【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、国民が標準的運用手順(SOP)を守らなかった場合、1日当たりの新規感染者数が6月14日までに1万3,000人にまで増加する可能性があるとの懸念を表明した。
6月1日ー14日の間に実施されることになった全国規模のロックダウンについて、ノール氏は新規感染者数を増やさないために必要であると説明。ロックダウンを実施して変異株の流入を防ぐとした。これまでマレーシア国内では英国型、インド型、ブラジル型、南アフリカ型が確認されているが、先ごろベトナムで発見されたインドとイギリスのハイブリッド変異株について、まだ確認されていないと説明。政府としてはワクチン投与や検査を加速するが、SOPの順守や不要不急の外出を避けることで感染者の増加を抑えることができるとし、改めて国民に協力を呼びかけた。
1人の患者が何人に感染を広げる可能性があるかを指す基本再生産数(R0)は5月28日時点で1.15だった。マラッカ州では最も高い1.32となっており、それにサバ州(1.31)、ネグリ・センビラン州(1.30)の順で高い。なお最も感染者数が多いセランゴール州は1.12となっている。