)指定地域を対象に22日に施行された管理職の在宅勤務義務づけに関して混乱が起きていることについて、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は22日、「政府は十分な努力を行なっている。毎日多くの決定を早急に下さないければならない」と理解を求めた。
CMCOに指定されているセランゴール州やクアラルンプール(KL)、サバ州、ラブアンを対在宅勤務義務づけについては、対象セクターや対象者、例外措置の条件やその一つに挙げられたスワブ検査の対象範囲などに関する政府の説明が不十分であったため、ビジネス現場では大きな混乱が発生。労使双方から非難の声が上がっていた。
現時点での政府の説明では、対象セクター及び対象者は公的機関及び通産省管轄下の民間企業の管理職で、出勤の必要がある会計、財務、総務、法務、プランニング、ICTに携わる10%のみが午前10時から午後2時までの1日最長4時間出勤できる。出社の条件とされたスワブ検査については、その後の発表で全従業員ではなく外国人労働者のみが義務づけられ、マレーシア国民は奨励するにとどめると訂正された。
M.サラバナン人的資源相は、管理職の在宅勤務義務づけに関連し、出勤できない従業員に対し有給休暇や無給休暇の取得を強制することはできないと言明した。
■EMCO指定地域がさらに拡大■
サブリ上級相は同日、新型コロナウイルス「Covid-19」感染が拡大しているペルリス、ケダ、ペラ、セランゴールの各州にある刑務所9カ所とサバ州ラハドダトゥの村1カ所を対象に24日付けで強化行動制限令(EMCO)を発令すると発表した。またサバ州センポルナ地区の6エリアについては、EMCOを11月6日まで延長するとした。