【クアラルンプール】 マレーシア標準工業研究所(SIRIM)と日立アジアマレーシアは14日、クラウドを利用した、インダストリー4.0(第4次産業革命)のデジタル解決法をマレーシアの中小企業に紹介、提供することに関する協力覚書をオンライン式典で交わした。
Sirimは元工業標準機関で、スマートマニュファクチャリング(高効率生産システム)に関するマレーシア・日本協力計画の実施機関。
アハマド・タジュディン会長は、日本企業からの技術移転に期待していると語った。日立アジアマレーシアのチュー・ファットセン代表は、マレーシア企業が対応力、生産性、効率を高めるのを支援するため、日立アジアマレーシアは、情報技術、制御・運用技術、製品を組み合わせた、スマートマニュファクチャリングの解決法を提供すると表明した。
覚書交換式に臨席した岡浩駐マレーシア大使は、マレーシア企業は技術がどう現場で活用されているかを学ぶことができるとあいさつした。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、12月14日)
来年度予算案が下院通過、辛くもムヒディン政権が信任
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 下院議会(定数222)で15日、2021年度予算案の第3読会が行なわれ、賛成111票、反対108票で辛くも可決した。法案は上院に送られる。獲得議席が過半数に満たないのではないかと野党が指摘していたムヒディン・ヤシン内閣の事実上の信任投票となった。
2人の議員死去(バトゥ・サプ及びゲリック選挙区)に加え、与党連合・国民同盟(PN)を支援する統一マレー国民組織(UMNO)の長老、テンク・ラザレイ氏が欠席したため219人のみが投票した。PN所属議員全員とラザレイ氏を除く国民戦線(BN)所属議員全員が賛成したほか、サラワク政党連合(GPS)、サバ団結党(PBRS)、サバ統一党(PBS)などの友党も賛成票を入れた。
野党側は希望同盟(PH)所属の91人のほか、サバ遺産党(ワリサン)、マハティール・モハマド前首相が先ごろ結党(現時点で未公認)した祖国戦士党(ペジュアン)などが反対票を投じたがわずかに及ばなかった。
前日の14日にマハティール前首相と、ムヒディン政権を支持するUMNO執行部に批判的なラザレイ氏が緊急会見し予算案反対を呼び掛けたが、与党側でこれに呼応して寝返る者は出ず不発に終わった格好だ。
新型コロナの新規感染者数は1772人、KLで696人
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は15日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,772人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万4,515人で、累計感染者数は8万6,618人となった。
州・地域別の感染者数はクアラルンプール(KL)で696人だった。それに▽セランゴール州(503人)▽サバ州(260人)▽ペラ州(110人)▽ネグリ・センビラン州(67人)▽ジョホール州(48人)▽ペナン島(34人)▽ケダ州(20人)▽ラブアン(11人)▽パハン州(8人)▽トレンガヌ州(7人)▽マラッカ州(5人) ▽クランタン州(3人)ーーが続いた。プトラジャヤ、ペルリス州、サラワク州はゼロだった。1,084人が退院し、累計治癒者は7万1,681人となった。死者数は3人増えて、累計で422人となった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は14日、新たに2つのクラスターを首都圏で確認したと明らかにした。2つ共に職場で発生したクラスターだった。
セランゴール州ペタリン、セパン、ゴンバック、クアラ・セランゴール、フル・ランガットの「ソーラー・リア」クラスターで25人(マレーシア人9人、外国人16人)、KLのケポン「セヌ・セティア」クラスターで13人の外国人に陽性反応が出た。
到着3日前の感染検査陰性の場合、隔離期間を7日に短縮
【クアラルンプール】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は15日、海外からマレーシアに入国した際の隔離期間について、到着の3日前に新型コロナウイルス「Covid-19」の鼻腔スワブテストを受診して陰性だった場合には7日に短縮すると発表した。
サブリ上級相は、保健省が13日に隔離期間をこれまでの14日間から10日間に短縮すると発表した件に言及。10日というのは出発前のスワブテストを受けた場合の3日間を加えたものであり、到着後の実際の隔離期間は7日になると述べた。
出発前にスワブテストを受けていない場合はマレーシア到着時に受けることが義務づけられ、その場合は保健省の発表通りマレーシア入国後に10日間の隔離が求められる。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は15日、海外帰国者及び濃厚接触者が10日間の隔離期間となった場合、これまで13日目となっていた2回目の抗体検査は8日目あるいは9日目に行なうと発表した。
(星州日報、12月15日)