ヘアサロン&洗車&夜市、5日より営業再開を容認

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は4日、サラワク州を除く全土に発令している行動制限令の第二弾(MCO2.0)が2月18日まで再延長されたことに関連し、▽ヘアサロン▽洗車サービス▽夜市——の営業再開を5日より認めると明らかにした。

標準的運用手順(SOP)の遵守が営業再開の条件。営業時間は午後10時までで、ヘアサロンについてはカットのみが認められる。また顧客毎に消毒することが求められる。

サブリ上級相は再開許可の理由について、これらの業種で新たな新型コロナウイルス「Covid-19」感染クラスターが発生していないことを考慮したと説明した。

一方、中国正月期間中における大人数による会食や寺院参拝などの行事は認めない。ドラゴンダンスやライオンダンスも認めない。集団での寺院参拝は5人までに制限する。

新型コロナ感染拡大を受けて、政府は昨年3月の発令以来となるMCOを今年1月13日より2週間の期間限定で再発令。国民生活への配慮から前回に比べると大幅に経済活動を認める内容となっていたが、その後も新規感染者数が高止まりしていたため2月4日まで延長していた。

新型コロナの感染者数は4571人、セランゴールで2056人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は4日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から4,571人増加したと発表した。アクティブ感染者数は4万8,771人で、累計感染者数は23万1,483人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く2,056人だった。それに▽ジョホール州(664人)▽クアラルンプール(KL、481人)▽サラワク州(270人)▽マラッカ州(238人)▽サバ州(175人)▽ペラ州(163人)▽ペナン州(157人)▽ネグリ・センビラン州(100人)▽パハン州(78人)▽トレンガヌ州(69人)▽ケダ州(51人)▽クランタン州(48人)▽プトラジャヤ(20人)▽ラブアン(1人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに4,092人が退院し、累計治癒者は18万1,886人となった。死者数は17人増えて、累計で826人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は3日、新たに13カ所のクラスターを確認した。12カ所が工場、教育機関、農園、倉庫、建設現場など職場に関連するクラスターで、1カ所は拘置所で起きたクラスターだった。
サバ州で3カ所、セランゴール州、ジョホール州、KLでそれぞれ2カ所、パハン州、プトラジャヤ、ペナン州、クランタン州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。
これまでに確認されたクラスター数は851カ所。新たに5カ所のクラスターが収束し、現在継続中のクラスターは前日(404カ所)から増え412カ所となった。

SOP違反の罰則を強化へ、ロックダウン回避の代わりに

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン•ヤシン首相は4日にテレビ演説を行ない、「1988年感染症予防及び管理法」を近く改正すると言明。経済への配慮から完全なロックダウンを回避する代わりに標準的運用手順(SOP)違反の罰則を強化すると述べた。

ムヒディン首相は、政府が事業継続を求める産業界の声に耳を傾けてきたとした上で、新型コロナウイルス「Covid-19」の抑え込みと経済のバランスをとることが重要だと指摘。経済活動をストップさせないためにも、これ以上感染を増やさないようSOPを厳守するよう産業界に呼び掛けた。

その上で、ロックダウンなしにSOPを遵守させるためには罰則の強化が不可欠だと指摘。初犯者に対する1,000リンギ以下の罰金額はそのまま維持するが、再犯者や一度警告を受けた者にはより厳しく対処すると述べ、具体的な数字は明らかにしなかったものの罰金引き上げや禁固刑、業務停止命令を含めた厳罰化の意向を明らかにした。

■2月末にもワクチン接種開始■

またムヒディン首相は、2月末にも全国的なワクチン接種プログラムを開始すると公表。調整担当大臣にカイリー・ジャマルディン科学技術革新相を指名したことを明らかにした。

国民の80%に相当する2,650万人に接種を行なう計画で、マレーシア国民には無料で行なう。第1フェーズの対象は保健・医療関連の最前線で働く人たち50万人で、4月中に終える予定。4—8月にかけて行なう第2フェーズでは高齢者、障害者、基礎的疾患のある人々などが対象で、5月から開始する最終の第3フェーズでは18歳以上の成人が対象となる。ワクチン保管センターとワクチン接種センターが全国600カ所に開設される。

 

不動産市場の回復は22年になってから、ヘンリーブッチャー見通し

【ペタリンジャヤ】不動産業ヘンリー・ブッチャー・マレーシアのタン・チーメン最高執行責任者(COO)は市場調査報告の発表式で、今年の不動産市況は横ばいの見通しで、行動制限令(MCO)の再導入、緊急事態宣言が行われたため、回復は2022年になるとの見解を示した。
報告書によれば、持ち家支援キャンペーンが6月までのため不動産開発業者は住宅売り込みに力を入れる見通しだ。住宅デザインでは作業スペースなど在宅勤務を考慮した工夫を凝らすと思われるという。
オフィスビル、小売り施設とも営業不振によるテナントの撤退が予想され、明るい展望は開けない。ホテル、レジャー関連施設も好転は期待できない。
工業不動産も昨年は取引件数、額が前年を下回ったが、最も活気のあった部門だ。ゴム手袋製造への相次ぐ参入、電子商取引の増加による倉庫・物流施設需要の増加が背景にある。今年の市況は改善が見込めるという。
(エッジ、2月1日)

新型コロナの企業危機管理ランク、トップはペトロナス=調査

【クアラルンプール】 国際マーケティング会社の仏系イプソス(Ipsos)は、新型コロナウイルス「Covid-19」の危機管理に関する調査結果を発表した。危機管理ができていた企業・組織ランキングで、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)がトップとなった。
同調査は、マレーシア人4,000人を対象に100社以上の企業や組織について、2020年6−11月にかけて、対面で実施された。
危機的状況を最もよく管理した企業として、回答者の65%がペトロナスを挙げた。2位以下は▽マラヤン・バンキング(メイバンク、回答率62%)▽マクドナルド(60%)▽従業員積立基金(EPF、60%)▽プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア、59%)ーーとなった。
「オープンで正直な対応をしている」企業としてはメイバンクとポス・マレーシアがトップとなり、回答率は67%となった。「強い財務パフォーマンスがある」にはメイバンク(回答率71%)、「顧客を優先している」にはマクドナルド(67%)、「地域社会を支援している」にはEPF(67%)それぞれトップとなった。
一方で政府系企業(GLC)については49%が危機管理ができていたと回答し、政府規制当局(48%)や通信企業(42%)、金融機関(40%)、メディア(38%)を上回った。
(マレー・メイル、2月2日)

 

ワクチンの民間への供給、ファーマニアガが準備開始

【ペタリンジャヤ】新型コロナウイルス感染症のワクチン輸入を請け負う製薬のファーマニアガは政府の要請に応じ、民間セクターにワクチンを供給するための調査を開始した。
ファーマニアガは中国のシノバク・バイオテックのワクチン1,400万回分を購入し、保健省に納入する。ほかのワクチン輸入業者も全量を政府に納入することを求められている。
民間への供給では政府は、経済の最前線で働く政府系企業の社員、外国人駐在員、労働者への接種を優先するとの意向をファーマニアガに伝えており同社は綿密な調査が終わった段階で具体的計画を政府と話し合う。
ファーマニアガは4月から政府へのワクチン納入を開始し、10月までに全量を納入する。シノバクのワクチンは2 8度という通常の冷蔵庫の温度で保管できる。
(ザ・サン、2月3日)

新型コロナの感染者数は4284人、死亡者は18人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は3日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から4,284人増加したと発表した。アクティブ感染者数は4万8,309人で、累計感染者数は22万6,912人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,572人だった。それに▽ジョホール州(964人)▽クアラルンプール(KL、651人)▽サバ州(190人)▽サラワク州(148人)▽ネグリ・センビラン州(133人)▽ケダ州(124人)▽ペナン州(122人)▽ペラ州(106人)▽パハン州(66人)▽クランタン州(65人)▽トレンガヌ州(55人)▽マラッカ州(53人)▽ラブアン(21人)▽プトラジャヤ(14人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに3,804人が退院し、累計治癒者は17万7,794人となった。死者数は18人増えて、累計で809人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は2日、新たに7カ所のクラスターを確認した。6カ所が工場など職場に関連するクラスターで、1カ所はリスクの高い場所で起きたクラスターだった。

セランゴール州で2カ所ジョホール州とKL、パハン州、マラッカ州、ペラ州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

これまでに確認されたクラスター数は838カ所。新たに4カ所のクラスターが収束し、現在継続中のクラスターは前日(401カ所)から増え404カ所となった。

経済の全面再開の方向で検討か、SOP厳格化の条件で

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 サラワク州を除く全土に発令している行動制限令の第二弾(MCO2.0)が2月18日まで2週間再延長されることになったが、政府は経済面の影響を考慮し、より厳格な標準的運用手順(SOP)を遵守する条件ですべての経済活動の再開を認める方向で検討に入ったもようだ。

消息筋が英字紙「ザ・スター」及びシンガポールの「ストレーツ・タイムズ」に明かしたところによると、ヘアサロン・理容、小売店などこれまで再開が認められていなかった業種も含めて再開を認める方針。昨年3月のMCOより中小企業などに打撃を与えているとの指摘が業界団体から上がっていたという。

ただ別の情報筋によると、国家安全委員会(NSC)では全面的な経済再開の前提となる取り締り強化策に関する問題については、警察以外に自警団や国軍を動員するかといった問題を含めまだ議論されていないという。

またこれらとはまた別の情報筋は、営業条件について業種別に見直しが行なわれるとしており、感染クラスターの多くが「SOPの弛み」が原因だと報告されていることから、SOPを強化する方向だとしている。

新型コロナ感染拡大を受けて、連邦政府は昨年3月の発令以来となるMCOを今年1月13日より2週間の期間限定で再発令。国民生活への配慮から前回に比べると大幅に経済活動を認める内容となっていたが、その後も新規感染者数が高止まりしていたため2月4日まで延長していた。

マレーシア人の10人に8人、ワクチン接種を希望=エッジ調査

【クアラルンプール 】 経済紙「エッジ・マレーシア」が実施した調査によると、マレーシア人の10人に8人が新型コロナウイルス「Covid-19」の予防接種を受けると回答した。
49.3%となる10人に5人が「すぐに接種したい」とし、30.1%は「6カ月以内に接種したい」と答えた。その一方で8.8%は「接種したくない」、1.8%は「わからない」と回答。「わからない」と答えた理由については、「副作用を懸念している」が77%で最も多かった。12%が「開発から生産のスピードが早いため信頼性を懸念している」、11%が「ワクチンの種類を選びたい」と答えた。
調査は1月15日から28日にかけて実施され、2,013人から有効回答を得た。その77%はセランゴール州、クアラルンプール 、プトラジャヤの首都圏クランバレーから、残りは各州から4ー930人が参加した。
保健省が昨年12月21日から28日までに実施したオンライン調査では21万2,000人が参加。うち67%が「接種したい」と答え、16%が「接種したくない」と答えていた。
(エッジ、1月29日)

海上輸送が急増、在宅勤務機器やマスク需要の増加で

【クアラルンプール】在宅勤務用機器、フィットネス器具、家財、マスクなど個人用防護具、また電子商取引による商品注文の増加で海上輸送需要が増大している。
マレーシア海運協会(SAM)のウーイ・リアンヒン会長によると、輸送需要増のため港湾で貨物処理の遅れが起こっており、労働者の労働時間が増えている。
海上輸送需要の増加は、航空貨物運賃の上昇も原因の一つだ。空コンテナ不足も起こりコンテナリース料が2倍以上になった。リース会社はまた、8ー12年間の長期契約を求めるようになっている。船舶チャーター料も上昇しているという。
ウーイ氏は、コンテナ市場が落ち着くのはコンテナ生産が軌道に乗る下半期と予想している。
海上貨物運賃はいずれ安定し、徐々に下落するが、海運業のコストが増加しているため、パンデミック以前の水準まで下がることはないという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月2日)