4月の三菱車販売台数は過去最多、エクスパンダーがけん引

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】三菱モータース・マレーシア(MMM)は7日、4月の販売台数が1,872台と過去最多を記録したと発表した。販売台数は1月以降、増加を続けており、国民車以外では上位3位以内を4カ月連続で保持した。
販売をけん引したのがクロスオーバーMPV(多目的車)の「エクスパンダー」で、982台と4月の販売台数の52%を占めた。
三菱自工は20年10月、ハイコム・オートモーティブ・マニュファクチャラーズ・マレーシアに委託しての現地組み立て生産を開始しており、予約台数は1万台を超えた。
タイから完成車で輸入しているピックアップトラックの「トライトン」も好調を維持しており、4月の販売台数は680台。
MMMの新西知之 最高経営責任者によると、客の多くは乗用車に対する売上税減免措置の期限である6月30日までの購入を希望している。

ダイハツ系プロドゥア、最新版「アルス」発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ダイハツ系自動車メーカー、プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は9日、2021年版のスポーツ車(SUV)「アルス」を発表した。
後部ドアの下のサイドステップ、時速20キロメートル以上で作動する自動ドアロック機能が標準装備となった。車体カラーにはアマゾングリーンに代わってパッションレッドを投入。5色を揃えた。エンジンは以前のモデルと同じ排気量1.5リットル4気筒アルミニウム・エンジンを搭載し、マレーシアの低燃費自動車(EEV)政策に適合する1リットル当たり15.6キロメートルのクラス最高水準の燃費を実現した。
半島部での価格は、スタンダードの「X」が6万8,526リンギ、上級の「AV」が7万3,226リンギ(保険別、共にオートマチックのみ)で据え置いた。2021年6月30日まで政府の売上税減免措置を受けるため、当初の価格よりそれぞれ4,374リンギ、4,674リンギ安くなっている。

厳しい制限令、新たにバタワースやイポーなども対象

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 連邦政府は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染が増加傾向にあるとして、10日付けで▽パハン州クアンタン地区▽ペナン州セベランプライ、バタワースなど▽ペラ州イポーなど——を新たに行動制限令(MCO)対象地域に加えると発表した。期間は5月23日まで。政府はまた、11日付けでジョホール州クルアンをMCO対象に加えると発表した。期間は5月24日まで。
MCO指定域が徐々に拡大されていることについて、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は8日、全国一律のMCOを行なう予定はないことを強調。運用が開始された早期警報システム「動的評価に基づく感染多発地域特定(HIDE)」に基づき特定の地域にのみ発令する方針だと述べた。
今回のMCO発令期間中における標準的運用手順(SOP)では、当初ほとんどすべてのスポーツ・レクリエーション活動が禁止と発表されたが、青年スポーツ省はその後、ジョギング、サイクリングなど屋外の社会的距離を置いた活動については認めると変更した。ただしゴルフについては禁止となっている。
サブリ大臣はまた、5月10日から6月6日までの4週間、すべての州跨ぎの移動について警察からの許可がない限り禁止すると発表した。同期間中はまた、大人数が集まる社会、教育、経済活動についても禁止される。

新型コロナの新規感染者数は3807人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は10日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,807人増加したと発表した。アクティブ感染者数は3万7,396人で、累計感染者数は44万4,484人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,149人だった。それに▽サラワク州(649人)▽クランタン州(329人)▽クアラルンプール(KL、320人)▽ジョホール州(257人)▽ペナン州(245人) ▽ケダ州(224人)▽ネグリ・センビラン州(144人)▽ペラ州(119人)▽サバ州(96人)▽トレンガヌ州(93人)▽マラッカ州(88人) ▽パハン州(77人)▽プトラジャヤ(11人)▽ペルリス州(3人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。新たに3,454人が回復し、累計治癒者は40万5,388人となった。死者数は17人増えて、累計で1,700人となった。 保健省のノール・ヒシャム事務次官は9日、同日に確認された死亡者数が26人となり、過去最高となったと発表。また新たに13カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
職場とコミュニティでそれぞれ5カ所、宗教活動で2カ所、学校・教育機関で1カ所のクラスターが発生した。
ペナン州で3カ所、セランゴール州、ジョホール州、サラワク州でそれぞれ2カ所、ネグリ・センビラン州、クランタン州、ペラ州、トレンガヌ州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。一方で6カ所のクラスターが収束した。

感染多発地域特定システム運用開始、150カ所に閉鎖命令

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大防止に向けた早期警報システム「動的評価に基づく感染多発地域特定(HIDE)」の運用が開始され、7日後にホットスポット(感染多発地点)になる可能性が高いと予測される150カ所超のリストが8日にはじめて発表された。リストは毎日更新するとしている。

リストに載った場所を地域別でみると、多い順で▽クアラルンプール(KL)66カ所▽セランゴール州54カ所▽ジョホール州9カ所▽ペナン州5カ所▽サラワク州4カ所——となっており、ペラ、クランタン、サバの3州とプトラジャヤがそれぞれ3カ所、マラッカ、ネグリ・センビランの2州がそれぞれ1カ所となっている。69%に当たる105カ所がショッピングセンターやスーパーマーケット、食品店、ミニマートなどが占めている。

■リスト上の地点、9日から3日間閉鎖■

HIDEの発表を受けイスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、リストにあるホットスポットに対し、9日から11日まで3日間の閉鎖を命じた。

閉鎖を命じられた主なショッピングモールは▽スリアKLCC▽ワン・ウタマ▽バングサ・ショッピングセンター▽ミッドバレー・メガモール▽パビリオンKL▽1モントキアラ▽パブリカ▽サンウェイ・ピラミッド▽スバン・パレード——など。

ただし鉄道駅や交通ターミナルなどはリストにあっても閉鎖されない。公共交通機関も通常通りに運航される。リストには軽便鉄道(LRT)KLセントル駅、KLCC駅、マスジット・ジャメ駅が含まれている。