無症状&軽症者の自宅療養を容認=保健相

【クアラルンプール】 アダム・ババ保健相は、カテゴリー1及び2の新型コロナウイルス「Covid-19」感染者について、在宅での隔離・療養を認めると述べた。統合検疫治療センター(PKRC)の混雑を緩和するための措置。

カテゴリー1は症状のない陽性者、カテゴリー2は軽度の症状の陽性者。ただし在宅療養が認められるのは、他の疾病をもたないこと、在宅で同居人と社会的距離が保てることが条件となる。同居人が多く、トイレ&バスを同居人と共有しなければならない場合は、これまで通りPKRCでの隔離・療養を義務づけられる。

新型コロナ感染者の増加を受け、特にセランゴール州で感染アセスメントセンター(CAC)の混雑ぶりが問題となっている。マラワティ・スタジアムのCACを訪れた者の多くがペタリン地区外から来ていたという。

(フリー・マレーシア・トゥデー、5月17日)

新型コロナの新規感染者数は4865人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から4,865人増加したと発表した。アクティブ感染者数は4万4,827人で、累計感染者数は47万9,421人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,743人だった。それに▽サラワク州(512人)▽クアラルンプール(KL、477人)▽ジョホール州(407人)▽クランタン州(406人)▽ケダ州(244人)▽ペナン州(220人)▽ペラ州(160人)▽トレンガヌ州(156人)▽パハン州(152人)▽ネグリ・センビラン州(149人) ▽マラッカ州(127人)▽サバ州(95人)▽プトラジャヤ(9人)▽ラブアン(6人)▽ペルリス州(2人)ーーが続いた。新たに3,497人が回復し、累計治癒者は43万2,600人となった。死者数は47人増えて、累計で1,994人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は17日、新たに14カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
コミュニティでは最も多い7カ所のクラスターをクランタン州とパハン州、サラワク州、サバ州で確認。また宗教活動で4カ所、職場で3カ所のクラスターが発生した。
州別では、セランゴール州とクランタン州でそれぞれ3カ所、パハン州、サバ州でそれぞれ2カ所、サラワク州、ジョホール州、ペラ州、ケダ州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

セランゴール州内の企業、州政府を通じワクチン購入可能に

【シャアラム】 セランゴール州政府は、同州内の企業が同州政府を通じて従業員のための新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンを購入できるようにしたと発表した。

同州公衆衛生・団結・女性家族開発委員会のシティ・マリア・マハムド議長(国政の閣僚に相当)によると、州独自に導入したコロナ情報・追跡アプリ「SELankah」を通じてワクチンの購入申請が可能となる。登録受け付けはすでに開始した。詳細はウェブサイト(https://vax.selangkah.my.)から入手できる。マレーシア経営者連盟(MEF)によると、接種2回分で約400リンギの費用がかかる。

一方、アミルディン・シャリ州首相は、新規感染者の増加により医療体制が逼迫していることから、重症患者向けの病床300床と新たな集中治療室(ICU)病棟を設置するほか、農業展示場「マレーシア・アグロ・エクスポジション・パーク・セルダン(MAEPS)」に仮設されている統合検疫治療センター(PKRC)に1,300床を増設すると発表した。ネグリ・センビラン、マラッカ、パハン、ジョホールの各州もそれぞれPKRCを開設する計画であることから、MAEPSのPKRCは今後セランゴール州及びクアラルンプール(KL)の感染者のみを取り扱うことになる。

またマラワティ・スタジアムに設置されている感染アセスメントセンター(CAC)の混雑ぶりが問題になっていることを受け、州公務員や医学生などからなる150人のボランティアを増員する

(ザ・スター、エッジ、5月17日)

行動制限の全国実施、WHO地域代表が称賛

【クアラルンプール】世界保健機関(WHO)のインルー・ロー氏(マレーシア、ブルネイ、シンガポール地域担当)は、政府が全国規模での行動制限令(MCO)の再施行を決断したことを、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための正しい動きと評価した。
ロー氏によれば、感染者数の増加で病院の収容能力はひっ迫しており、感染拡大を抑えるには、他人との接触を制限するしか選択肢がないという。
ロー氏は、ほかの多くの国も同様の措置をとっており、国民は政府決定を支持すべきと強調。ハリラヤプアサの祝祭を控え国民の欲求不満は理解できるが、接触回避が重要だと述べた。
さらに、政府は苦渋の決断を行ったが、実際に行うのは政府ではない以上、地域社会が政府措置の一員となるべきというのがWHOの立場だと語った。
(ベルナマ通信、5月11日)

 

アストラワクチン接種の第2陣、23−26日に登録受付け

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウィルス(Covid-19)ワクチン接種プログラム調整相を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、希望者のみに行なっているアストラゼネカ製ワクチン接種の第2フェーズについて、5月23日—26日に登録を受け付けると発表した。
第1フェイズで実施した首都圏クランバレーのほか、レッドゾーンであるジョホール、サラワク、ペナンの3州にも拡大して実施する。60歳以上の高齢者を優先するが、第1フェーズで予約待ちリストに載っている人も再申請できる。空きがある場合は5月26日から対象外の人も登録できる。
アストラゼネカ製ワクチンについては、ソーシャルネットですべてのマレーシア国民が申請できるようになったとの情報が流れたが、ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)がフェイクニュースだとして否定した。アストラゼネカ製ワクチン接種対象は18歳以上に限定されている第2フェーズでは100万回分のアストラゼネカ製ワクチンが供給される見通し。

農業パークを改装した隔離・治療センター、収容患者増加で限界に

【クアラルンプール】セランゴール州セパンにある農業パークに整備された、新型コロナウイルス感染者隔離・治療センターで収容者が増加し、受け入れ体制に破たんが生じている。
感染検査で陽性反応が出た者のうち、肺感染(第3カテゴリー)の患者数が増加し、収容能力が限界に達しつつあるためだ。当初、第3カテゴリーの患者用に60の病床を用意したが、現在の収容数は757人。
破たんが明らかになったのは患者によるツイートがきっかけ。この患者は感染評価センターで9時間近くを費やした後、農業パークに連れられたが、そこにあったのは駐車場に設けられた隔離施設で、2段式ベッドだった。
指定のベッドに向かったところ、別の人が占拠していて、別のベッドを探すよう言われた。見つけたベッドにシーツ、毛布はなく、助けを求めても午前2時の時点でシーツ、毛布の支給はかったという。
(エッジ、5月16日)

セランゴール州で厳格な制限令を検討=保健相

【クアラルンプール】 アダム・ババ保健相は17日、新型コロナウイルス「Covid-19」が急増しているセランゴール州などを対象に、より厳格な行動制限令(MCO)発令する可能性があると示唆した。

アダム保健相は、セランゴール州の新規感染者数が他州より多いにも関わらず同じMCO規制が敷かれている理由について言及。より多くの感染検査を実施し、陽性者を効果的に隔離・治療できるようにするため全国規模のMCOの実施に踏み切ったと説明した上で、いまの対策で感染拡大を抑制できない場合、標準的運用手順(SOP)もしくは厳格なMCOの発令が検討されることになると指摘。政府に対してもっと厳格なSOP及びMCOの実施を提案すべきとの見解に同意すると述べた。

セランゴール州では先週だけで新規感染者数が1万393人に達した。17日だけで1,650人に上っており、全体の37%をセランゴール州1州で占めている。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、ザ・スター、5月17日)

新型コロナの新規感染者数は4446人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は17日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から4,446人増加したと発表した。アクティブ感染者数は4万3,506人で、累計感染者数は47万4,556人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,650人だった。それに▽サラワク州(433人)▽ジョホール州(391人)▽クランタン州(343人)▽クアラルンプール(KL、297人)▽ネグリ・センビラン州(243人)▽ケダ州(236人) ▽ペラ州(203人)▽トレンガヌ州(201人)▽ペナン州(159人)▽パハン州(139人) ▽マラッカ州(80人)▽サバ州(60人)▽プトラジャヤ(11人)ーーが続いた。ラブアンとペルリス州はゼロだった。新たに2,784人が回復し、累計治癒者は42万9,103人となった。死者数は45人増えて、累計で1,947人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は16日、新たに11カ所のクラスターを確認したと明らかにした。

学校・教育機関で4カ所、コミュニティで3カ所、職場と宗教活動でそれぞれ2カ所のクラスターが発生した。

セランゴール州で4カ所、ジョホール州で2カ所、クランタン州、サラワク州、ペラ州、マラッカ州、サバ州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

オロ、ラザダ出店企業の越境EC支援サービスを開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 オロ(本社・東京都目黒区)は、同社のDX事業部国際チームが、東南アジアへの販路拡大を目指す日系企業に向けて、電子商取引プラットフォーム「ラザダ」を利用した越境EC支援サービスを開始したことを発表した。
「ラザダ」は、日本国内にある配送センターへ納品するだけで、日本から東南アジア主要国(シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア)に存在する約6億人のユーザーへ商品を届けることができるアリババグループの東南アジアを代表する電子商取引プラットフォーム。
オロは、東南アジア諸国に進出し、さまざまなサービスを展開してきた知見と経験をもとに、言語や商習慣が異なる各国における法規制や市場調査フェーズから「ラザダ」への出店、顧客対応やオンラインマーケティングといった実行フェーズの施策までを一気通貫でサポートする。日本市場が縮小するなかで、成長著しく物理的距離も近いアジア諸国への販路拡大、マーケティング支援を行うことで日本の国内産業を支えていけるよう、より一層のサポートを強化していく方針だ。

ブロックチェーンのチェーントープ、マレーシアに統括本部

【クアラルンプール】ブロックチェーン(分散型ネットワーク)インテグレーターのチェーントープ(本社・福岡県飯塚市)はマレーシア子会社、チェーントープ・マレーシアを東南アジア業務の統括本部とする計画だ。
日本貿易振興機構(ジェトロ)主催の投資フォーラムで、マレーシア法人最高執行責任者の吉崎隼也氏は「ブロックチェーン技術はパンデミックの中にあって、世界、また人の生活を大きく変える。わが社はこの生態系の一員となり、マレーシアおよび域内のデジタル転換に参加したい」と語った。
チェーントープは飯塚市の行政文書のデジタル化などを手掛けている。マレーシア法人設立は17年で、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)のステータスを得ている。
ブロックチェーンはサプライチェーンにおけるトレーサビリティー(追跡可能性)などにも利用される可能性があり、ハラル(イスラム教徒向け)食品のトレーサビリティーの認証に活用すれば、マレーシアは世界で指導的役割を果たせるという。
(ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、5月14日)