必需品以外の商品の販売も可=国家安全委

【クアラルンプール】 必需品以外の商品の扱いを巡って小売りの現場で混乱が起きていることを受け、国家安全委員会(NSC)は7日、必需品以外の商品についても販売を認めると発表した。

「星洲日報」の取材に対してNSCのモハマド・ラビン・バシル次官が明らかにした。完全ロックダウン下でも営業が認められているスーパーマーケットやコンビニ、食料品店などの小売店では、必需品以外の商品も含め販売を許可されている商品に関して通常通り販売が認められる。すでに罰金を科された店舗・企業に対してはケースに応じて処分を見直す。

6月2日にNSCが発表した最新の標準的運用手順(SOP)では、スーパーマーケット、ハイパーマーケット、薬局、セルフケアストア、コンビニエンスストア、ミニマート、デパートは「食品、飲料、必需品のセクションのみ営業が限定される」となっていた。

ただ実際の売り場では必需品と必需品以外の商品が混在しているため、一部の店舗では摘発を恐れて必需品以外の商品棚をテープで囲って販売できないようにしているところもあり、解釈を巡って混乱が生じていた。地場の薬局チェーン、ケアリング・ファーマシーは、染毛剤やヘアジェルなどの商品の販売を一時的に停止したと発表していた。 (マレー・メイル、星洲日報、6月7日)

新型コロナの新規感染者数は5566人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は8日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が5,566人となったと発表した。アクティブ感染者数は8万2,797人で、累計感染者数は62万7,652人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,524人だった。それに▽サラワク州(707人)▽ネグリ・センビラン州(505人)▽クアラルンプール(KL、466人)▽ジョホール州(456人)▽サバ州(350人)▽マラッカ州(314人)▽ペラ州(225人)▽クランタン州(204人)▽ラブアン(191人)▽ペナン州(185人)▽パハン州(157人)▽ケダ州(148人)▽トレンガヌ州(106人)▽プトラジャヤ(27人)▽ペルリス州(1人)ーーが続いた。新たに6,962人が回復し、累計治癒者は54万1,319人となった。死者数は76人で、累計で3,536人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は7日、23カ所のクラスターを新たに確認したと明らかにした。

職場では最も多い16カ所のクラスターを確認。コミュニティで6カ所、老人ホームで1カ所のクラスターが発生した。

州別では、サバ州、サラワク州、セランゴール州、ジョホール州でそれぞれ4カ所、ネグリ・センビラン州で2カ所、ケダ州、ペナン州、KL、クランタン州、トレンガヌ州でそれぞれ1カ所発生した。

新型コロナアプリ情報更新漏れへの罰金、大臣が取り消し

【ペタリンジャヤ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(国防相)は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染情報・追跡アプリ「MySejahtera」における個人の健康情報に関する更新漏れは犯罪ではなく、罰金は科されないと述べた。

ペラ州の31人の工場労働者が、MySejahteraで健康状態を更新しなかったことを理由に、6月5日警察から罰金通知を受け取ったことに対する発言。通知は取り消されるという。

同氏によると、MySejahteraユーザーは、新型コロナウイルス「Covid-19」陽性が確認された場合、症状がある場合、感染者の近親者である場合、海外渡航歴がある場合にのみ、健康状態を更新する必要がある。保健省の検査・法務ユニットに確認したという。

同氏は、個人情報の更新漏れは犯罪にはあたらないが、感染の連鎖を断ち切るため、国民が症状や接触者に関する正確な情報を提供し続ける必要があると強調した。 (フリー・マレーシア・トゥデー、6月7日)

有馬芳香堂、マレーシアでハラル認証取得の豆菓子の販売開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 有馬芳香堂(本社・兵庫県加古郡)は4日、2021年よりマレーシアの主要小売店においてハラル(イスラム教徒向け)認証取得済商品の販売を開始したと発表した。

同社は2021年に創業100年を迎えた。そのため新たなチャレンジとして「海外市場参入」を掲げ、2019年春より海外市場参入を検討した結果、英語圏であることや、東南アジアのハブであること、ハラル市場の中心地という背景からマレーシア市場への参入を決定。マレーシアの商社との取引を開始した。2021年1月からマレーシアの主要小売店にて販売をスタート。4月からは新商品の採用が決定した。

有馬芳香堂はコロナ禍の影響も考慮し、オンライン市場での購買ニーズが高まると予想。マレーシアの主要Eコマースである「ラザダ」や「ショッピー」において公式オンラインショップを開設し、西マレーシアを中心とした新たなるチャネル作りと日本食のニーズ開拓を目指す計画だ。また今後、シンガポールやインドネシアなどのイスラム商圏参入を目指すことも計画している。

サラワク州議会解散・選挙の延期を決定

【クアラルンプール】 6月6日に任期満了を迎えるサラワク州議会について、同州議会は同日、「2021年緊急(基本権限)命令」に基づき、8月1日まで任期を延長すると宣言した。
モハマド・アスフィア議長は、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大にともない今年1月にアブドラ国王による緊急事態宣言が発出されたことを受け、州議会任期を定めたサラワク州憲法第 21 条 (3)が停止されていると説明。緊急事態宣言が終了する8月1日まで任期延長することを決定し、選挙委員会(EC)にも通知したと述べた。これに伴いECは、任期満了から60日以内に実施することになっていた州議会選挙を延期すると正式発表した。
州議会の任期満了及び選挙については、州議会解散の最終承認権を持つアブドラ国王は先ごろ、サラワク州議会の任期延長を提案していた。また同州のアバン・ジョハリ州首相も、新型コロナの状況が改善するまで現体制を維持し、選挙は待つべきだと述べていた。
昨年9月26日に投開票が行なわれたサバ州議会選挙はその後の新型コロナ感染拡大の原因の一つになったと指摘されており、感染者が増えている現状での選挙開催については慎重な意見が多い
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、6月6日)

ワクチン接種開始から100日、登録者は依然51%にとどまる

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種センターが300カ所以上新たに開設されると言明接種登録手続きの自動化の検討も含めて接種スピードアップを図っていくと述べた。
国家ワクチン接種プログラム(NIP)開始100日目にあわせて演説を行ったムヒディン首相は、向こう2カ月で新たに約1,600万回分のワクチンの供給を受ける予定であると強調。これに基づき6月の接種回数について1日当たり15万回以上を目標にしているとし、マレーシアの初回接種率が東南アジアで最も高い水準にあると強調した。
その上でムヒディン首相は、現時点でのワクチン接種登録者数が約1,300万人で、対象者全体の51%にとどまっていると指摘。ワクチン接種をしやすくする環境整備に力を入れているとし、接種センターを増やすと共に、ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)が登録プロセスを改善しており、自動登録についても検討すると述べた。
NIPは国民の80%に相当する2,650万人にワクチン接種を行い集団免疫の獲得を目指すもので、今年2月24日にスタートし、すでに最前線の医療従事者向け第1フェーズは終了し、高齢者などを対象とした第2フェーズに入っている。▽ファイザー▽シノバック▽アストラゼネカ  の3種が認可を受けている。

新型コロナの新規感染者数は 5271人、4日連続で減少

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が4日連続で減少し5,271人となったと発表した。アクティブ感染者数は8万4,269人で、累計感染者数は62万2,086人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,374人だった。それに▽サラワク州(703人)▽ネグリ・センビラン州(571人)▽クアラルンプール(KL、455人)▽ジョホール州(355人)▽クランタン州(341人)▽サバ州(336人)▽ラブアン(209人)▽ケダ州(194人)▽マラッカ州(178人)▽ペラ州(177人)▽ペナン州(153人)▽トレンガヌ州(117人)▽パハン州(99人)▽プトラジャヤ(8人)▽ペルリス州(1人)ーーが続いた。新たに7,548人が回復し、累計治癒者は53万4,357人となった。死者数は82人で、累計で3,460人となった。 保健省のノール・ヒシャム事務次官は6日、感染経路が明らかではない感染が散発的に発生しており、新規感染者数と死亡者の増加に繋がっていると懸念を表明。変異種の感染拡大も続いているとして、改めて感染対策の強化を国民に対して訴えた。一方で、これまでで最多となる30カ所のクラスターを新たに確認したと明らかにした。
職場では最も多い18カ所のクラスターを確認。コミュニティで7カ所、教育機関で2カ所、宗教活動と拘留所、老人ホームでそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。
州別では、ジョホール州で8カ所、サバ州で6カ所、クランタン州とセランゴール州でそれぞれ4カ所、ペナン州、マラッカ州でそれぞれ2カ所、ケダ州、パハン州、プトラジャヤ、ペラ州でそれぞれ1カ所発生した。

 

移動許可証申請先、警察本部がリストを発表

【クアラルンプール】 必需サービスに関する業務のための地区・州を跨ぐ移動許可証の申請で混乱が起きていることを受け、警察本部は6日、通産省 (MITI)や警察以外に許可証を発行することができる監督官庁のリストを発表した。

許可証の日付は完全ロックダウンが発令された6月1日以降となっている必要があり、それ以前の日付の許可証は無効となる。各事業者は監督官庁を通じて申請することになったが、自身の監督省庁が分からず許可証を申請できないケースが出ていた

セクター及び移動許可証を発行する権限のある監督官庁は次の通り

1. 製造およびサービス部門・・・MITI

2. 公共および必需品に関する輸送・・・運輸省

3. 農業、水産、畜産、農業および一次産品・・・農業食品産業省

~ただし小規模農家のみ。マレーシア企業委員会 (SSM) に登録している場合はMITIとなる。

4. ゴムやアブラヤシなどの一次産品・・・農園・一次産業省

~小規模ゴム農園などはマレーシアゴム委員会 (MRB) からも可。ゴム手袋などの製品はMitiとなる。

5. 金融機関および保険セクター・・・中央銀行バンクネガラ

6. 証券取引・・・証券委員会 (SC)

7. 小規模業者/屋台・・・地方自治体

ただし廃棄物および衛生管理の事業許可の発行はMITIが行う。

8. 通信、メディア、郵便、宅配便、放送・・・通信・マルチメディア省

このほか警察は、死亡、緊急事態、自営業のために州間を移動を希望する人に移動許可を発行する。監獄局、国民登録局、出入国管理局など内務省下部機関によって発行された許可証の使用も認める。

(フリー・マレーシア・トゥデー、6月7日、ザ・スター、6月6日)

ゴーカー、ペタリン地区接種センターへの無料送迎を拡大

【クアラルンプール】 カーシェアサービスのゴーカーは、高齢者や障害者向けの無料シャトルサービス「ゴーバックス(GoVax)」の対象に、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種センター2カ所を追加した。
ペタリン地区のワクチン接種センターに、マレーシア大学医療センターとアイディアル・コンベンション・センター(IDCC)シャアラムの2カ所が追加指定されたことによるもの。ゴーカーの無料シャトルサービスは既に▽ホスピタル・シャアラム▽クリニク・ラカン・メディク・ペタリンジャヤ▽サンウェイ・ピラミッド・コンベンション・センター——で運行している。
「ゴーバックス」は5月25日に開始され、これまでに約100人の登録があった。第1陣は5月31日にワクチン接種を完了している。「ゴーバックス」の実施は8月31日まで。ホットライン(1-300-30-2633、24時間365日対応)あるいはGoCar Malaysiaモバイルアプリからワクチン接種予約日の3日前まで予約を受け付けている。
(マレーシアン・リザーブ、6月2日)

KLIA空港線が6月4日から運休、再開は未定

【クアラルンプール】 クアラルンプール新国際空港(KLIA)線を運営するエクスプレス・レール・リンク(ERL)は、完全ロックダウン実施に伴い、6月4日から全面運休する。再開時期は未定だ。
ERLはノンストップの「KLIAエクスプレス」及び各駅停車の「KLIAトランジット」を運行しているが、ロックダウンにより、人々の移動が制限され、在宅勤務も求められていることから、運輸省および他の公共交通機関との協議を行なった上で運休を決定した。
新型コロナウイルス「Covid-19」の発生から1年以上、同路線を利用する通勤者は限定的で、KLIA発着の航空機を利用する旅行者もほとんどいないという。
ERLの1日の平均利用者数は、2020年には前年比で69%減少、6月1日からの完全ロックダウン実施により前年同期の水準からさらに89%急減した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、6月3日、マレー・メイル、6月2日)