UMWトヨタ、第1四半期の販売が62%増に

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーターは、今年第1四半期のトヨタ及びレクサスの両ブランドの合計販売台数が前年同期比62%増の1万7千台に達したと明らかにした。国内市場シェアは推定12.1%。
売れ筋は「ヴィオス」と「ハイラックス」で、昨年10月に新型が出た「ハイラックス」はピックアップ市場シェアが56%に達したとみられる。「ヤリス」はライバルの「ホンダ・ジャズ」に代わってセグメントのトップとなり、小型ハッチバック・セグメントのシェアは推定73%となった。3月に発売された「カローラ・クロス」も好調で、第4四半期には完成車輸入(CBU)から現地組立(CKD)に切り替える予定。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ポールタン、4月7日)

ベクトル、マレーシアで抹茶アイスクリームの製造販売を開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ベクトル(本社・東京都港区)は7日、マレーシア法人であるベクトル・マーケティングPRマレーシア(本社・クアラルンプール)が、D2C(消費者直接取引)事業に参入すると発表。第一弾として抹茶の風味を本格的に味わえるアイスクリームブランド「MATCHA∞EIGHT」(マッチャエイト)の製造販売を開始すると明らかにした。
ベクトル・マレーシアは2018年の設立以来、日系企業のサービス、日本製品のPRを中心とした総合コミュニケーションサービスを提供してきた。その活動の中で培われた、日本製品のマレーシア市場における需要を喚起するための適切なマーケティングおよびブランディングのノウハウ、コミュニケーション手法を最大限に活かし、独自のD2Cプロダクトとして「MATCHA∞EIGHT」の製造販売を開始した。
2019年に日本を訪れた訪日マレーシア人の数は50万1,592人、インバウンド消費は668億円となっていた。しかし新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い日本への渡航ができなくなった今、マレーシアにいながら日本のものに触れたり味わったりしてみたいというニーズが少なからずあることや、1年を通して気温が30℃程度である気候、スイーツ好きな国民性によって底堅く需要拡大が続き、市場の細分化がさらに進む見通しがされているアイスクリーム市場で、ベクトルは日本の抹茶の風味を本格的に味わえるアイスクリームの製造販売を開始することを決めた。

セルコムとDiGiが合併へ、国内最大の通信会社誕生

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 通信大手のアシアタ・グループは8日、傘下で携帯電話事業を手掛けるセルコム・アシアタが同業のDiGiドットコムと合併する方向で、DiGiの親会社であるノルウェー系テレノル・アジアと協議を開始することを明らかにした。第2四半期中の合意を目指す。

アシアタ・グループの発表によると、アシアタはDiGiドットコムが新たに発行する新株を取得。合併後の新会社はセルコムDiGiとなる。新会社への持株比率はアシアタとDiGiが33.1%ずつとなる見込みで、国益を守るためにアシアタとマレーシアの機関投資家とが合計51%以上を掌握。アシアタが初代会長及び最高経営責任者(CEO)を指名する権利を有する。

実現すれば、売り上げ124億リンギ、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)57億リンギ、顧客数1,900万人の国内最大の通信グループが誕生することになる。アシアタとテレノルは、従業員は重要な資産との判断から合併後にも人員削減を行なわないことで合意した。

アシアタとテレノルはまた、インダストリー4.0のデジタル変革、5Gユースケースの開発、その他の技術を促進するための世界水準のイノベーションセンターを設立することでも合意した。

アシアタとテレノルは、2019年にも合併に向けた交渉を行なったものの合意に至らなかった経緯がある。

政権交代はあっても政策は安定、ムーディーズ見解

【クアラルンプール】格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス主催の東南アジア諸国連合(ASEAN)分析国別記者懇談で、ソブリンリスク担当のクリスチャン・ファン氏は、マレーシアでは18年と20年に政権交代があったが、制度、政策に大きな変化はなく、外国人投資家が大挙して撤退するような事態は起こらなかったとの分析を示した。
マレーシアのソブリン格付けはA3で、これより格付けが1つ上から、1つ下までの国を含めた格付けグループのうち、マレーシアの24年までの経済成長率は高めが見込めるという。
ファン氏はその根拠として、電子製品など高度の製品から、食品、一次産品までを輸出できる経済の多様性、情報技術(IT)普及度などを挙げた。ただ財政が堅固でないのが弱点だという。
金融機関担当アナリストのリー・テンフ氏は、融資返済猶予などの支援措置の期限が来れば一部の債権は不良化するとの見通しを示した。しかし銀行は貸倒引当金を増やしており、不良債権の増加に対処できるという。
(エッジ、4月7日)

新型コロナの新規感染者数は1285人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は8日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,285人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万4,203人で、累計感染者数は35万5,753人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く374人だった。それに▽サラワク州(211人)▽ペナン州(162人)▽クアラルンプール(KL、120人)▽サバ州(106人)▽ジョホール州(101人)

▽クランタン州(87人)▽ケダ州(31人)▽ペラ州(24人)▽プトラジャヤ(19人)▽ネグリ・センビラン州(12人)▽パハン州(12人)▽マラッカ州(11人)▽トレンガヌ州(11人)▽ラブアン(3人)▽ペルリス州(1人)ーーが続いた。新たに1,175人が回復し、累計治癒者は34万242人となった。死者数は4人増えて、累計で1,308人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は7日、新たに10カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
うち6カ所は工場や行政センターなどの職場に関連するクラスター、2カ所はコミュニティ、残りは拘置所と海外から帰港した船舶の乗組員で起きたクラスターだった。
ジョホール州で4カ所、セランゴール州、ペナン州、サラワク州でそれぞれ2カ所のクラスターが発生した。