14日間の隔離義務化対象国、日本など40カ国に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は4月29日、マレーシア入国時の強制隔離期間を14日間に厳格化する措置の対象国が合計40カ国となったと発表した。

新型コロナウイルス「Covid-19」の変異株の持ち込みを防ぐための措置で、先ごろイスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)が変異株による感染者が発生している▽英国▽南アフリカ▽ブラジル▽日本——などを対象に実施すると発表していた。

先に発表された4カ国のほか、対象となるのはアジア・中東では▽中国▽インド▽フィリピン▽バングラデシュ▽カンボジア▽カンボジア——など9カ国、欧州では▽ドイツ▽フランス▽イタリア▽オランダ▽スペイン▽スイス▽デンマーク▽ベルギー▽ノルウェー——など16カ国、北中南米では▽米国▽メキシコ▽カナダ——など7カ国、アフリカではナイジェリアなど4カ国——となっている。

対象国からの渡航者には、出発3日前のPCR検査受診及び陰性証明取得も義務づけられるほか、到着日を含めて隔離10日目にPCR検査を再度受診するが求められる。またマレーシア入国前に追跡アプリ「MySejahtera」を携帯電話にダウンロードしておく必要がある。

これまで海外からの渡航者に義務づけられていた隔離期間は陰性証明があれば7日間、陰性証明がない場合でも入国できたが隔離期間は10日間となっていた。

コロナで民間病院の受入能力が限界、特に首都圏で

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者急増により、民間病院、特に首都圏クランバレーの病院で受入能力が限界にきている。

マレーシア民間病院協会(APHM)のクリジット・シン会長によると、この2週間で新型コロナ患者用に指定された病棟のベッドが満杯となっており、集中治療室(ICU)の病床もふさがっている。民間病院はコロナ患者向けのベッド数や人工呼吸器などのICU設備、対応する医師や看護師のマンパワーに限りがあり、医療崩壊の危機に直面しているという。

APHMでは、最近の感染者急増によって公立病院、特に首都圏とジョホール州で受入能力が限界に近づいていることから、まずは公立病院に入院しているコロナ感染以外の患者を民間病院に移すことを提案しているという。

保健省によると、今年1月1日から4月27日までの感染率は人口10万人当たり834人だったが、働き盛りである20—29歳は1,406人、30—39歳は1,341人と他の年齢層に比べて高かった。外出する機会が多いためとみられる。

(東方日報、4月30日、マレー・メイル、4月29日)

新型コロナ新規感染者数は3,788人、3日連続3千人突破

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は30日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が3,788人となったと発表した。

2月7日以来の高い水準で、1日の感染者数が3千人を超えるのは3日連続。アクティブ感染者数は2万9,227人で、累計感染者数は40万8,713人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,265人だった。それに▽サラワク州(760人)▽クランタン州(464人)▽クアラルンプール(KL、255人)▽ペナン州(250人)▽ジョホール州(160人)▽ネグリ・センビラン州(136人)▽ケダ州(同)▽ペラ州(118人)▽サバ州(89人)▽マラッカ州(55人)▽パハン州(54人)▽トレンガヌ州(37人)▽ペルリス州(5人)▽プトラジャヤ(2人)▽ラブアン(同)ーーが続いた。

新たに2,640人が回復し、累計治癒者は37万7,980人となった。死者数は14人増えて、累計で1,506人となった。

 

■ラマダンバザール22カ所に閉鎖命令■

ザイナル・アビディン・アブ・ハッサン住宅地方自治相は、6州1都にあるラマダン(断食月)バザール22カ所について、新型コロナ感染を助長するリスクが高いとして5月1日より閉鎖を命じると発表した。

閉鎖されるのは▽ペナン州8カ所▽ジョホール州4カ所▽ケダ州3カ所▽パハン州2カ所▽セランゴール州2カ所▽ペラ州1カ所▽KL2カ所——。