携帯電話3社、光ケーブルの敷設・共有で合意

【クアラルンプール】携帯電話サービスのセルコム・アシアタ、ディジ・テレコミュニケーションズ、マキシスの3社は、光ファイバー網を共同で敷設し利用することで合意し、契約を交わした。3社は1年前、光ファイバー網を拡大する目的でそれぞれの資源を持ち寄ることを検討するための覚書を交わしていた。
3社はバックホール(末端のアクセス回線と中心部の基幹通信網を繋ぐ中継回線)の敷設で資源を持ち寄り、ファイバー網の重複を避ける。
これにより4G(第4世代無線通信)がより早く広い地域で利用できるようになり、5Gインフラ建設の準備にもなるという。契約期間は20年。
ディジのアルバーン・マーティー最高経営責任者(CEO)は「インフラの重複を回避することで携帯通信網の容量を迅速に拡大できる。インフラ共有は、手頃な料金で高品質の4Gサービスを全ての国民に提供するために必須だ」と述べた。
(エッジ、3月18日)

オンライン事業免許を導入へ、詐欺防止が狙い

【プトラジャヤ】国内取引消費者行政省はオンライン事業免許制度を導入する方針だ。消費者を詐欺から守るのが狙いだという。
ロソル・ワヒド副大臣によると、オンライン事業免許には一定の条件を付けるため、消費者は事業者を合法的存在として認識でき、安心して商品・サービスを購入できるという。消費者保護法の電子商取引に関する規則を改定し免許制度を導入する。
同省の統計によれば、オンライン取引詐欺に関する苦情は19年の5,141件に対し20年は1万1,510件に倍増した。
商事犯罪捜査局のホームページには、当局に登録した事業者の銀行口座、電話番号が掲載されており、疑わしい取引の場合、消費者はホームページの情報を参照することで詐欺を回避できるという。
国家消費者行動委員会(MTPN)も、詐欺的行為のあった口座を簡単な操作で消費者が届け出ることのできるモバイルアプリを開発中だ。
(ベルナマ通信、3月18日)

北朝鮮がマレーシアと国交断絶、米国への容疑者引き渡しで

【クアラルンプール】 北朝鮮政府は19日、マレーシア政府が先ごろ北朝鮮人容疑者を米国政府に引き渡したことへの報復として、マレーシアとの国交断絶を発表した。
北朝鮮外務省は声明の中で「マレーシア当局は(北朝鮮の)無実の市民を米国に強制的に引き渡すという容赦のない犯罪を犯した」と指弾。「米国の圧力に屈服して平壌(北朝鮮政府)に対して行われた敵対行為」とした。
米国に引き渡された北朝鮮人、ムン・チョルミョン容疑者については、「シンガポールで合法的な対外貿易活動に従事している人物」と主張し、違法なマネーロンダリングに関与しているとの指摘は捏造だと非難した。
ムン容疑者は家族と共にマレーシアに10年にわたり在住していたが、北朝鮮への禁輸品の密輸や会社を通じた資金洗浄の容疑で米国政府からの身柄引き渡しの要請を受け、2019年に逮捕された。マレーシア連邦裁判所は今年3月3日、米国への引き渡し差し止め請求を棄却していた。ムン容疑者は、北朝鮮が酒や時計などの高級品を北朝鮮に密輸していたとされる。
(フリー・マレーシア・トゥデー、AFP、3月19日)

現時点でGST再導入の予定はなし=ザフルル財務相

【クアラルンプール】 テンク・ザフルル財務相は、今は経済活性化と国民の支援に焦点を充てるべき時だとし、現時点で物品・サービス税(GST)を再導入する予定はないと強調した。
ザフルル氏は、政府が新型コロナ終息後の歳入増に向けて新たな方法を模索しているとし、税制を見直すための調査に着手していることを明らかにした上で、新型コロナウイルス「Covid-19」でダメージを受けた経済が現在回復段階にあり、新たな税制を導入するには時期的に適切ではないと言明。「現時点でGSTなどの新税導入は優先事項ではない。新税導入はタイミングが重要だ」と述べた。
ザフルル氏によると、政府の今年の経済成長予想を6.5—7.5%、財政赤字目標を5.8%としており、今年の歳入は昨年よりわずかながら増加する見通しだ。
マレーシアでは2015年4月に税率6%のGSTが導入されたが、生活費上昇の原因になっているとしてマハティール モハマド前首相率いる希望同盟(PH)政権により2018年6月に廃止され、同年9月に税率10%の売上・サービス税(SST)が再導入された。マレーシア王立税関局によると、2017年のGST税収は合計440億リンギだった。
(ベルナマ通信、エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、3月18日)

新型コロナの新規感染者数は1576人、累計で33万人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は19日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,576人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万4,360人で、累計感染者数は33万42人となった。

州・地域別の感染者数はサラワク州が最も多く407人だった。それに▽セランゴール州(348人)▽ペナン州(182人)▽クアラルンプール(KL、175人)▽ジョホール州(137人)▽ペラ州(100人)▽マラッカ州(54人)▽クランタン州(52人) ▽ネグリ・センビラン州(41人)▽サバ州(33人)▽ケダ州(25人)▽パハン州(13人)▽トレンガヌ州(6人)▽ラブアン(2人)▽プトラジャヤ(1人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに1,996人が回復し、累計治癒者は31万4,457人となった。死者数は2人増えて、累計で1,225人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は18日、米ファイザー-バイオNテック製ワクチンの接種を3月12日に受けたケダ州の女性看護師が死亡したことについて、調査の結果、死因はワクチンの副反応ではないことがわかったと説明。副反応は軽微なものであり死因とワクチンの関連性はないと明らかにした。一方でクラスターについては、新たに9カ所を確認したと述べた。

5カ所が工場や教育センター、建設現場、スーパーマーケットなどの職場に関連するクラスター、3カ所がコミュニティ、残りは拘留所で起きたクラスターだった。

セランゴール州とサラワク州、サバ州で2カ所、ジョホール州、ペラ州、ケダ州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。