ホテルの多くが一時営業を停止に、先行き不透明で

【クアンタン】 新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い、多くのホテルは先行きの不透明さや営業継続が難しいため損失を抑えるために、一時的に営業を停止している。
マレーシア・ホテル協会(MAH)パハン支部のパトリック・ティー支部長によると、政府により観光活動の再開に向けた計画が発表されていないことから、州および地区を跨いだ移動が許可されるのを待つためホテルや宿泊施設は、一時的にホテルの影響を停止することを決めた。ホテル業界は苦戦しており、事業を存続できるように長期的に損失を減らすための措置を講じている。食事の持ち帰りや配達なども行なっているホテルもあるが、注文が少なく需要は低調な状態だ。
あるホテルの管理職員によると、一部の従業員の中にもホテル業界の先行きが厳しいと感じて、他の仕事を始める従業員も出ているという。出社しなくてもホテルは月給の半額を支給しているが、従業員に対して他の仕事をしても良いと許可を出しているという。
パハン支部には66カ所のホテルがMAHに加盟している。クアンタンで2カ所、キャメロン・ハイランドで1カ所が隔離施設に指定されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、7月31日)

首都圏、1週間後に感染者数のピークへ=ワクチン調整大臣

【ペタリンジャヤ】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、1日あたりの新規感染者数はまだピークに達しておらず、首都圏については、あと1週間ほどでピークに達する見込みだと述べた。
6月下旬以降、新規感染者は増加の勢いが止まらず、ここ1週間は1日あたり1万7,000人前後を記録している。カイリー氏は、特に首都圏での感染者数の増加は、抗原検査の増加や自己検査キットを使用する人が増えたことが原因であるとし、不安を感じないよう国民に呼びかけた。また、重症とされるカテゴリー4(酸素吸入が必要)とカテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)の感染者のほとんどがワクチン未接種だと述べた。
カテゴリー5の106人のうち96人はワクチン未接種、10人は接種歴があった。カテゴリー4の65人のうち47人はワクチン未接種、18人は接種歴があったという。ワクチンを接種していてもカテゴリー4や5に該当するケースも出てきているが、未接種と比べるとその割合を抑えることができている。
カイリー氏は、デルタ変異株へのワクチンの効果については、ワクチン接種者の詳細データをさらに収集した上で判断していきたいと述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、8月2日)

新型コロナの新規感染者数は1万7105人、再び1万7千人台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は3日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が1万7,105人となったと発表した。アクティブ感染者数は20万3,664人で、累計感染者数は116万3,291人となった。
州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く5,836人だった。それに▽クアラルンプール(KL、2,309人)▽ジョホール州(1,275人)▽ケダ州(1,036人)▽サバ州(1,010人)▽ペラ州(967人)▽クランタン州(915人)▽ネグリ・センビラン州(816人)▽ペナン州(798人)▽パハン州(628人)▽マラッカ州(508人)▽サラワク州(494人)▽トレンガヌ州(429人)▽プトラジャヤ(72人)▽ペルリス州(7人)▽ラブアン(5人)ーーが続いた。1万2,297人が新たに回復し、累計治癒者は95万29人となった。死者数は195人で、累計で9,598人となった。
保健省によると、2日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が55.7%で最も多かった。カテゴリー2(軽度の症状)が42.5%、カテゴリー3(肺炎の症状)が0.9%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.4%、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)が0.5%となった。
また同日確認されたクラスターは、29カ所だった。職場で13カ所、コミュニティで11カ所、残りは老人ホーム、医療センター、ケアセンター、教育機関、宗教活動でクラスターが発生した。地域別ではクランタン州が10カ所と最多だった。

ペルリス州など2州1地区、4日から第3フェーズに

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン•ヤシン首相は2日、国家復興計画(NRP)に基づきペルリス州、サラワク州、連邦直轄地ラブアンの2州1地区について4日から第3フェーズに移行すると発表した。

第3フェーズへの移行条件は、人口当たりの新規感染者の減少(明確な基準は未発表)、ICU病床稼働率が適切なレベルに低下すること、総人口の40%のワクチン接種完了——となっており、2州1地区は共にこのレベルをクリアした。ラブアンは7月27日時点で成人の80%が新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの接種を済ませた。

第3フェーズでは感染拡大を引き起こす可能性のある、スパやパブ、ネイルサロンなどのセクターを除いてすべてのセクターでの操業を認める。店内飲食も1卓2人まで認める。教育や特定のスポーツ活動や社会活動も段階的に開放する。地区間移動は認めるが、州を跨いだ移動は引き続き禁止となる。

現在、▽ペナン▽ペラ▽クランタン▽パハン▽トレンガヌ▽サバ——の6州が第2フェーズに移行しており、▽ケダ▽セランゴール▽マラッカ▽ネグリ・センビラン▽ジョホール——の5州とクアラルンプール(KL)、プトラジャヤは第1フェーズにとどまっている。

保健省、首都圏コロナ陽性者の自宅隔離ガイドを公開

【ペタリンジャヤ】 保健省は、首都圏で新型コロナウイルス(Covid-19)感染症の陽性反応が出た人のために、自己隔離の方法を説明したビデオガイド(https://www.youtube.com/watch?v=10Gd6uBNlBI)を公開した。

この場合の首都圏は、▽セランゴール州▽クアラルンプール▽ペラ州南部▽ネグリ・センビラン州北部▽パハン州西部ーーの地域を指す。7月26日には、自宅隔離する人々のためにオンライン版感染アセスメントセンター(CAC)が稼働を開始している。

ガイドラインの概要は、▽陽性者は10日間同居人から離れた状態で自宅隔離する▽コロナ情報アプリ「MySejahtera」を通じて、在宅監視命令(HSO)が適用される▽MySejahteraから毎日自己診断・申告する▽申告を怠ると、保健省からテキストメッセージや電話が来る▽無症状の場合は、毎日自己診断を続けるのみでCovidアセスメントセンター(CAC)へ物理的に足を運ぶ必要はない▽症状が発生した場合あるいはハイリスク・カテゴリーに属する場合は、最寄りのCACに物理的に足を運ぶ必要がある▽息苦しさを感じたり、緊急治療が必要な場合は最寄りの病院に行く▽自宅隔離でも健康状態は常にモニターされ、注意が必要な場合はコールセンターから連絡がある▽支援が必要となった場合は、毎日午前8時から午後9時までの間にCACヘルプライン(03-77239299)に連絡するーーとなっている。

保健省は、本ガイドラインにより、CACの混雑緩和や患者の待ち時間の短縮が図れ、すべての陽性症例の早期モニタリングが可能となるとしている。陽性者の濃厚接触者については、無症状である限り自宅隔離のみが必要で、別途検査の必要はないという。

MySejahteraアプリについても更新が行なわれ、「コロナ自己検査」「緊急(SOS)」「医療施設」機能が追加された。「コロナ自己検査」では、認可済コロナ自己検査キットのオンライン購入が可能で、「緊急(SOS)」では、999番通報を促すメッセージが表示され、「医療施設」では、コロナ診断が可能な最寄りの医療施設の場所や電話番号が表示される。 (ザ・スター、7月30日、8月1日)

新型コロナ新規感染者数、8月中旬にも減少へ=保健省副次官

【クアラルンプール】 保健省のチョン・チーキョン副事務次官(公衆衛生担当)は、首都圏における新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種率の向上により、1日あたりの新規感染者数は8月中旬には減少傾向に転じる可能性があると述べた。

チョン氏によると、減少予測は各施策および全国ワクチン接種プログラムの進捗状況を考慮したもので、ワクチン接種は驚くほど順調に進んでいるものの、まだ道のりは長く、デルタ変異株の強力な感染力のため、減少が遅れる可能性もあるという。その場合でも、より多くの人がワクチンを接種することで入院数や死亡数は減っていく。同氏は、パンデミック収束のための最善の方法は、ワクチンを接種し、公衆衛生上必要な措置を地道に続け、標準作業手順(SOP)を遵守し続けることだと述べた。

7月12日発足した首都圏特別対策本部の本部長でもあるチョン氏は、国内の感染のうち、首都圏が70%を占めていることから、首都圏の医療システムに多大な負荷が掛かっていると懸念を表した。首都圏特別対策本部は、▽病床数の増加▽集中治療室(ICU)の整備▽酸素の供給▽人員配置▽ボランティアの活用▽軍への支援要請▽オンライン版感染アセスメントセンター(CAC)の構築ーーなどに取り組んでいる。

チョン氏によると、保健省は政府と国家安全委員会(NSC)に対し、コロナにいかに対処していくかについて、疫学、エビデンス、他国での実践例などに基づいて定期的に助言を行ってきた。感染拡大を防ぐために厳格にルールを定めすぎると経済や生活に悪影響を及ぼし、ルールを緩和すれば感染や入院・死亡例が増えてしまうため、コロナに関する政治的決断は容易ではないという。 (ベルナマ通信、7月31日)

首都圏ワクチン接種センター8カ所、予約なし接種可能に

【クアラルンプール】 首都圏8つのワクチン接種センター(PPV)で、2日から予約なしのワクチン接種が可能となった。各PPVで午後2時以降、先着順で予約なしでのワクチン接種を受け付ける。

8つのPPVは、▽クアラルンプール・コンベンションセンター▽バンギ・アベニュー・コンベンションセンター▽ウィンダムホテル・クラン▽トゥン・ラザク・ホール▽セレンダー・コミュニティホール▽クアラルンプール国際空港(KLIA)内のモーベンピックホテル&コンベンションセンター▽アイディアル・コンベンションセンター(IDCC)シャアラム▽ブキ・ジャリル・スタジアムPPV(外国人向け)ーー。

接種対象となるのは、首都圏在住の予約未取得者、予約キャンセル者、ワクチン接種未登録者。8月2日から8月4日までは40歳以上または基礎疾患のある対象者に限定されるが、8月5日から8月22日までは18歳以上の対象者全員が接種できる。首都圏在住の外国人は、ブキ・ジャリル・スタジアムPPVで接種可能。外国人も、8月2日から8月4日までは40歳以上または基礎疾患のある対象者に限定、8月5日から8月22日までは18歳以上の対象者全員が接種となる。

接種時には、首都圏在住を証明する身分証明書と治療カード(基礎疾患のある人のみ)が必要となる。 (ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、ザ・スター、7月31日)

新型コロナの新規感染者数は1万5764人、セランゴールが最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は2日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が1万5,764人となったと発表した。アクティブ感染者数は19万9,051人で、累計感染者数は114万6,186人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く6,067人だった。それに▽クアラルンプール(KL、1,536人)▽ジョホール州(1,222人)▽サバ州(1,166人)▽ケダ州(1,108人)▽ネグリ・センビラン州(862人)▽ペラ州(748人)▽ペナン州(667人)▽クランタン州(552人)▽パハン州(475人)▽マラッカ州(463人)▽トレンガヌ州(425人)▽サラワク州(411人)▽プトラジャヤ(46人)▽ペルリス州(9人)▽ラブアン(7人)ーーが続いた。1万1,767人が新たに回復し、累計治癒者は93万7,732人となった。死者数は過去最多となる219人で、累計で9,403人となった。

保健省によると、1日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が58.5%で最も多かった。カテゴリー2(軽度の症状)が37.2%、カテゴリー3(肺炎の症状)が3.3%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.4%、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)が0.6%となった。

また同日確認されたクラスターは、23カ所だった。職場で11カ所、コミュニティで8カ所、残りは老人施設、拘留所、教育機関などでクラスターが発生した。地域別ではクランタン州が6カ所と最多だった。

ホンダマレーシア、マラッカの施設に4万リンギの必需品を提供

【クアラルンプール】 ホンダ・マレーシア(HMSB)は、新型コロナウイルス(Covid-19)感染症拡大の影響を受けた地域社会への支援を行なっている。ホンダ・マレーシア・サプライヤー・クラブ(HMSC)と協力し、マラッカの6つの慈善施設に約4万リンギ相当の必需品を提供した
7月26日と28日には、米、小麦粉、卵、食用油などの必需品および紙おむつ、洗剤、シャワージェルなどの衛生用品をマラッカの組立工場周辺にある、老人ホーム、福祉センター、孤児院などの6つの施設に配布した。必需品以外にも、大人には衣類、子どもには塗り絵や小さなおもちゃを提供している。
中条円・社長兼最高経営責任者(CEO)は、コロナ感染が拡大し、6月からの完全ロックダウンにより経済が止まっている今年は厳しい年であり、多くの人が生活を維持することすら困難になっているため、慈善施設が一般市民から支援を受けることはさらに難しくなっていると述べた。そのため、HMSBとHMSCが協力の上、高齢者、孤児、障害者、ホームレスへの支援活動を続けているという。
(ポールタン、7月29日)

第2四半期は中古住宅の売り出しが急増=プロパティーグル

【クアラルンプール】 国民の間に住宅を処分する動きが見られる。東南アジア屈指のオンライン不動産仲介業者、プロパティーグルのマレーシア不動産市場指数報告によると、第2四半期の不動産供給は前年同期比34.5%、前期比で11.9%増加した。
中古住宅の売り出しが増加したためで、カントリーマネジャーのシェルドン・フェルナンデス氏によると、パンデミックの影響で多数の国民が所得減に直面し、手持ち現金が不足した者が保有不動産を手放さざるを得なくなっている。こうした、投資不動産としての住宅を現金化しようとの動きは拡大する見通しだという。
不動産供給が特に増加したのはセランゴール州とペナン州で、前年比増加率はそれぞれ49%、40.3%だった。
新築住宅の供給は急減している。ロックダウンで建設活動がままならないためだ。国家不動産情報センター(NAPIC)によれば、第1四半期の新築住宅売り出し戸数は前期比60%減の5,919戸だった。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月30日)