GST再導入提案、政府は細心の注意をもって調査

【プトラジャヤ】 ムヒディン・ヤシン首相はベルナマ通信、国内テレビ局との会見で、産業界や学術界の一部から物品・サービス税(GST)の再導入を求める声が上がっていることについて、現在施行されている売上・サービス税(SST)やほかの国で採用されている付加価値税と比較し、細心の注意をもって研究を行うと、検討に乗り出す方針を明らかにした。
ムヒディン氏は「GSTの方が税制として効率的でSSTより収入が多いとの意見があることは承知している。しかし検討には細心さが必要だ」と語った。
GSTは2014年に導入されたが、マハティール政権時代に廃棄され、SSTが代わりに再導入された。税制改正は、経済や国民生活に与える影響を考慮して決めることになるが、運用が容易で、事業経費の増加をもたらさないことが前提条件だという。
(ベルナマ通信、11月4日)

ペラ州などの一部地域、20日までCMCOを発令

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は5日、ペラ、トレンガヌ、ネグリ・センビラン各州の一部地域について7日付けで条件付き行動制限令(CMCO)を発令すると発表した。
新たにCMCOが発令されたのは、▽ペラ州パリト・ブンター地区▽トレンガヌ州ドゥングンのラサウ地区▽ネグリ・センビラン州ポート・ディクソンのジマー地区——で、期間は11月20日までの14日間。
一方、サブリ上級相は、サバ州センポルナの6地区及びクナックの1地区で発令されていた強化行動制限令(EMCO)について、11月6日で解除すると発表した。ただ同州サバハット・アンジュンの連邦土地開発庁(FELDA)入植地に発令されていたEMCOは20日まで14日間延長するとした。
■国会開会時間を短縮、出席議員も制限へ■
2021年度予算案など重要法案の審議が控えている今国会について、議会関係者からも感染者が出ていることを踏まえ、11月9日—15日の期間、午前10時から午後2時までの開会とし出席議員も80人に制限することを決めた。アズハル・アジザン議長が明らかにした。

代表ブログ 11.06

外国人雇用申請前の求人広告が11月より義務付けされるとM.サラバナン人的資源相が発表した。外国人駐在員を雇用したい場合は、30日以上欠員募集広告を掲載しなければならない。募集をしても最適な人材が見つからなかった場合には、初めて外国人の雇用が申請できるというものだ。

 

コロナ禍でマレーシアの失業率が上がっているため、外国人よりも自国民の雇用を守るというのが大義名分と思われる。新規申請に限るというのであれば、百歩譲って仕方ないかと諦められる。しかしながら本件は、既存のエンプロイメントパスを保持している駐在員のビザ更新にも適用されるとのこと。

只、ビザのカテゴリー1の駐在員に関しては、申請をすれば求人広告を出すことを免除されるようだ。カテゴリー2以下の駐在員やローカル採用の日本人は、ビザの新規申請や更新のためにマイ・フューチャー・ジョブズ(MYFutureJobs)」へ求人広告を出し、応募してきたマレーシア人の面接を行わなければいけない。その後、マレーシア人の適任者がいなかったと言うことを証明した後に、ビザの新規申請や更新が可能になる。

外資系企業や外国系商工会議所など関係各方面からは、マレーシアへのFDIを減速させるとんでもない措置だと言う声が上がりそうだし、上げるべきだ。人的資源相の11月1日付で求人広告掲示を義務付けるとしているので、しばらくはこのような状況を強いられると思うが、関係各方面が早急に意見等を人的資源省に上げてもらい、状況が改善されることを望みたい。

※本記事の情報は2020年11月6日現在のものです。最新のビザ情報につきましては、在マレーシア日本国大使館やimmigrationにご確認頂けますようお願い致します。

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新型コロナ感染者は新たに1009人、3日連続で千人超

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)5日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から1,009人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万503人で、累計感染者数は3万6,434人になった。

州・地域別の感染者数は▽サバ州(564人)▽セランゴール州(180人)▽ラブアン(95人)▽ネグリ・センビラン州(90人)▽ペナン島(36人)▽クアラルンプール(Kl、17人)▽ケダ州(7人)▽サラワク州(6人)▽ペラ州(6人)▽マラッカ(5人)▽ジョホール州(2人)▽プトラジャヤ(1人)ーーとなった。パハン、トレンガヌ、クランタン、ペルリス4州はゼロだった。新たに839人が退院し、累計治癒者は2万5,654人だった。死者数は6人増えて累計277人になった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、4日には新たに6つのクラスターが検出された。サバ州ではサンダカンの刑務所、透析センターの職員の接触者によりサンダカンとラハド・ダトゥで「ダイアリシス・クラスター」、コタキナバルで「セパンガー・クラスター」が発生した。

マレー半島部では、セランゴール州ペタリンで「エアロ・クラスター」、セパンとネグリ・センビラン州セレンバン、ポートディクソン、レンバウで「レンクク・クラスター」、プトラジャヤとセレンバンで「ガディン・クラスター」が広範囲にわたって見つかっている。まだ検査待ちのケースもあり今後感染者が増える可能性がある。

一方でセランゴール州の「エンブン・クラスター」とトレンガヌ州の「バー・タンジュン・クラスター」は感染者がゼロとなり収束が確認された。

来年度予算、「コロナ対策に最重点」ムヒディン首相

【プトラジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン ヤシン首相は4日、来年度予算案発表を2日後に控えて記者会見を行ない、新型コロナウイルス「Covid-19」対策及び国民生活への支援、経済再建に注力する方針であることを強調。財政赤字拡大覚悟で歳出拡大に踏み切る可能性を示唆した。
ムヒディン首相は、かなりの額の予算を新型コロナ対策に割り当てるとし、特にインフラの形で医療の最前線が必要としている支援を増やすと言明。新型コロナ流行が去るまで予算投入を続けると強調した。
また2番目の重点分野については、脆弱な自営業や零細企業、特に新型コロナの影響を受けた企業の支援になるとし、第3の重点分野は雇用機会の拡大、事業活動活性化のための経済刺激策になると明らかにした。
ムヒディン首相は、公的債務残高の上限がこれまでの55%から60%に引き上げられたことから、歳出拡大の余地が十分あると指摘。与党だけでなく野党や非政府組織、経済団体などあらゆる方面の意見を取り入れた包括的な予算案になると強調した。
ムヒディン首相によると、新型コロナの影響で400億リンギ、率にして20%の歳入減が予想されている。一方で政府がこれまでに発表した経済対策の総額は国内総生産(GDP)の20%に相当する2,995億リンギに達しており、うち政府の拠出額は450億リンギに上っている。