公営病床の64%、新型ウイルスの感染者に使用

【クアラルンプール】公営病院の病床(7,288床)のうち8日の時点で64%(4,666床)が新型コロナウイルスCovid-19の感染者の治療に使われている。国立衛生研究所のデータとして保健省が10日、発表した。
低リスク者治療・隔離センターの病床2万3,141床のうち49%がCovid-19の感染者に使用されている。
集中治療室では、1,283病床のうち42%に当たる540床がCovid-19の感染者に使用されており、356床はそれ以外の病の患者に使われている。
人工呼吸器2,037台のうち、Covid-19感染者に使用されているのは300台。Covid-19以外の患者には624台が使用されている。
ほかの人への感染リスクが高いとされる現感染者数は8日連続で3万人を超えたという。Covid-19感染者の累計は44万人余り。
(エッジ、5月10日)

シンガポールとの相互グリーンレーン停止、変異株感染で

【ペタリンジャヤ】シンガポールで新型コロナウイルスの変異株による感染が地域社会で見られたことから、国家安全委員会(MNK、NSC)は相互グリーンレーン(RGL)の取り決めに基づくシンガポールからの入国を5月13日付で停止することを決めた。ビジネス目的でマレーシアへの入国を希望するシンガポール人はマレーシア投資開発庁(MIDA)が設けたワンストップセンターを利用することになる。
保健省によると、シンガポールでは南アフリカ変異株、ブラジル変異株など懸念される変異株(VOC)やインド株の感染が確認された。
また同日付で、シンガポールからマレーシアに入国する者は入国後14日間、政府指定施設での隔離を義務付けられる。定期的通勤取り決め(PCA)の対象者もこの適用を受ける。
シンガポール政府は1月に、新型ウイルスの感染拡大を理由にマレーシアなどからのRGLに基づく入国を停止していた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、5月10日)

SOPを全国統一化、12日からの制限令拡大受け

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)と保健省のノール・ヒシャム事務次官は11日に共同会見を開き、12日付けで全国に拡大される第三次行動制限令(MCO3.0)に言及。国民の間で混乱の原因となっている各州ごとに決定されている標準的運用手順(SOP)を統一する方針を明らかにした。

国家安全委員会(NSC)会議で決定した。MCO3.0実施に合わせて各省庁がそれぞれの担当分野に関する独自のSOPを作成し、NSC作業部会に提出。検討の上でムヒディン•ヤシン首相が議長を務める特別委員会に諮る。

サブリ大臣は、各省庁には一般国民からの質問に答えるためのホットライン開設を命じたことを公表。全体のSOPのリストについてはNSCのポータルサイト(https://www.mkn.gov.my上でも閲覧できるようになると述べた。

新型コロナの新規感染者数は3973人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は11日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,973人増加したと発表した。アクティブ感染者数は3万8,499人で、累計感染者数は44万8,457人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,328人だった。それに▽サラワク州(512人)▽クアラルンプール(KL、483人)▽ジョホール州(384人)▽クランタン州(321人)▽ペナン州(187人) ▽ケダ州(174人)▽ペラ州(140人)▽ネグリ・センビラン州(126人)▽トレンガヌ州(93人) ▽パハン州(85人)▽マラッカ州(79人)▽サバ州(50人)▽プトラジャヤ(8人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに2,848人が回復し、累計治癒者は40万8,236人となった。死者数は22人増えて、累計で1,722人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は10日、新たに19カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
職場で7カ所、宗教活動とコミュニティでそれぞれ5カ所、学校・教育機関で2カ所のクラスターが発生した。
セランゴール州で5カ所、ジョホール州で3カ所、ケダ州、ペラ州、サラワク州でそれぞれ2カ所、ペナン州、トレンガヌ州、クランタン州、サバ州、パハン州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

厳しい制限令を12日付けで全国に拡大、6月7日まで

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は10日、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大を防止するため、首都圏など地域ベースですでに実施している行動制限令(MCO)を5月12日より全国に拡大すると発表した。期間は6月7日まで。全国的なMCOは今年1月に発令して以来、3度目となる。
同日の国家安全委員会(NSC)会議で決定した。今回の制限令(MCO3.0)発令の理由としては、感染率の高いウイルス変異体の存在、公衆衛生システムの能力に対する制約の増大、一部での標準的運用手順(SOP)遵守率の低さ——が挙げられている。ムヒディン首相は「より深刻な第三波に直面している」と説明した。
州・地区を跨いだ移動、教育(国際的な試験受験を除く)、社会活動、スポーツ&レクリエーション(屋外で社会的距離を保って行なうジョギング、サイクリングなどを除く)は禁止される。ビジネス活動は今後も認められるが、管理職の出社を30%以下とし、後は在宅勤務とする。乗用車の乗員は運転手を含め3人までとする。
州・地区跨いだ移動や社会、教育、スポーツ活動に関する規定の有効期間は6月6日まで。その他の指示命令の有効期間は6月7日までとなる。
ムヒディン首相は再三にわたって全国規模のMCO発令はないと繰り返しており、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)も8日に同様の発言を行なったばかり。
■通勤のための州・地区間移動、警察の許可は不要■
MCO指定地域における通勤目的の州・地区間の移動に関する許認可手続きを巡って混乱が起きている問題で、通産省と警察は9日にそれぞれ声明を出し、警察の許可は不要だと明らかにした。
通勤目的の州・地区間の移動の場合、必要となるのは通産省が発給した営業許可証及び雇用主からのレター、もしくは社員証だけが必要。警察から許可を取る必要はないという。
同問題を巡っては、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)が8日に「警察の許可を得る必要がある」と発言したことで混乱が発生していた。