インドネシアとの現地通貨決済の枠組み拡大、三菱UFJを指名

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】マレーシア中央銀行バンク・ネガラ(BNM)とインドネシア中央銀行は2日、それぞれの通貨(リンギ、ルピア)を利用した決済の枠組みを同日付で拡大することで合意したと発表した。決済に携わる銀行として三菱UFJ銀行(マレーシア法人とジャカルタ支店)とHSBC(マレーシア、インドネシア法人)を追加指名した。
両中央銀行は17年12月に枠組みを締結した。決済に米ドルではなく現地通貨を利用するのが目的で、新たな枠組みでは直接投資に加え、収益、振替も対象になる。枠組みを利用できる者に個人を加えた。書類手続きも簡素化し枠組み利用を容易にする。
両中銀は、▽両国間の貿易、直接投資取引で経験豊富▽顧客数が多い▽相手国の銀行と強固な取引関係があるーーとの観点から三菱UFJとHSBCを決済行に指名した。
マレーシア側の既存の決済行は、マラヤン・バンキングなど大手4行。

シムレジャー、キャメロンハイランドでテーマパーク建設へ

【クアラルンプール】 テーマパークなどを運営するシム・レジャー・グループは2日、パハン州において新しいテーマパーク「エスケープ・キャメロンハイランド」を建設すると発表した。第1期は2023年第1四半期のオープンを予定している。
シム・レジャーの創設者であるシム・チョウケン最高経営責任者(CEO)は、向こう10年間をかけて1億リンギ以上を投じて新たにテーマパークを建設すると発表。数十億リンギをかけて行う大規模なテーマパークとは違い、創造性を駆使し、低い技術で、低予算で皆が楽しめるテーマパークを開発するとした。欧州をイメージした村を5カ所作る。開業から1年間は20万人、5年後は年間100万人の来場を見込んでいる。
同社は同日、ヘクター・ムダ・アセッツとの間で建設・営業・メンテナンス契約を交わした。ヘクター・ムダは第1期に1,500万リンギを出資する。テーマパークの面積は24.28ヘクタール。今年12月に着工する。工期は15ー18ヶ月。
シム・レジャーは、クアラルンプールにおいても「エスケープ」の建設を検討しており、交渉を行なっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月3日)

ホテルの多くが一時営業を停止に、先行き不透明で

【クアンタン】 新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い、多くのホテルは先行きの不透明さや営業継続が難しいため損失を抑えるために、一時的に営業を停止している。
マレーシア・ホテル協会(MAH)パハン支部のパトリック・ティー支部長によると、政府により観光活動の再開に向けた計画が発表されていないことから、州および地区を跨いだ移動が許可されるのを待つためホテルや宿泊施設は、一時的にホテルの影響を停止することを決めた。ホテル業界は苦戦しており、事業を存続できるように長期的に損失を減らすための措置を講じている。食事の持ち帰りや配達なども行なっているホテルもあるが、注文が少なく需要は低調な状態だ。
あるホテルの管理職員によると、一部の従業員の中にもホテル業界の先行きが厳しいと感じて、他の仕事を始める従業員も出ているという。出社しなくてもホテルは月給の半額を支給しているが、従業員に対して他の仕事をしても良いと許可を出しているという。
パハン支部には66カ所のホテルがMAHに加盟している。クアンタンで2カ所、キャメロン・ハイランドで1カ所が隔離施設に指定されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、7月31日)

首都圏、1週間後に感染者数のピークへ=ワクチン調整大臣

【ペタリンジャヤ】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、1日あたりの新規感染者数はまだピークに達しておらず、首都圏については、あと1週間ほどでピークに達する見込みだと述べた。
6月下旬以降、新規感染者は増加の勢いが止まらず、ここ1週間は1日あたり1万7,000人前後を記録している。カイリー氏は、特に首都圏での感染者数の増加は、抗原検査の増加や自己検査キットを使用する人が増えたことが原因であるとし、不安を感じないよう国民に呼びかけた。また、重症とされるカテゴリー4(酸素吸入が必要)とカテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)の感染者のほとんどがワクチン未接種だと述べた。
カテゴリー5の106人のうち96人はワクチン未接種、10人は接種歴があった。カテゴリー4の65人のうち47人はワクチン未接種、18人は接種歴があったという。ワクチンを接種していてもカテゴリー4や5に該当するケースも出てきているが、未接種と比べるとその割合を抑えることができている。
カイリー氏は、デルタ変異株へのワクチンの効果については、ワクチン接種者の詳細データをさらに収集した上で判断していきたいと述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、8月2日)

新型コロナの新規感染者数は1万7105人、再び1万7千人台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は3日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が1万7,105人となったと発表した。アクティブ感染者数は20万3,664人で、累計感染者数は116万3,291人となった。
州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く5,836人だった。それに▽クアラルンプール(KL、2,309人)▽ジョホール州(1,275人)▽ケダ州(1,036人)▽サバ州(1,010人)▽ペラ州(967人)▽クランタン州(915人)▽ネグリ・センビラン州(816人)▽ペナン州(798人)▽パハン州(628人)▽マラッカ州(508人)▽サラワク州(494人)▽トレンガヌ州(429人)▽プトラジャヤ(72人)▽ペルリス州(7人)▽ラブアン(5人)ーーが続いた。1万2,297人が新たに回復し、累計治癒者は95万29人となった。死者数は195人で、累計で9,598人となった。
保健省によると、2日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が55.7%で最も多かった。カテゴリー2(軽度の症状)が42.5%、カテゴリー3(肺炎の症状)が0.9%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.4%、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)が0.5%となった。
また同日確認されたクラスターは、29カ所だった。職場で13カ所、コミュニティで11カ所、残りは老人ホーム、医療センター、ケアセンター、教育機関、宗教活動でクラスターが発生した。地域別ではクランタン州が10カ所と最多だった。