巣ごもり需要で家電売り上げが好調

【クアラルンプール】 行動制限令(MCO)により多くの業界が売り上げを減らしている中、「巣ごもり需要」が拡大したことから家電製品の売れ行きは好調で、中でもオーブンは品切れが出る人気だという。

マレーシア家庭用電化製品協会(FOMEDA)によると、昨年3月にMCOが発令されて以降の家電製品人気トップ5はオーブン、テレビ、コンピューター、冷蔵庫、洗濯機。30—50%も売り上げがアップし、業界団体としてもこれは予想外だったという。業界では、ローン返済猶予などの支援策が寄与したと考えているという。

MCOが発令され、出勤制限や在宅勤務の普及により多くの人が自宅にいる時間が多くなり、余暇に使う時間や料理に使う時間が増え、焼き菓子などをつくるためのオーブン需要が拡大した。冷蔵庫やテレビも小型のものから大型のものに買い替える需要が増加。洗濯機も大容量のものや高出力のものに買い替える傾向が増えた。これらの家電製品は主に中国、タイ、ベトナムから輸入されているという。

(星州日報、2月21日)

昨年の消費者からの苦情は前年の2倍、ネット通販の増加が主因

【クアラルンプール】国内取引消費者行政省によると、昨年消費者から寄せられた商取引に関する苦情は1万1,509件で、前年より112.5%増加した。オンラインプラットフォームでの買い物増が主因だ。
マレーシア経済・戦略見通しフォーラムでのナンタ・リンギ大臣の発言によると、オンライン通販に乗り出す小売業者が急増し、あの手この手の客寄せの手法が見られた。
消費者に誤解を与えるような、表向けだけの割引販売が一例で、原価を下回るような販売価格で競争相手の駆逐を試みる手法もあったという。
インターネット通販は便利ではあるものの、身分詐称、クレジットカード詐欺などのリスクも伴うため、注意が必要だという。
(マレーシアン・リザーブ、2月23日)

 

新型コロナワクチン、接種にかかる所要時間は15ー30分

【プトラジャヤ】 アダム・ババ保健相は23日、新型コロナウイルス「Covid-19」の集団接種のデモンストレーションを行い、流れや手順を説明する会見を開いた。ワクチン摂取の所要時間は副反応の観察を含めて、およそ15ー30分程度になる。
第1段階として、体温測定や当日の健康状態の申告を行った後、第2段階としてワクチン接種の登録を行う。第3段階では接種が可能かどうかを判断する診察が行われ、問題がなければ第4段階としてワクチンの接種を受ける。その後の最終段階として、接種会場での経過観察を行い、副反応が見られない場合は帰宅することができる。
アダム大臣によると、体温測定からワクチン接種までの時間は約10ー15分で、経過観察は15分程度となる見込みだ。
デモンストレーションに参加したワクチン調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、ワクチンの集団接種は3つのフェーズに分けて実施すると明らかにした。2月から4月までを第1フェーズとして医療従事者や最前線で働く50万人に接種を実施する。第2フェーズ(4月から8月)は感染すると悪化するリスクが高い高齢者などが対象で、第3フェーズ(5月から来年2月)では18才以上の成人を対象に集団接種を実施する予定だ。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、2月23日)

ワクチン接種開始、ムヒディン首相が第一号

【プトラジャヤ=マレーシBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの接種が24日、マレーシアでも開始され、第一号としてムヒディン・ヤシン首相が接種を受けた。
ワクチン接種プログラム第1フェーズが行なわれる500カ所の接種センターの一つであるプトラジャヤの第11区にある地区保健クリニックを訪れたムヒディン首相は、職員からワクチン接種の手順に関する説明を受け、医師からの問診を受けた後に接種した。接種後には副反応に備えて15分間の待機を求められたが、異常はみられなかった。
ムヒディン首相のワクチン接種に続き、同クリニックでは保健省のノール・ヒシャム事務次官と保健省職員4人が接種を受けた。ムヒディン首相の接種にはワクチン調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相、アダム・ババ保健相が立ち会った。
カイリー科技相によると、21日に到着した第一陣では米ファイザー-バイオNテック製のワクチン31万2,390回分が、27万1,802人の医療関係者や軍・警察などの最前線の職員に接種される。ワクチンは▽セランゴール州(6カ所)▽ジョホール州(4カ所)▽クアラルンプール(KL、3カ所)▽ペナン州(2カ所)▽プトラジャヤ(1カ所)——の合計16カ所に保管される。

新型コロナの感染者数は3545人、3日ぶりに3千人超

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は24日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,545人増加したと発表した。3日ぶりに3千人台となった。アクティブ感染者数は3万677人で、累計感染者数は29万1,774人となった。

州・地域別の感染者数はネグリ・センビラン州が最も多く1,392人だった。それに▽セランゴール州(581人)▽クアラルンプール(KL、381人)▽サラワク州(353人)▽ジョホール州(318人)▽ペラ州(188人)▽サバ州(105人)▽ペナン州(95人)▽クランタン州(53人)▽マラッカ州(26人)▽トレンガヌ州(22人)▽ケダ州(17人)▽パハン州(8人)▽ラブアン(5人)▽プトラジャヤ(1人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに3,331人が回復し、累計治癒者は26万9人となった。死者数は12人増えて、累計で1,088人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は23日、新たに13カ所のクラスターを確認したと発表した。
11カ所が工場、建設現場など職場に関連するクラスターで、残り2カ所はコミュニティで起きたクラスターだった。
ジョホール州で4カ所、セランゴール州で3カ所、KLで2カ所、ネグリ・センビラン州、ケダ州、サバ州、サラワク州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生。その一方で新たに8カ所のクラスターが収束した。