【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は15日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から589人(うち3人が海外で感染した帰国者)増えて、1万8,129人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(304人)▽セランゴール州(150人)▽ペラ州(52人)▽ケダ州(31人)▽ペナン島(16人)▽ネグリ・センビラン州(11人)▽クアラルンプール(KL、10人)▽ラブアン(6人)▽サラワク州(4人)▽マラッカ州(2人)▽クランタン州(2人)▽プトラジャヤ(1人)ーーとなった。新たに409人が退院し治癒者数は1万2,014人に増加した。死者数は3人増えて170人になった。
セランゴール州のぺタリン地区防災管理委員会は同日、バンダル・ウタマにある1ウタマ・ショッピング・センターが11ー12日の2日間かけて6,000人を対象に実施したスクリーニング検査において、105人の感染者を検出したと明らかにした。うち79人は警備員、18人が掃除スタッフで、8人がモールのテナントスタッフだった。感染したテナントスタッフは、カジュアルレストラン「テー・タリク・プレイス」で6人、「ダイソー」とクッキーショップの「C&Cクッキーズ」でそれぞれ1人検出された。「ダイソー」の労働者はマレーシア人で、それ以外は外国人だった。
「KL市内は一つの地区とみなす」サブリ上級相が言明
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は15日、条件付き行動制限令(CMCO)が発令されているクアラルンプール(KL)市について、KL市全体を一つの地区とみなして住民の自由な移動を認めると発表した。
14日に発令された首都圏クランバレー(KL、セランゴール州、プトラジャヤ)を対象としたCMCOではそれぞれ地区や州を越えた移動は通勤以外は禁止されているが、KL市民から同市内の「地区」の区分に関する質問・疑問が政府に寄せられていた。
KL市内の住民であれば市内の移動は警察などの許可証は不要。KLとセランゴール州、プトラジャヤの間を通勤する場合は雇用主が発行した証明書を提示する必要がある。
またMCOとは異なり、KL、セランゴール州、プトラジャヤの住民は、同一地区内であれば自宅から半径10キロメートル以上離れた場所に買物に行くことも認められる。
■ラブアンでもCMCO発令、17日から■
サブリ大臣はこのほか、連邦直轄地のラブアンについても感染拡大が懸念されるとして、17日から30日までの14日間、CMCOを発令すると発表した。11日のKL発ラブアン行きのマレーシア航空(MAS)便で乗客の1人から感染者が出ており、同乗した99人に対してスクリーニングを受けるよう勧告が出されていた。
フェイクニュース、「政治関連」が37%占める
【クアラルンプール】 マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)は、
フェイクニュースの追跡調査を行なっている「
次いで多かったのは犯罪及び保健衛生に関するもので、
また消費者情報に関するものも13%と多く、ハラル(
「Sebenarnya.my」
(ザ・スター、10月11日)
首都圏でのCMCO発令、経済下ぶれリスクに
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 首都圏クランバレー(セランゴール州、クアラルンプール=KL、プトラジャヤ)とサバ州で条件付き行動制限令(CMCO)が施行されたことを受け、エコノミストらは経済の下ぶれリスクになるとみている。
CGS-CIMBは、CMCOに指定された地域がマレーシアの国内総生産(GDP)の46.6%を占めている点(セランゴール州24.2%、KL&プトラジャヤ16.4%、サバ州6.0%)を指摘。2週間のCMCOが、個人消費の減少により企業収益の回復が遠のくとの懸念から市場心理を悪化させるとした。
CGS-CIMBによると、影響を受けそうな業種は、醸造業者(販売減)、建設(工事の中断)、消費関連(客足減少、外食減少、コンビニの営業時間短縮)、公営賭博・宝くじ(売上減少、旅行制限によるゲンティンハイランドへの客足減少)、不動産投信(REIT、ショッピングモールの客足減少、テナントの売上減少、ホテル予約キャンセル)、運輸(国内旅行の回復の鈍化)、銀行(OPRの更なる引き下げ可能性)。
一方MIDFリサーチは、影響を受ける業種についてはほぼ同意見だが、eコマース、宅配サービス、eウォレットやオンラインバンキングなどのオンライン・サービスの利用拡大によって促進されるオンライン購入の増加によって、個人消費が下支えされると指摘。第4四半期のGDPに与える影響は限定的だとして現状の通年GDP成長予想(マイナス4.8%)を維持するとした。
来年度予算は経済的弱者の支援などに注力=ムヒディン首相
【クアラルンプール】 ムヒディン・ヤシン首相は、2021年度予算案について「新型コロナウイルス感染拡大の影響を被った経済的に脆弱なグループに的を絞った支援など4つの項目に注力する」と明らかにした。予算案は11月6日に下院議会に提出される予定。
ムヒディン首相はテレビ討論形式で行なわれた記者会見の中で、政府が約3,000億リンギにのぼる様々な経済対策を実施したものの多くのグループが新型コロナの影響を受けたと指摘。「来年度予算はこうしたグループに別の形の支援を提供することになる」と述べた。
また弱者支援措置が実施された後には、二番目の注力項目としてインセンティブを通した産業支援を行なうとし、それにはサービス提供の強化と持続可能な生活環境の発展が含まれると指摘。世帯所得下位の40%(B40)が貧困レベルに落ち込むのを防止するための協力なセーフティネットを構築するとした。
ムヒディン首相はその上で、予算の焦点はこれまで通り国民の命と生計を救うことにあるとし、国民支援、ビジネス支援、経済の継続的な強化——という3つの主要な柱に焦点を当てるとした。
(ベルナマ通信、10月13日)
新型コロナ感染者は新たに660人、サバ州では429人が感染
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は14日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から660人(うち6人が海外で感染した帰国者)増えて、1万7,540人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(429人)▽ケダ州(113人)▽セランゴール州(68人)▽ペナン島(17人)▽クアラルンプール(KL、12人)▽ラブアン(8人)▽ジョホール州(3人)▽ペラ州(3人)▽サラワク州(3人)▽マラッカ州(2人)▽ネグリ・センビラン州(1人)▽プトラジャヤ(1人)ーーとなった。新たに233人が退院し治癒者数は1万1,605人に増加した。死者数は4人増えて167人になった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、国内で発生している23つのクラスターが、サバ州からの入州者に関連していることが分かった。保健省は9月22日ー10月13日間において、サバ州からの入州者1万8,478人のスクリーニング検査を実施。うち394人の感染者を検出した。感染者の228人(57.9%)は9月22日ー27日間、残り166人は9月28日以降にそれぞれ確認された。
保健省は9月27日からすべてのサバ州からの入州者に対して、検査受診および結果が出るまでの自宅隔離措置を発令し、10月11日以降においては14日間の自宅隔離を命じている。
新型コロナウイルス、ASEANの状況
10月12日、KL、スランゴール、
地図は、Googleの人流データに基づいて、
逆に状況が良いのはベトナムで、
マレーシアの職場への移動は15%減、
アジアではこれまで感染が少なかったネパールとミャンマー、マレーシアで新規感染者が急増しています。ただ、マレーシアについては欧米と比較すれば感染者数は少なく、適切な政策で抑制可能と考えられます。今回の措置も、首都圏での感染爆発を防ぐための予防的措置と考えられます。
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入国時の二週間隔離、プレミアムホテルが選択可能に
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア国家災害管理局(Nadma)は12日、マレーシア入国の際に義務づけられている14日間の隔離について、これまでの政府指定の隔離施設での隔離に加え、プレミアムホテルでの隔離を選択できるよう規定を変更した。
在マレーシア日本大使館によると、マレーシアに入国する者は監視対象者(PUS)に指定されるが、プレミアムホテルでの隔離を望む場合はマレーシア入国3日前に、「MySejahtera Quarantine(隔離)」(http://www.nadma.gov.my/info/pendaftaran-kemasukan-ke-malaysia)を通じてリクエストする必要がある。
クアラルンプール新国際空港(KLIA)からホテルまでのリムジンサービス、多様な食事オプションなど特典が付くが、自身で全額負担しなければならない。プレミアムホテルの宿泊料に加え、2,600リンギの隔離運営経費(固定額)がかかる。
現時点では▽マリオット・プトラジャヤ▽サマサマKLIA▽ドーセット・スバン▽ヒルトン・ペタリンジャヤ▽ヒルトン・ガーデン・イン・プチョン▽グランド・ミレニアム・ブキビンタン▽イスタナKL▽インピアンKL▽スイス・ガーデンKL——が掲載されているという。
投資の手続き簡略化は日本からの投資増加に繋がる=岡大使
【クアラルンプール】 在マレーシア日本大使館の岡浩大使は、新規投資に関する手続きが簡素化された場合、日本からの投資が大幅に増加する可能性があるとの見解を示した。
岡大使は、日本政府はここ最近、マレーシアへの新規投資を促進するために取り組んでいると言明。マレーシアはこれまで日本企業にとり電気・電子(E&E)の投資先であったが、新たな産業へ多様化する傾向にあると述べた。潜在的な新規投資を実現させるために、マレーシアには改善の余地があると指摘。新規投資を促進するためにワンストップ・センターの開設や、手続きの合理化や簡素化を行うことができるとの見解を示した。具体的な例として、マレーシア投資開発庁(MIDA)が投資促進機関としてワンストップ・センターとなり、新規投資家を手続きなどの面において支援することができるとした。
また岡大使は、大使館の職員が投資環境の改善などについてMIDAや通産省(MITI)と定期的に話し合っていると言明。それらの取り組みや協力により、医療機器やハラル(イスラムの戒律に則った)食品、航空産業などの新しい産業への投資に繋がっていると述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、10月13日)
小売業5万店舗以上が閉店の見込み、新型コロナの影響で
【クアラルンプール】 小売セクターのリサーチ会社、リテール・グループ・マレーシア(RGM)は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大に伴う環境の変化に対応できない小売業者は5万1,000店舗以上となっており、今後4、5カ月内に閉店することになるとの予想を示した。
タン・ハイシン社長は、9月末で銀行の融資返済猶予期間が終了したことから、国内の小売業者の15%となる5万1,000社が閉店に追い込まれると予想。閉店する動きはすでに全国的に出ており、RGMが実施した調査によると、ショッピング・センターのテナントの5%が行動制限令(MCO)実施後に閉店したと明らかにした。閉店したのはインド系マレーシア人が経営する「ママック」レストランや、カフェ、フードコート、ファッション、ヘアサロン、ビューティーサロンなど幅広い業種の店舗が閉鎖していると指摘。新型コロナの流行前にすでに厳しい状況にあった小売業者は、永久的な店舗の閉鎖を決めることになるとの予想を示した。
RGMは、今年第4四半期小売業の成長率について、ー1.5%からー2.5%に下方修正した。また通年についてもー8.7%からー9.3%とした。年末まで給与の引き下げが行われることや今後もさらに解雇が行われること、フル稼働できないことを下方修正の理由として挙げた。
(マレーシアン・リザーブ、10月12日)