【クアラルンプール】 国際貨物輸送のDHLはNYUスターン・スクール・オブ・ビジネスと共同でまとめた国際連結性指数(GCI、2020年版)に関する報告書を発表した。マレーシアは16位で、アジア太平洋地域だけの順位ではシンガポールに次ぐ2位だった。
169カ国・地域における貿易、 資本、 情報、 および人材の国際的な流れを追跡したもので、東南アジアはアジア全域に及ぶサプライチェーンの恩恵を受けているという。
全体では、 国境封鎖、 渡航禁止、旅客機の運航停止といったウイルス禍の影響が出ているが、貿易と資本の流れは回復し始めているという。
総合1位はオランダで、以下は、シンガポール、ベルギー、アラブ首長国連邦、アイルランド。
マレーシアはカンボジア、シンガポール、ベトナム、オランダとともに、国際的な資金の流れの面で自国の能力を大きく上回るとみられる国のリストに名を連ねた。
(ベルナマ通信、12月3日)
ハラルビジネスのアラジン、プラットフォーム構築で華為と覚書
【クアラルンプール】 ハラル(イスラム教の要件を満たした)ビジネスに携わるアラジン・グループは中国系ファーウェイ(華為技術)マレーシアとハラルに焦点を合わせたオンラインプラットフォームを構築することで合意し、覚書を交わした。
ハラル産業向け技術ソリューションを開発し、プラットフォーム上で世界を相手に提供する。クラウド、人工知能(AI)などでファーウェイが持つ技術力を活用する。
アラジンのエイザス・アズハル最高経営責任者(CEO)は声明で「新たな生活様式において企業を成功に導く。ハラルビジネスに携わる中小企業はアラジンの国際ネットワークを利用し、商品、サービスを売り込むことができる」と語った。
(ベルナマ通信、12月3日)
日本人のロングステイ先、マレーシアが14年連続1位
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ロングステイ財団(事務局・東京都港区)は、「ロングステイ希望国・地域2019」を発表した。1位はマレーシアで、14年連続でトップを維持した。
同ランキングは、2019年1月ー12月までに当財団が主催や後援したイベントの参加者を対象としたアンケート「ロングステイに関する意識調査」の回答をもとにランク付けしたもの。
マレーシアは、ロングステイ希望国トップとしてのイメージの定着によるメディア露出の牽引もあり、幅広い世代から良い評価を得た。
2位はタイ、3位はハワイとなり、両地域ともに9年連続で変わらなかった。4位以下は▽フィリピン▽台湾▽豪州▽インドネシア▽ベトナム▽シンガポール▽カナダーーの順となった。今回の調査で初めてトップ10にベトナムがランクイン。新しいロングステイ先として注目されていることがわかる結果となった。]
ペラ州首相に対する不信任案可決、ムヒディン政権に打撃
【イポー=マレーシアBIZナビ】 ペラ州議会(定数59)で4日、アハマド・ファイザル・アズム州首相(統一プリブミ党=PPBM副党首)に対する不信任案が賛成多数で可決された。ムヒディン・ヤシン政権にとっても打撃となりそうだ。
州議会単位で州首相に対する不信任が可決されるのはこれが初めて。これによりアハマド・ファイザル州首相は辞任することになる。アハマド・ファイザル氏は自身が辞任しても同州における与党政権の枠組みは変わらないと強調しており、州議会解散はせずに最大党派である統一マレー国民組織(UMNO)からそのまま後任が選ばれる可能性が高い。
2月から3月にかけての政界再編の煽りを受け、ペラ州でも前与党・希望同盟(PH)からアハマド・ファイザル州首相を含むPPBM所属議員が離脱し、同州野党だった国民戦線(BN)や汎マレーシア・イスラム党(PAS)と協力して過半数を掌握して新たな連立政権を樹立した。連立与党内のバランスを重視してアハマド・ファイザル氏が州首相に再任されたが、わずか5人の少数派であったことからUMNOから不満の声が絶えなかった。
アハマド・ファイザル氏はPPBMにおいてムヒディン首相に次ぐナンバー・ツーの立場にあり、今回の同氏への不信任案可決はムヒディン政権及びPPBMにとって大きな打撃となる。国政においてもムヒディン政権は決して多数派でないため、下院でも同様にムヒディン首相に対する不信任の動きが加速する可能性がある。