新型コロナ、重症患者の比率が4倍増=保健省次官

【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、新型コロナウィルス「Covid-19」に感染し重症化した患者の比率が昨年の第二波に比べ、現在猛威を振るっている第三波は4倍増となっていると公表。重症者が増えて病床が足りなくなることへの危機感を露わにした。

公立病院で治療を受けている新型コロナ感染者のうちカテゴリー4及び5に分類される重症患者は昨年2月27日に始まり、最初の行動制限令(MCO)発令の引き金となった第二波の最盛期でも全体の3%だったのに対し、現在起きている第三波の重症患者の比率は15%となっている。カテゴリー3を含めると全体の20%に及んでおり、これらが入院加療の必要があるという。集中治療室(ICU)での治療を必要とする患者は現時点で238人、人工呼吸器を使わなければならない患者は96人に上っている。

ノール事務次官は、病床が不足している状況にあって、速やかに入院治療を行う必要のある重症患者の増加に注目する必要があると指摘。重症化率が高まると共に、死亡率も上昇しているとした。

(マレー・メイル、1月19日)

新型コロナの新規感染者数は4008人、再び4千人台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は20日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から4,008人増加し、4日ぶりに再び4千人台となったと発表した。アクティブ感染者数は4万1,087人で、累計感染者数は16万9,379人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,391人だった。それに▽クアラルンプール(KL、513人)▽ジョホール州(470人)▽サバ州(406人)▽サラワク州(203人)▽ネグリ・センビラン州(176人)▽ペラ州(170人)▽ケダ州(142人)▽マラッカ州(132人)▽ペナン島(124人)▽クランタン州(121人)▽トレンガヌ州(81人)▽パハン州(52人)▽プトラジャヤ(23人)▽ペルリス州(3人)▽ラブアン(1人)ーーが続いた。新たに2,374人が退院し、累計治癒者は12万7,662人となった。死者数は11人増えて、累計で630人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は19日、新たに9つのクラスターを確認したと明らかにした。

セランゴール州の刑務所「ジャラン・スンガイ・ジェロク」クラスターで217人の陽性を確認。KLの繊維会社「ジャラン・マスジド」クラスターで16人に陽性反応が出た。ジョホール州の職場「ジャラン・タルカ」、「タマン・サヨン・ピナン」、「スリ・ガディン」クラスターでそれぞれ38人、18人、7人の陽性を確認。サラワク州での結婚式「ラクト」クラスターで10人、ケダ州「クパン」クラスターで14人、トレンガヌ州の教育機関「ケボル・アイル」クラスターで18人、パハン州とセランゴール州をまたいで家族の会合で発生した「ランタウ・チェンパカ」クラスターで14人に陽性反応が出た。

脆弱な相対貧困層、コロナ禍でさらなる危機に

カザナナショナル傘下のカザナ研究所は、マレーシアの相対貧困は120万世帯、つまり全世帯の17%にも及び、新型コロナ対策の活動制限でさらなる苦境に陥る可能性があるとみていると、1月18日付けマレーシアンリザーブ電子版が報じました。

マレーシアの世帯収入の中央値は5,873リンギとなっており、相対貧困はその半分と定義されています。さらに同研究所は、新型コロナ対策での経済活動の制限強化は、相対貧困から絶対貧困である2,208リンギ以下に陥ってしまうリスクが高まっていると警告をしています。

この所得層は現業やインフォーマルセクターに従事する人々が少なくありませんから、活動制限は収入減に直結します。雇用する側も長引くコロナ禍で苦境にたたされれば、賃金の未払いといった事態も想像できます。

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6世帯に1世帯が相対貧困であり、1日あたり10リンギ程度の出費という計算になります。食事だけでも楽ではありませんが、さらに家賃や光熱費などの固定費を差し引けば、一世帯で使えるお金は極僅かとなります。そして、一人当たりではなく、世帯ですから、2人、3人という人数での金額となります。食費を相当切り詰めても1日三食は満足に食べられない可能性が高い状態です。1人世帯でもぎりぎりの水準でしょう。

近年、マレーシアのみならず、新興国では経済格差が広がりが大きな問題となっています。しかも、親の所得層がそのまま子供にも引き継がれやすい状況です。同様の傾向は先進国でもみられますが、公的福祉を利用することもできます。新興国では制度が未整備だったり、不十分であったりすることがほとんどですから、事態はより深刻です。

コロナ禍は、こうした脆弱な経済状況にある人を一層苦しい状況にしかねないとは言われて来ましたが、データでみるとその深刻さがはっきりと浮き彫りにされています。

※本連載の内容は著者の所属組織の見解を代表するものではなく、個人的な見解に基づくものです。

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代表ブログ 01.20

2021年が幕を開け、今年はコロナ”後”の世界になってほしいなと願ったのも束の間、1月13日より再びMCO(Movement Controll Order : ロックダウン)下に入ってしまった。

今回も予定は2週間だが、政府は早々にその後2週間の延長もあり得ると発表した。おおーっ、また1ヶ月間のMCOかと嘆いてしまった。

1月後半に開催を予定していた日本産食品のオンライン商談会も2月下旬に延期になってしまった。この商談会は、マレーシアの輸入業者、レストラン、小売業者などのバイヤーを会場に招聘し、サンプルを試食しながら日本の業者とZoomで商談してもらおうと言うもので、今回が初めての試みだ。サンプルは既にKLに到着しているので、後はバイヤーさん集めだけだった。しかし、MCOの発令で集会等ができなくなってしまい延期せざるを得なくなった。これだけではなく、予定していた営業を兼ねた打合せ、食事会、送別会等が全部なくなってしまった(涙)。(ふぐを食べ損ねた)

会社の方も「また昨年同様1ヶ月間の在宅勤務か…」と覚悟した。この間の操業が認められるのは▽製造▽建設▽サービス▽商業・運輸▽農園・一次産業  の5つの必需セクターの業種に限定されるからだ。当然弊社のような在宅勤務が可能なコンサルティング・メディア企業は、操業許可はでないだろうなあと1週間は在宅勤務シフトにしていた。

ところが、なんと通産省から操業許可が下りていた。昨年の5月に申請したものが…。カテゴリーは、”Communication and Information”。弊社は日系企業の皆さんへ、事業継続に必要な日々のビジネス情報を提供し、将来的にマレーシアへの投資を促す…というミッションがEssential Service(必需業種)として認められたんだなと理解した。ということで、現在MCO下で通常営業している。よかった(笑)。

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クアラルンプール国際空港に顔認証システム、搭乗がスムーズに

【ペタリンジャヤ】空港運営会社のマレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB

)は18日、クアラルンプール国際空港に顔認証システムを導入すると発表した。
搭乗券不要のシステムで、上半期中にセルフ式チェックインカウンター50カ所、チェックインカウンター20カ所、保安検査場のeゲート56カ所、および第1ターミナルと格安航空向け第2ターミナルの搭乗ゲートに整備する。各チェックポイントの通過に要する時間は約5秒。
モハマド・シュクリ最高経営責任者(CEO)によると、搭乗手続きに要する時間が短縮できるばかりでなく、ほかの人との接触が不要になるシステムで、旅客の安全が確保される。またなりすましの防止に役立つという。
顔認証システムはマイエアポーツ・アプリと統合され、旅客は空港到着前に顔の登録をすますことができる。
MAHBは入国管理システムとの統合も計画しており、外国人旅行客はオートゲートを利用できるため、入管カウンターで順番待ちをする必要がなくなる。
モハマド・シュクリ氏は、旅行需要が回復する時に備えた導入だと語った。
(ザ・スター、1月19日)

トリドール、マレーシアに「ボートヌードル」2店舗オープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 トリドールホールディングス(本社・東京都渋谷区)は19日、グループ企業、ウタラ5フード&ビバレッジが展開する東南アジア・ヌードルブランド「ボートヌードル(Boat Noodle)」が2店舗オープンしたと発表した。

1店舗目はプラザ・モントキアラ店」(2020年12月1日)で、日本人が多く住むクアラルンプールの高級住宅街にある。「ボートヌードル」としては初のクラウドキッチンとなる。

2店舗目は、「プトラジャヤ店」(2020年12月4日)で、行政都市プトラジャヤのジャラン・プラウ・ピナンに位置する。これにより「ボートヌードル」は合計で43店舗となる。

トリドールは先ごろ、フランチャイズ(FC)展開をマレーシア国内で開始したと発表していた。FC展開はマレーシアでの更なる出店強化を目指したもので今後1年で同国内に10店舗を新規出店する予定。

東南アジアを中心に展開する「ボートヌードル」は、水上マーケットで食べられていた小さなスープヌードルがルーツ。自分が食べたい分を注文し、食べ終わった器を積み上げながら食べ進めるスタイルで、1杯60円未満からと手頃な価格で人気を得ている。イスラム教徒が安心して食事ができるようハラル対応をしている。

新型コロナのワクチン、来年第1四半期までに人口の8割が接種

【クアラルンプール】 ムヒディン・ヤシン首相は18日、2022年第1四半期までに人口の80%となるおよそ2,700万人が新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種を受けることができると明らかにした。
ムヒディン首相は、30億リンギを全国予防接種プログラムに割り当てており、その計画は順調に進んでいると強調。第1弾として2月の末までにワクチンがマレーシアに届き、3月上旬までに接種が行われるとした。接種に関するガイドラインは近く発表する予定だと説明。ワクチン調達に関する透明性を確保するために特別委員会を立ち上げているとした。
一方でアダム・ババ保健相は、ワクチンの接種は年齢や健康状態を考慮して実施すると説明。ノルウェーにおいて米ファイザーと独バイオNテックが共同開発したワクチンを摂取した23人が死亡しているが、国立製薬規正局が情報を入手したところ、死亡者は80歳以上で慢性的な病気を患っていたことがわかったと述べ、ワクチンにはこれまで95%の有効性が確認されているとし、副作用は許容範囲内であると安全性を強調した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、1月18日)

新型コロナの新規感染者数は3631人、セランゴールで1199人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は19日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,631人増加したと発表した。アクティブ感染者数は3万9,464人で、累計感染者数は16万5,371人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,199人だった。それに▽サバ州(526人)▽クアラルンプール(KL、521人)▽ジョホール州(368人)▽サラワク州(156人)▽ネグリ・センビラン州(139人)▽ペラ州(135人)▽クランタン州(133人)▽ペナン島(124人)▽マラッカ州(122人)▽ケダ州(114人)▽トレンガヌ州(33人)▽パハン州(31人)▽プトラジャヤ(26人)▽ペルリス州(3人)▽ラブアン(1人)ーーが続いた。新たに2,944人が退院し、累計治癒者は12万5,288人となった。死者数は14人増えて、累計で619人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は18日、新たに9つのクラスターを確認したと明らかにした。

セランゴール州のスーパーマーケット「タマン・タシク・スンガイ・チュア」クラスターで60人の陽性を確認。サバ州の職場「セガマハ・コンプレックス」、公的機関「ジャラン・ブキ・ベンデラ」クラスターでそれぞ20人、24人にそれぞれ陽性反応が出た。ジョホール州の民間医療センター「ジャラン・スリア」クラスターで24人、KLの建設現場「ジャラン・ニパ」、建設現場「エラ・デュタ」クラスターでそれぞれ29人、20人の陽性を確認。クランタンの「プラウ・リマ」クラスターで9人、ネグリ・センビラン州の工場「ジャランTJ」クラスターで39人、パハン州のレクリエーションセンターにある「ゲンティン・カフェ」クラスターで31人に陽性反応が出た。継続中のクラスターは299となった。

サラワク州除く全国が行動制限令下に、6州の追加で

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相は19日、▽ケダ▽ペラ▽ネグリ・センビラン▽パハン▽トレンガヌ▽ペルリス――の6州についても1月22日から2月4日まで行動制限令(MCO)を発令すると発表した。

新型コロナウィルス「Covid-19」感染者が急増しているためで、これによりマレーシア半島全体がMCO発令下に置かれることになる。ペルリス州を除く5州は1月13日から1月26日までの14日間、条件付き行動制限令(CMCO)が発令されていた。

MCOが発令されていないのは、現時点でサラワク州のみとなった。サラワク州は、1月31日までCMCOが発令されている。

政府は13日付けで、▽セランゴール州▽ペナン州▽ジョホール州▽マラッカ州▽サバ州――の5州と連邦直轄地全域に1月26日までMCOを発令。その後、クランタン州にも16日付でMCOが発令されていた。

パナソニックの「ナノイーX」発生器、グラブの車両に搭載

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 パナソニック(本社・大阪府門真市)は14日、東南アジアで配車や宅配、決済などさまざまなサービスを統合したSuperApp(スーパーアプリ)を運営するグラブ・ホールディングスの配車サービスであるグラブカー・プレミアムの車両に「ナノイーX」発生器を提供すると発表した。
クアラルンプール(KL)では1,000台に搭載する。KLの他シンガポール、ベトナム、インドネシアの4カ国5都市において計5,500台に搭載する計画だ。
パナソニックによると、近年、世界的に空気質に対する関心が高まっている。同社は、東南アジアを中心に「クオリティー・エア・フォー・ライフ」というスローガンを展開し、温度、湿度、換気、気流などを制御した空気質ソリューションを通じて、住宅や店舗、オフィスなど空間に合わせた良質な空気環境を提供している。
今回グラブカー・プレミアム車両に搭載される「ナノイー X」発生機は、USB端子からの電源供給で稼働するコンパクトサイズ。いつでも気軽に「ナノイー X」を発生させて、車室内の空気を清潔にすることが可能だ。
パナソニックは、今後も家電分野、車載分野、住宅関連分野など、くらしや社会のさまざまな空間において「クオリティー・エア・フォー・ライフ」の実現を追求し、健やかなくらしを届けていく方針だ。