【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は15日、新型コロナウイルス「Covid-19」に関する情報アプリ「マイセジャテラ(MySejahtera)」について、感染者は自分の情報をアップデートできるようになったと明らかにした。
感染拡大を防ぐためにアプリをアップグレードし、ユーザーのニーズに答えられるようにした。陽性と判断された場合は、保健省の下に置かれている危機準備対応センター(CPRC)からSMSやアプリによるプッシュ通知が感染者に送られるようになる。また感染者はアドバイスを受け取ったり、10日間に渡って行うことになっている症状の申告や、申告を忘れないためのリマインダーを受け取ることができるという。
ノール・ヒシャム事務次官は、アプリの機能を最大限利用するためにアプリをアップデートするように国民に呼びかけた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月16日、ベルナマ通信、1月15日)
サラワク州で条件付き行動制限令、31日まで発令
【クチン=マレーシアBIZナビ】 サラワク州の防災委員会(SDMC)のダグラス・ウガー・エンバス議長(州副首相)は16日、18日から31日までの間、サラワク州において条件付き行動制限令(CMCO)を発令すると発表した。
ダグラス・ウガー議長は、過去数日にわたり新規感染者数が増加傾向にあることがから、CMCOの発令を決めたと説明した。シブについては16日から29日まで行動制限令(MCO)を発令する。
国家安全委員会(NSC)は17日、サラワク州でのMCOおよびCMCOについて、警察の許可を得た者のみの移動を許可するとし、企業の営業時間は政府が定めた標準的運用手順(SOP)を順守するよう求めた。
保健省によると、15日のサラワク州における新規感染者数は60人、16日は69人、17日は62人だった。17日時点の感染者数は累計で2,111人となった。
新型コロナの感染者数は3306人、累計で16万人を超える
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,306人増加したと発表した。アクティブ感染者数は3万8,791人で、累計感染者数は16万1,740人となった。
州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,213人だった。それに▽サバ州(432人)▽ジョホール州(329人)▽クアラルンプール(KL、250人)▽マラッカ州(156人)▽クランタン州(150人)▽ペナン島(145人)▽ケダ州(142人)▽ネグリ・センビラン州(126人)▽ペラ州(114人)▽サラワク州(100人)▽パハン州(84人)▽トレンガヌ州(20人)▽ペルリス州(16人)▽プトラジャヤ(15人)▽ラブアン(14人)ーーが続いた。新たに2,293人が退院し、累計治癒者は12万2,344人となった。死者数は4人増えて、累計で605人となった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は16日、新規感染者数が過去最高となる4,029人となったと発表。17日には感染者は3,339人となり、新たに6のクラスターを確認したと明らかにした。
ジョホール州の工場「セナイ・サイバー」、収容所「テンボク・ナナス」、職場「ジャラン・センブロン」でそれぞれ113人、41人、18人の陽性を確認した。ネグリ・センビラン州のアラブ・マレーシア工業団地で発生した「ジャラン・ペルマタ」クラスターで61人、ペラ州の「アマン・ジュタ」クラスターで14人、パハン州の結婚式に関する「カンポン・レブ」クラスターでは21人に陽性反応が出た。
これまでに発見されたクラスターは累計641。新たに5つのクラスターが収束し、継続中のクラスターは285となった。
150憶リンギ相当の追加経済対策、首相が発表
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は18日にテレビ演説を行い、新型コロナウィルス「Covid-19」感染拡大のために打撃を受けている国民や企業に対する150憶リンギ相当の追加支援策、「マレーシア経済国民保護支援パッケージ(ペルマイ)」を発表した。
国民への補助金支給や企業の存続を助けるための▽賃金助成金プログラム第三弾(WSP3.0)▽中小企業支援▽食料配布のための食料バスケットプログラム▽コロナ対策の最前線職員への一時金支給▽電気料金割引――など22の新たなイニシアチブが盛り込まれた。新型コロナ感染拡大後に政府が打ち出した経済対策発表はこれで5回目となる。
WSP3.0は、賃金4,000リンギ以下の従業員1人当たり月額600リンギを1カ月分支給する。2.0までは200人が上限だった従業員数を500人に引き上げ、より大型企業にも門戸を広げる。
中小企業支援では、行動制限令(MCO)対象地区には1,000リンギ、その他の地域では500リンギを支給する。
▽宿泊▽テーマパーク▽会議場▽ショッピングセンター▽航空▽旅行社――の6業種を対象に1―3月の電気料金の10%割引、またすべてのアカウントに対する6月30日まで6カ月間の9%割引を実施する。
コロナ対策の最前線職員への一時金は、医療関係者が500リンギ、その他が300リンギで第1四半期中に支給する。
ムヒディン首相は、昨年4回にわたる国内総生産(GDP)の20%以上に相当する総額3,050憶リンギの経済対策を打ち出したと指摘。うち550憶リンギが財政出動によるものだったと強調した。
■セレンバンやポートディクソンンもMCO指定■
イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相は、ネグリ・センビラン州セレンバンとポート・ディクソンを19日付でMCOに指定すると発表した。期間は2月1日までの14日間。
一般へのワクチン接種開始は7月以降=カイリー科技相
【プトラジャヤ】 カイリー・ジャマルディン科学技術革新相は14日、新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチンについて、今年7月以降の接種開始を予定していると明らかにした。
カイリー大臣は、まずは医療従事者など最前線でコロナ危機と戦うフロントライナー、高齢者、慢性疾患患者に対してワクチン接種を行うと説明。その後に60歳以下の一般健康成人に接種を開始するとし、他国と同じように第3四半期以降になるとの見解を示した。
マレーシアは、2月に米ファイザーからワクチンの供給を受ける予定だ。第1四半期に100万回分、第2四半期に170万回、第3四半期に580万回、第4四半期に430万回のワクチンが届くことが決まっている。
カイリー大臣は、シンガポールやインドネシアではワクチン接種を開始しているが、マレーシアは他のアジア太陽地域の中ではワクチン供給が早期に行われる国の一つであると強調。日本もマレーシアと同じく昨年7月にワクチンを注文し、2月に供給開始される予定だと述べた。摂取開始時期は最速ではないが、巨額の頭金を払うことなく、安全性や有効性を考慮して供給契約を結んだと説明。先に接種を開始した国でのデータも参考にできると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、1月14日)
今年の経済は7.5%増加、スタンチャート予想
【クアラルンプール】英系スタンダード・チャータード銀行の東南アジア・南アジア担当者は14日に開いたオンライン記者会見で、今年のマレーシアの国内総生産(GDP)は7.5%増加するとの予想を示した。年末の為替相場は1米ドル=3.9リンギのリンギ高になるという。
主任エコノミストのエドワード・リー氏によると、行動制限令(MCO)は2回目の施行のため企業も規制に対応できるようになっており、経済への影響は前回の半分にとどまるという。
MCOが全国規模で1カ月実施されれば、経済成長率を1ー1.5ポイント押し下げることが予想されるという。
為替担当部門のディビヤ・デベシュ氏はリンギ高予想の根拠として、国際貿易の改善、一次産品価格の持ち直し、中国人民元の値上がりを挙げた。
マレーシアはほかのアジア諸国より国際貿易との相関関係が強く、国際貿易が回復する時はリンギも上昇する傾向が強いという。
一次産品では、マレーシアの主要輸出品であるパーム油や液化天然ガスが値上がりしている。
証券投資では外国人投資家は静観姿勢をとるため、資金の流出はない見通しだという。世界にはマイナス金利の債券がある中、マレーシアの債券はプラスを維持しているためだ。
(ベルナマ通信、1月14日)
行動制限令の再発令、クランタン州も16日付けで
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相は、16日付けでクランタン州に行動制限令(MCO)を発出すると発表した。新型コロナウィルス「Covid-19」感染拡大に伴いMCO再び発令される6番目の州・地域となる。期間1月26日までの二週間弱。
サブリ上級相は、「1月10日以降、1日平均80―100人の新規感染が報告されており、アクティブ感染者数は過去14日間で328人から891人に増加している」と指摘。14日以降、新規感染者数が累計1,649人に達していると述べた。
保健省によると、クランタン地区の90%が現在、レッドゾーンもしくはオレンジゾーンになっている。レッドゾーンとなっているのは、▽コタバル▽バチョク▽トゥンパ▽タナ・メラ▽クアラ・クライ▽マチャン▽グアムサン――の7地区に上っている。
13日付けでMCOが発令されたのは、▽セランゴール州▽ペナン州▽ジョホール州▽マラッカ州▽サバ州――の5州と連邦直轄地全域。この時、クランタン州については条件付き行動制限令(CMCO)が1月13日から1月26日までの14日間発令されていた。
MCO導入開始、「必須」と思われない事業体も政府が業務許可
【クアラルンプール】行動制限令(MCO)が5州と連邦直轄地で13日、施行された。昨年3月のMCO発令の際は、スーパーマーケット、薬局など生活に必須とみなされる業種以外の商店はシャッターを下ろしたが、今回は規制もゆるいようで、通産省は履物店、宝飾店にも営業継続を認めた。
今回も必需品を扱う商店のみ営業継続を認めるとしているが「買い物による気分転換」の余地を残したMCOのようだ。
ミッド・バレー・メガモールやガーデンズ・モールに入居している店舗のうち、履物店のジェリー・バニーは店を開いており、実際に履いて合うかを確かめたいという客に対応しているという。
宝飾店のハビブ・ジュエルも営業していた。客のほとんどは予約客。ギフトショップのラブリー・レースも開業していたが、主にオンライン注文の品をそろえるためだという。
一方で眼鏡店は営業継続を認められておらず、マレーシア眼鏡店協会(MAPO)はイスマイル・サブリ上級相に営業許可を文書で要請した。
(マレー・メール、1月15日)
新型コロナの感染者数は3211人、2日連続で3千人台
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は15日、新型コロナウイルス「Covid-
州・
セランゴール州のスーパーマーケット「ジャラン・セラヤン」
これまでに発見されたクラスターは累計623で、
シノバク製ワクチン、予防有効性を厳格に審査
【クアラルンプール】カイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、中国シノバク・バイオテック(科興控股生物技術)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、国内の安全・有効性基準を満たしていると確認できれば調達を開始すると明らかにした。
シノバクのワクチンをめぐっては関係者が、後期臨床試験で78%の予防有効性が得られたとしていた。しかしブラジルでの後期臨床試験で示された有効性は50.4%だった。
インドネシアでは11日、同ワクチンの有効性が65%だったとし、緊急使用を承認。13日に接種を開始し、最初にジョコ・ウィドド大統領が注射を受けた。
カイリー氏はツイッターへの投稿で、シノバクの臨床データを精査し、安全性、有効性でマレーシアの基準に満たなければ調達しないと述べた。
国内企業ではファーマニアガがシノバクから1,400万回分のワクチンを購入する契約を結んでいる。ロイターが伝えた。
(エッジ、1月13日)