【クアラルンプール】 テンク・ザフルル財務相は、今は経済活性化と国民の支援に焦点を充てるべき時だとし、現時点で物品・サービス税(GST)を再導入する予定はないと強調した。
ザフルル氏は、政府が新型コロナ終息後の歳入増に向けて新たな方法を模索しているとし、税制を見直すための調査に着手していることを明らかにした上で、新型コロナウイルス「Covid-19」でダメージを受けた経済が現在回復段階にあり、新たな税制を導入するには時期的に適切ではないと言明。「現時点でGSTなどの新税導入は優先事項ではない。新税導入はタイミングが重要だ」と述べた。
ザフルル氏によると、政府の今年の経済成長予想を6.5—7.5%、財政赤字目標を5.8%としており、今年の歳入は昨年よりわずかながら増加する見通しだ。
マレーシアでは2015年4月に税率6%のGSTが導入されたが、生活費上昇の原因になっているとしてマハティール モハマド前首相率いる希望同盟(PH)政権により2018年6月に廃止され、同年9月に税率10%の売上・サービス税(SST)が再導入された。マレーシア王立税関局によると、2017年のGST税収は合計440億リンギだった。
(ベルナマ通信、エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、3月18日)