MRTプトラジャヤ線第1期、8月にも開業

【クアラルンプール】 首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線(MRT2、旧称スンガイブロー—セルダン・プトラジャヤ線、全36駅)の第1期の建設及び試運転が7月にもすべて完了し、8月にも営業運転を開始する見通しだ。3日に現場視察及び試乗を行なったウィー・カション運輸相が明らかにした。
プロジェクトの推進母体であるMRTコープによると、プトラジャヤ線第1期(クワサ・ダマンサラ—カンポン・バトゥ間、全長17.5キロメートル)のすでに工事の進捗状況は97%に達しており、電気・機械システムのテストと試運転を残すのみとなっている。なお第2期(カンポン・バトゥ—プトラジャヤ・セントラル間)の進捗率は87%で、は2023年1月の運行開始を予定している。
ウィー運輸相はまた、希望同盟(PH)政権時代に財政難から中断されていたMRT環状線(MRT3)について、先ごろ閣議で続行を決めたことを公表。今年下期にも再開することを明らかにした。MRTコープが3カ月かけてコストを含む事業化調査を実施する。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、4月3日)

アストラゼネカのワクチンの使用承認、接種延期の可能性も

【プトラジャヤ/イスカンダル・プテリ】医薬品管理庁(DCA)は2日の会合で、アストラゼネカ製新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンを条件付きで使用リストに含めることを決めた。
アストラゼネカから生産を受託した韓国のバイオサイエンス社が製造するワクチン320万人分を調達する。1回目の納入は5月の予定。
アストラゼネカのワクチンをめぐっては、複数の国で接種を受けた者に血栓が報告されている。英国では接種後に約30人に血小板減少を伴う血栓が報告され、うち7人が死亡した。
ドイツ、フランス、カナダなどでは血栓発生への懸念から、若年層へのアストラゼネカワクチン接種を制限する動きが起きている。
ワクチン接種計画担当のカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、アストラゼネカのワクチンが不適切と判断した場合、接種を延期せざるを得ないがが、ファイザー・ビオンテックから追加納入の提案を受けており、ワクチン確保に問題は生じないと述べた。現在、英国で報告された血栓症例のデータを検証中だという。
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、4月2日)

ワクチン接種副作用の症例は3.6%、死亡者はなし

【セランゴール州セルダン】アダム・ババ保健相は3日、プトラ・マレーシア大学付属病院で行われた行事に出席した際、3月31日の時点で70万6,404人がワクチン接種を受け、副作用の報告があったのは3.6%にあたる2万5,770人だったと発表した。
うち99.5%は、注射カ所の痛み、熱、頭痛、吐き気、嘔吐、刺痛など軽度の反応で、残りが顔など身体の一部のむくみ、息切れ、胸の不快感といった重度の副作用だった。
重度の副作用が見られた者は入院してもらい、現在は退院しているという。ワクチン接種による死亡例は報告されていない。
ファイザー・ビオンテックのワクチンは妊婦に安全かとの質問に対しアダム氏は、同社の臨床データに基づけば妊婦、また授乳中の母親への接種に問題はないと答えた。
(ベルナマ通信、4月3日)

新型コロナの新規感染者数は1070人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,070人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万4,278で、累計感染者数は35万2,029人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く327人だった。それに▽サラワク州(225人)▽ペナン州(133人)▽クアラルンプール(KL、88人)▽サバ州(65人)▽ジョホール州(55人)▽パハン州(37人)▽ケダ州(34人)▽クランタン州(31人)▽マラッカ州(25人)▽ラブアン(17人)

▽ネグリ・センビラン州(12人)▽ペラ州(8人)▽プトラジャヤ(8人)▽トレンガヌ州(3人)▽ペルリス州(2人)ーーが続いた。新たに1,294人が回復し、累計治癒者は33万6,456人となった。死者数は7人増えて、累計で1,295人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は4日、新たに10カ所のクラスターを確認したと述べた。
うち5カ所は工場や教育センター、ビジネスセンターなどの職場に関連するクラスター、4カ所はコミュニティ、残り1カ所は拘留所で起きたクラスターだった。
サラワク州では3カ所、ジョホール州では2カ所でクラスターが発生。サバ州とクランタン州、プトラジャヤ、ペラ州、セランゴール州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

カンシノのワクチン納入でソリューションズ、保健省と契約

【クアラルンプール】ソリューション・グループのソリューション・バイオロジクスは、新型コロナウイルス予防ワクチンを保健省に納入する契約を交わした。
中国の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)が製造しているワクチンで、350万回分を納入する。
うち50万回分は接種可能な状態での輸入。300万回分についてはバルクでの輸入で、ソリューション・バイオロジクスがマレーシア工場で充填する。
1回接種のワクチンで、農村地域など2回の接種が困難な地域の住民に接種する。ファイザー・ビオンテックやシノバックのワクチンは2回の接種が必要。
(ベルナマ通信、4月1日)

プロドゥア、第1四半期の販売台数は29%増加

【ラワン=マレーシアBIZナビ】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は、第1四半期の販売台数が5万7,911台となり、前年同期比で29%増加したと明らかにした。
3月3日に発表したコンパクトSUV、新型「アティバ」など全てのモデルの需要の高まりに答えるために生産量を増加したことが貢献した。第1四半期の生産台数は、前年同期比23%増の6万383台となった。
3月の販売台数は2万4,433台で、前月比で47.3%増となった。「アティバ」は2月19日に予約受付を開始したが、これまでに1万4,574件の予約を受け付けた。納車目標を3,000台に設定していたが、すでに3,000台以上を納車した。
プロドゥアは、今年の販売台数目標を前年比9%増の24万台、生産台数目標を23%増の27万2,000台としている。
アミナル・ラシド・サレー社長兼最高経営責任者(CEO)は、半導体不足が起きているが、日々状況をモニターして生産ラインが稼働し続けることができるように努めていると言明。半導体不足の問題があるものの、目標は達成できると見込んでいると述べた。

新型コロナの新規感染者数は1294人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は2日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,294人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万4,246人で、累計感染者数は34万7,972人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く455人だった。それに▽サラワク州(217人)▽ペナン州(139人)▽ジョホール州(103人)▽クアラルンプール(KL、88人)▽クランタン州(66人)▽サバ州(63人)▽パハン州(57人)▽ネグリ・センビラン州(31人)▽マラッカ州(22人)▽ケダ州(21人)▽ペラ州(14人)▽トレンガヌ州(8人)▽プトラジャヤ(5人)▽ラブアン(4人)▽ペルリス州(1人)ーーが続いた。新たに1,442人が回復し、累計治癒者は33万2,443人となった。死者数は5人増えて、累計で1,283人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は1日、南アフリカ変異株「B.1.351」に9人が感染したことがわかったと発表。クアラルンプール国際空港の勤務者がまず感染し、その後感染が拡大したと説明した。一方で新たに6カ所のクラスターを確認したと述べた。
うち5カ所は職場に関連するクラスター、1カ所はコミュニティで起きたクラスターだった。
ジョホール州とセランゴール州ではそれぞれ2カ所でクラスターが発生。ペナン州とパハン州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

ワクチン接種証明取得者への自由移動許可を検討=首相

【クチン=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種を2回完了した人を対象に、現時点で禁じられている州を跨いだ移動や海外旅行を認める方向で検討していることを明らかにした。
ムヒディン首相は同案を国家安全委員会(NSC)会議で提案する考えを表明。これが実現すれば人々に一層のワクチン接種を促すことになると述べた。
ワクチン接種が完了した段階で接種証明書が追跡・情報アプリ「MySejahtera」を通じて電子証明書として発行される仕組みで、証明書を所持していれば当局への届け出なしに国内の移動が可能になる。またこの仕組みについては、複数の国との間で相互認証の方向で協議を開始したという。
マレーシアとシンガポールは先ごろ、ワクチン接種証明書の相互承認に向けて協力することで合意したと発表している。

中小企業の3分の2はウイルス禍からの回復を予想=調査

【クアラルンプール】中小企業の3分の2強は、自社業績が4月末までにはパンデミックの影響から回復すると予想していることが、マスターカードが昨年末に実施した調査から分かった。調査には452社の経営者が回答した。うち80%は、今年を乗り切るだけの資金があると回答した。
経済好転に備え投資を行いつつある、との回答は31%。パンデミックに際しては、オンラインビジネスに乗り出した企業は21%で、オンライン業務を強化した企業は39%だった。
業況はパンデミック前の水準に戻った、との回答は業種によるが20ー33%で、最も高かったのは製造業。
金融機関からの支えは良好だった、との回答は85%。銀行に何を望むかの質問では、66%が低金利、52%が返済猶予を挙げた。
先行きどのように業況を改善するかの質問では、46%が現金によらない決済の導入を挙げた。
(ベルナマ通信、エッジ、3月30日)

杏林製薬とエーザイ、過活動膀胱治療剤の開発・販売で契約

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 キョーリン製薬ホールディングス(本社・東京都千代田区)は3月31日、子会社である杏林製薬(本社・東京都千代田区)とエーザイ(本社・東京都文京区)が、過活動膀胱治療剤「ビベグロン」について、マレーシアなど東南アジア諸国連合(ASEAN)のタイ、フィリピン、ブルネイにおける開発・販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。
同契約に基づき、エーザイは杏林製薬より、4カ国における「ビベグロン」の独占的開発権および販売権を獲得し、新薬承認申請を行う。
過活動膀胱は、尿意切迫感を必須の症状とし、通常は頻尿と夜間頻尿を伴う症状症候群で、外出を控える、睡眠が十分取れないなど、日常生活に支障をきたし、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を低下させるとされている。「ビベグロン」は1日1回投与の新規β3アドレナリン受容体作動薬で、膀胱のβ3受容体に選択的に作用し、膀胱を弛緩させることで、蓄尿機能を高め、尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁の症状を改善する。
杏林製薬は、日本国内での早期市場浸透を図りQOL向上に貢献する一方、今回のエーザイとの提携により契約対象国で本剤の普及を図り、海外における事業展開を推進する。
またエーザイは、今回の契約対象国において、各国市場の多様なニーズの把握・充足に努め、地域特性に合致した戦略的な製品ラインナップの拡充を積極的に推進していく。
杏林製薬とエーザイは、杏林製薬が創製した過活動膀胱治療剤「ウリトス錠」(一般名・イミダフェナシン)について、アジアにおける開発・販売に関するライセンス契約を2009年9月に締結し、エーザイはタイ、フィリピン、インドネシアおよびミャンマーで販売を行っている。