自宅隔離中の者、ワクチンセンターへの立ち入りを禁止

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウィルス(Covid-19)ワクチン接種プログラム調整相を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、感染の疑いがあるとして検査中の者(PUI)及び観察中の者(PUS)、及び濃厚接触者について、ワクチン接種センター(PPV)への立ち入りを禁止すると発表した。

自宅隔離を行っているはずの者がPPVで複数確認されたことを受けたもので、これらの者についてはすでに接種日が決定済みであっても接種予定を再調整することになる。調整後の新たな接種日については、情報アプリ「MySejahtera」を通じて改めて通知される。

15日には、ワールド・トレード・センター・クアラルンプール(WTCKL、旧称プトラ・ワールド・トレード・センター=PWTC)に開設された接種センターで希望者を対象としたアストラゼネカ製ワクチンの接種が開始されたが、予約者が数時間前に訪れたり予約なしの人が押し寄せたりしたため大混雑が起きた。これを受けてカイリー氏は予約時間の15ー30分前の到着を推奨すると述べた。

なおWTCKLにおけるワクチン接種能力はこれまで1日2,400回だったが、16日から8,100回に増強されることになっている。

新型コロナの新規感染者数は3780人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は16日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,780人増加したと発表した。アクティブ感染者数は4万1,889人で、累計感染者数は47万110人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,275人だった。それに▽サラワク州(405人)▽ケダ州(363人)▽クランタン州(357人)▽クアラルンプール(KL、342人)▽ジョホール州(224人)▽ペナン州(187人)▽パハン州(159人) ▽マラッカ州(122人) ▽ペラ州(115人)▽サバ州(87人)▽ネグリ・センビラン州(70人)▽トレンガヌ州(58人)▽プトラジャヤ(7人)▽ラブアン(7人)▽ペルリス州(2人)ーーが続いた。新たに3,990人が回復し、累計治癒者は42万6,319人となった。死者数は36人増えて、累計で1,902人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は15日、同日の死者数がこれまでで最も多い44人になったと発表した。英字紙「スター」が実施した分析によると、マレーシアでは50ー64歳の死者数が全体の17.6%、80歳以上が17.3%を占めている。世界平均では41.2%が80歳以上となっており、マレーシアでは死者数の年齢が低いという。
一方でノール氏は、新たに15カ所のクラスターを確認したと明らかにした。職場で8カ所、宗教活動で4カ所、学校・教育機関で2カ所、老人ホームで1カ所のクラスターが発生した。ジョホール州で4カ所、セランゴール州とKLでそれぞれ3カ所、ペナン州で2カ所、クランタン州、ネグリ・センビラン州、パハン州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

陽性反応者数は1日8千人の恐れも、感染防止対策が重要

【クアラルンプール】保健省は、新型コロナウイルス感染防止のための標準的運用手順(SOP)の順守が不十分であれば、ウイルス検査の陽性反応者数は6月末までに1日8,000人超になる恐れもあると警鐘を鳴らした。
1人の患者が何人に感染を広げる可能性があるかを指す基本再生産数(R0)が13日の時点で1.14に上昇したことを受けての予想だ。
保健省は、SOPが守られなければ基本再生産数は1.2になる可能性があるが、SOPがしっかり順守されれば0.8まで下がり、6月第1週までには陽性反応者数は同1,000人を大きく下回るとの予測を示した。
基本再生産数が最も高いのはペラ州で1.32。次いでトレンガヌ州が1.29、ケダ州が1.22、ペナン州が1.21。1以下はサバ、クランタン、サラワクの各州とプトラジャヤ。
(エッジ、5月14日)

公営病床の64%、新型ウイルスの感染者に使用

【クアラルンプール】公営病院の病床(7,288床)のうち8日の時点で64%(4,666床)が新型コロナウイルスCovid-19の感染者の治療に使われている。国立衛生研究所のデータとして保健省が10日、発表した。
低リスク者治療・隔離センターの病床2万3,141床のうち49%がCovid-19の感染者に使用されている。
集中治療室では、1,283病床のうち42%に当たる540床がCovid-19の感染者に使用されており、356床はそれ以外の病の患者に使われている。
人工呼吸器2,037台のうち、Covid-19感染者に使用されているのは300台。Covid-19以外の患者には624台が使用されている。
ほかの人への感染リスクが高いとされる現感染者数は8日連続で3万人を超えたという。Covid-19感染者の累計は44万人余り。
(エッジ、5月10日)

シンガポールとの相互グリーンレーン停止、変異株感染で

【ペタリンジャヤ】シンガポールで新型コロナウイルスの変異株による感染が地域社会で見られたことから、国家安全委員会(MNK、NSC)は相互グリーンレーン(RGL)の取り決めに基づくシンガポールからの入国を5月13日付で停止することを決めた。ビジネス目的でマレーシアへの入国を希望するシンガポール人はマレーシア投資開発庁(MIDA)が設けたワンストップセンターを利用することになる。
保健省によると、シンガポールでは南アフリカ変異株、ブラジル変異株など懸念される変異株(VOC)やインド株の感染が確認された。
また同日付で、シンガポールからマレーシアに入国する者は入国後14日間、政府指定施設での隔離を義務付けられる。定期的通勤取り決め(PCA)の対象者もこの適用を受ける。
シンガポール政府は1月に、新型ウイルスの感染拡大を理由にマレーシアなどからのRGLに基づく入国を停止していた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、5月10日)

SOPを全国統一化、12日からの制限令拡大受け

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)と保健省のノール・ヒシャム事務次官は11日に共同会見を開き、12日付けで全国に拡大される第三次行動制限令(MCO3.0)に言及。国民の間で混乱の原因となっている各州ごとに決定されている標準的運用手順(SOP)を統一する方針を明らかにした。

国家安全委員会(NSC)会議で決定した。MCO3.0実施に合わせて各省庁がそれぞれの担当分野に関する独自のSOPを作成し、NSC作業部会に提出。検討の上でムヒディン•ヤシン首相が議長を務める特別委員会に諮る。

サブリ大臣は、各省庁には一般国民からの質問に答えるためのホットライン開設を命じたことを公表。全体のSOPのリストについてはNSCのポータルサイト(https://www.mkn.gov.my上でも閲覧できるようになると述べた。

新型コロナの新規感染者数は3973人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は11日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,973人増加したと発表した。アクティブ感染者数は3万8,499人で、累計感染者数は44万8,457人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,328人だった。それに▽サラワク州(512人)▽クアラルンプール(KL、483人)▽ジョホール州(384人)▽クランタン州(321人)▽ペナン州(187人) ▽ケダ州(174人)▽ペラ州(140人)▽ネグリ・センビラン州(126人)▽トレンガヌ州(93人) ▽パハン州(85人)▽マラッカ州(79人)▽サバ州(50人)▽プトラジャヤ(8人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに2,848人が回復し、累計治癒者は40万8,236人となった。死者数は22人増えて、累計で1,722人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は10日、新たに19カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
職場で7カ所、宗教活動とコミュニティでそれぞれ5カ所、学校・教育機関で2カ所のクラスターが発生した。
セランゴール州で5カ所、ジョホール州で3カ所、ケダ州、ペラ州、サラワク州でそれぞれ2カ所、ペナン州、トレンガヌ州、クランタン州、サバ州、パハン州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。

厳しい制限令を12日付けで全国に拡大、6月7日まで

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は10日、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大を防止するため、首都圏など地域ベースですでに実施している行動制限令(MCO)を5月12日より全国に拡大すると発表した。期間は6月7日まで。全国的なMCOは今年1月に発令して以来、3度目となる。
同日の国家安全委員会(NSC)会議で決定した。今回の制限令(MCO3.0)発令の理由としては、感染率の高いウイルス変異体の存在、公衆衛生システムの能力に対する制約の増大、一部での標準的運用手順(SOP)遵守率の低さ——が挙げられている。ムヒディン首相は「より深刻な第三波に直面している」と説明した。
州・地区を跨いだ移動、教育(国際的な試験受験を除く)、社会活動、スポーツ&レクリエーション(屋外で社会的距離を保って行なうジョギング、サイクリングなどを除く)は禁止される。ビジネス活動は今後も認められるが、管理職の出社を30%以下とし、後は在宅勤務とする。乗用車の乗員は運転手を含め3人までとする。
州・地区跨いだ移動や社会、教育、スポーツ活動に関する規定の有効期間は6月6日まで。その他の指示命令の有効期間は6月7日までとなる。
ムヒディン首相は再三にわたって全国規模のMCO発令はないと繰り返しており、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)も8日に同様の発言を行なったばかり。
■通勤のための州・地区間移動、警察の許可は不要■
MCO指定地域における通勤目的の州・地区間の移動に関する許認可手続きを巡って混乱が起きている問題で、通産省と警察は9日にそれぞれ声明を出し、警察の許可は不要だと明らかにした。
通勤目的の州・地区間の移動の場合、必要となるのは通産省が発給した営業許可証及び雇用主からのレター、もしくは社員証だけが必要。警察から許可を取る必要はないという。
同問題を巡っては、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)が8日に「警察の許可を得る必要がある」と発言したことで混乱が発生していた。

 

4月の三菱車販売台数は過去最多、エクスパンダーがけん引

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】三菱モータース・マレーシア(MMM)は7日、4月の販売台数が1,872台と過去最多を記録したと発表した。販売台数は1月以降、増加を続けており、国民車以外では上位3位以内を4カ月連続で保持した。
販売をけん引したのがクロスオーバーMPV(多目的車)の「エクスパンダー」で、982台と4月の販売台数の52%を占めた。
三菱自工は20年10月、ハイコム・オートモーティブ・マニュファクチャラーズ・マレーシアに委託しての現地組み立て生産を開始しており、予約台数は1万台を超えた。
タイから完成車で輸入しているピックアップトラックの「トライトン」も好調を維持しており、4月の販売台数は680台。
MMMの新西知之 最高経営責任者によると、客の多くは乗用車に対する売上税減免措置の期限である6月30日までの購入を希望している。

ダイハツ系プロドゥア、最新版「アルス」発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ダイハツ系自動車メーカー、プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は9日、2021年版のスポーツ車(SUV)「アルス」を発表した。
後部ドアの下のサイドステップ、時速20キロメートル以上で作動する自動ドアロック機能が標準装備となった。車体カラーにはアマゾングリーンに代わってパッションレッドを投入。5色を揃えた。エンジンは以前のモデルと同じ排気量1.5リットル4気筒アルミニウム・エンジンを搭載し、マレーシアの低燃費自動車(EEV)政策に適合する1リットル当たり15.6キロメートルのクラス最高水準の燃費を実現した。
半島部での価格は、スタンダードの「X」が6万8,526リンギ、上級の「AV」が7万3,226リンギ(保険別、共にオートマチックのみ)で据え置いた。2021年6月30日まで政府の売上税減免措置を受けるため、当初の価格よりそれぞれ4,374リンギ、4,674リンギ安くなっている。