【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 首相府は6月1日付けで再び完全ロックダウン(FMCO)を実施すると発表。続いてロックダウン中の標準的運用手順(SOP)の詳細を明らかにした。
期間は6月14日までの2週間。その間に感染者の大幅削減に成功した場合には第2フェーズに移行し、大人数・密集を伴わず、社会的距離を保てる経済セクターについて再開を認める。
第2フェーズの期間は4週間で、その後は第3フェーズに移行し、5月6日付けで発令されていた行動制限令(MCO3.0)と同様の状態に戻す。 完全ロックダウン実施に伴い、財務省は新たな経済支援策を実施する予定だ。
2週間のロックダウン期間中は、必需経済セクター&サービスのみ操業が認められ、その他の経済活動、社会活動は禁じられる。通産省が発行していた業務のための地区・州を跨いだ移動の許可証は、5月31日いっぱいで無効となる。6月1日以降については、関係各省庁に新たな許可証を申請する必要がある。
個人の移動については、同じ地区内の半径10キロメートル内とし、車1台に2人までの乗車を認める。移動目的は食料品や医薬品などの必需品の買い物などに限定する。午後8時以降の外出は慎むよう求める。野外の余暇活動はジョギングやエクササイズに限定され、最低2メートルから3メートルの社会的距離をとることが求められる。
経済活動については、▽飲食▽医療・保健▽水道・エネルギー▽運輸・物流▽通信▽金融▽Eコマース▽廃棄物処理・清掃ーーなどの必需サービスに限定して操業継続が認められる。営業時間は市場や給油所などの例外を除いて午前8時から午後8時までとする。
製造及び製造関連サービスについては、▽航空(MROサービス含む)▽食品・飲料▽包装材▽医療機器・医薬・個人用防護具▽電気・電子▽石油ガス・化学▽燃料▽機械装置(必需サービス関連に限定)ーーが60%の労働力で認められる。また▽自動車▽鉄鋼▽セメント▽ガラス▽セラミックーーに関して、生産設備の維持を目的とした10%の労働力による操業が認められる。
商業施設は、食料品、薬局、飲食店など必需サービスを除いて閉鎖される。