家計支出予想、MCO再発令受けフィッチが下方修正

【ペタリンジャヤ】フィッチ・ソリューションズは今年のマレーシア家計の支出予想(実質ベース)を前年比11%増から7.2%増に下方修正した、
政府が行動制限令(MCO)を再導入したことが理由で、「マレーシア当局は新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するため、必需品以外の商品を売る小売店の営業を認めず、消費者も行動を制限されている」とした。
それでも前年比で増加を予想しているのは20年の家計支出が少なかっという統計上の反動によるもので、フィッチは20年の家計支出を前年5%減と推測している。
今年の支出は額で9,500億リンギを予想している。ウイルス禍発生前の19年の推定9,329億リンギをわずかに上回る額だ。
フィッチは、ワクチン接種人口が増えるに従い行動制限も緩められ、家計支出も徐々に回復すると予想しているが、消費の多くを占める首都圏クランバレーの行動規制が鍵とみている。
フィッチは、失業率が改善に向かうのは下半期になってからと予想。またMCOは当初予定の2週間より長くなるとみている。
(ザ・サン、1月21日)

新型コロナの規制違反、年初から8765人が逮捕

【ペタリンジャヤ】 新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い行動制限令(MCO)や標準的運用手順(SOP)が導入されているが、1月1日から18日の間にSOPを違反したとして8,765人が逮捕されたことがわかった。一部のマレーシア人はニューノーマル(新常態)にシフトできていないようだ。
最も多かったのは、マスク着用義務違反で、逮捕者全体の27%となる2,422人が逮捕された。12月1日から18日までの逮捕者は1,362人で、78%増加した。他の違反は娯楽施設の利用が20%、施設や店舗に入場する際の情報提供違反が20%、ソーシャルディスタンス(対人距離)違反が19%となった。
13日にMCOが再導入された後には、227人が許可のない州間および地区間移動違反、197人が営業時間外以外の営業違反、27人が最大乗車定員違反で逮捕された。
マレーシア公衆衛生医師協会は、マスクを着用し、ソーシャルディスタンスを取ることは最も効果的な予防策であると指摘。罰則強化や罰金の引き上げをすべきとした。また他の医療関係者もマスクを顎に着用したり、片耳にかけて使用する傾向にあるが、正しいマスクの利用を呼びかけるとともに、SOPに遵守させるために民間企業と政府機関での監視が必要だとした。
(ザ・スター、1月20日)

新型コロナの新規感染者数は3170人、KLが最多の576人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は21日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,170人増加したと発表した。アクティブ感染者数は4万1,755人で、累計感染者数は17万2,549人となった。

州・地域別の感染者数はクアラルンプール(KL)が最も多く576人だった。それに▽セランゴール(545人)▽ジョホール州(423人)▽サバ州(401人)▽ペラ州(245人)▽ペナン島(171人)▽ケダ州(156人)▽クランタン州(135人)▽サラワク州(132人)▽マラッカ州(106人)▽ネグリ・センビラン州(102人)▽トレンガヌ州(57人)▽パハン州(48人)▽プトラジャヤ(33人)▽ラブアン(32人)▽ペルリス州(8人)ーーが続いた。新たに2,490人が退院し、累計治癒者は13万152人となった。死者数は12人増えて、累計で642人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は20日、新たに16つのクラスターを確認したと明らかにした。

ジョホール州の「ジャラン・セロジャ」、「タンポイ・リマ」、建設現場「ジャラン・デジタル」、「ジャラン・ニアガ」クラスターでそれぞれ10人、26人、48人、56人の陽性を確認。セランゴール州の「ベスタリ・ランタウ」、「ジャラン・アブドル・アジズ」クラスターで16人、56人に陽性反応が出た。サバ州「ジャラン・KKIPセラタン」、「カンポン・バリビタ」クラスターで14、35人の陽性を確認。ペラ州の「ペルシアラン・タセク」、「バトゥ・エナム」クラスターで20人、12人、マラッカ州の「ジャラン・ウサハ」、「ブキ・セブコル」クラスターで36人、28人の陽性を確認。ネグリ・センビラン州の「スンガイ・イボル」クラスターで12人、KLの「ジャラン・セジャハテラ」クラスターで15人、パハン州の「ブキ・ゲルゴー」、「ソーミル・ルイト」クラスターでは22人、19人に陽性反応が出た。