楽天トレード、ポイントを手数料に充当できるサービス開始

【クアラルンプール】 オンライン証券の楽天トレード(RT)は、口座開設時などに獲得できるRTポイントを売買手数料に充当できる新たなサービスを開始した。
実質的に手数料ゼロとなるため、売買促進に繋がると期待される。導入月にはRTポイントの80%が売買手数料へ充当された。
三瀬和正・最高経営責任者(CEO)は、デジタル取引に関心をもつ新世代の個人投資家が着実に増加しているとした上で、オンライン個人投資家は証券取引プラットフォームを選ぶ際に「手頃さ、ユーザビリティ」を重視する傾向があると指摘。最終的に顧客に利益をもたらす形で市場での優位性を維持していくと述べた。
RTポイントは基本的に売買手数料2リンギ発生するごとに1ポイント発生するが、それ以外も新規口座開設や現金預金、友人や家族の紹介、様々なキャンペーン参加によっても獲得できる。これまではエアアジアBIG、ボーナスリンク、Boostのパートナーポイントに交換することが出来た。
楽天トレードは6月30日時点で口座数が21万5,000口座を突破し、売買代金は約800億リンギに上っている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、7月28日)

シノファームとJ&Jのワクチンも販売へ

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症のワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は28日、中国医薬集団(シノファーム)および米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンについて、民間部門への販売と政府の追加調達が可能になったと明らかにした
カイリー大臣が国会で明らかにしたところによると、2社のワクチンは医薬品管理庁(DCA)より条件付きの承認を得た。全国新型コロナ予防接種プログラム(NCIP)では、アストラゼネカの「ヤンセン」、「バキスゼブリア」、「アストラゼネカ」、ファイザーの「コミナティ」、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の「コロナバック」、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)の「コンビデシア」が使用されている。今後新たに2社のワクチンも政府調達などで接種に利用する予定だ
またカイリー大臣は、ワクチンの調達の透明性に関して疑問の声が上がっていることについて、透明性確保のために公会計委員会(PAC)に詳細を提出したと言明。NCIPにはこれまで58億リンギを割り当てているとした。
(マレーシアン・リザーブ、7月28日)

食事宅配サービス手数料の値下げを要請=小売業団体

【クアラルンプール】 マレーシア小売チェーン協会(MRCA)の食品・飲料(F&B)部門は、グラブやフードパンダといった食事デリバリーサービスに対し、加盟飲食店が負担する手数料の引き下げを求めた。
MRCAのF&B部門長であるゲーリー・チュア氏によると、現状、店内飲食が禁止されているため、飲食店はテイクアウトやデリバリーに頼らざるを得ないが、オンラインのデリバリーサービスは、加盟飲食店に対して最大30%という高い手数料を課しているため、飲食ビジネスを維持するのが難しくなっている。複数の料理を頼むことが多い店内飲食と比べ、オンライン注文では1回の注文で頼む量が少なく、飲食店はオンライン注文で最大でも10—20%程度の利益しか得られていないという。
同氏は、デリバリーサービスが徴収する手数料としては15-20%程度が適切であり、このままの状態で年末までロックダウンが続けば、90%の飲食店が閉店してしまうと懸念を表明した。
MRCAは、苦境に陥っている飲食店を支援するため、行動制限令(MCO)期間中の家主とテナント間の賃料未払い問題の調停も開始する。収入が減少している中多額の賃料を支払わなくてはならず、家主の温情で支払いを待ってもらっている飲食店も少なくないという。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、7月28日)

小売業従業員のワクチン接種、操業再開の条件に

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」対策として操業停止となっている小売業について、アレクサンダー・ナンタ・リンギ国内取引消費者行政相は、すべての従業員に対するワクチン接種を操業再開条件とする方向で最終検討に入ったことを明らかにした。
ナンタ大臣は、ワクチン接種義務づけが特に対面接客を含む活動に道を拓くために必要だとした上で、「小売り、流通、サービスは国の発展にとって重要な経済部門の一つだが、行動制限令(MCO)によって必須サービス以外の多くが営業を許可されておらず、大きなダメージを受けている」と指摘。同省としては、小売業の従業員へのワクチン接種が促進されることで、国家復興計画(NRP、PPN)の下で早期に操業再開できるようになることを望んでいる」と述べた。
ナンタ大臣はまた、近く首都圏クランバレー以外、特にジョホール州とペナン州で小売業ワクチン接種プログラム(RiVAC)のための産業ワクチン接種センター(PPVIN)を拡大することを検討していると述べた。
現在首都圏にRiVAC PPVIN5カ所が稼動を開始しており、マラッカ州にも8月初旬をメドに1カ所稼動する予定だ。これまでに全国の小売業および流通業界の従業員22万6,353人を擁する4,033社がRiVACに登録している。
27日時点でミッドバレー・エキシビション・センター(MVEC)のPPVINで2,348人、IOIシティモールのPPVINで1,206人、バンダル・ウタマのペタリンジャヤ・パフォーミング・アーツ・センターのPPVINで779人が接種を受けた。
(ベルナマ通信、マレー・メイル、7月28日)

新型コロナの新規感染者数は1万7170人、セランゴールが最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は29日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が1万7,170人となったと発表した。アクティブ感染者数は17万9,179人で、累計感染者数は107万8,646人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く7,163人だった。それに▽クアラルンプール(KL、2,138人)▽ケダ州(1,212人)▽ジョホール州(1,054人)▽ネグリ・センビラン州(884人)▽サバ州(776人)▽パハン州(638人)▽クランタン州(615人)▽ペラ州(596人)▽サラワク州(582人)▽ペナン州(554人)▽トレンガヌ州(437人)▽マラッカ州(416人)▽プトラジャヤ(84人)▽ラブアン(11人)▽ペルリス州(10人)ーーが続いた。過去最多となる1万2,930人が新たに回復し、累計治癒者は89万742人となった。死者数は174人で、累計で8,725人となった。

保健省によると、28日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が52.4%で最も多かった。カテゴリー2(軽度の症状)が45.5%、カテゴリー3(肺炎の症状)が0.7%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.5%となった。
また同日確認されたクラスターは、41カ所だった。職場で22カ所、コミュニティで16カ所、拘留所で2カ所、教育機関で1カ所のクラスターが発生した。地域別ではクランタン州が6カ所と最多だった。