新型コロナの感染者数は1万4990人、セランゴールが最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は22日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万4,990人だったと発表した。累計感染者数は214万2,924人となった。
州・地域別の感染者数はセランゴールが最も多く2,414人だった。それに▽ジョホール(1,880人)▽サラワク(1,712人)▽クランタン(1,573人)▽ペラ(1,490人)▽ペナン(1,224人)▽サバ(1,199人)▽ケダ(1,007人)▽トレンガヌ(852人)▽パハン(688人)▽クアラルンプール(KL、338人)▽マラッカ(313人)▽ネグリ・センビラン(170人)▽ペルリス(97人)▽プトラジャヤ(30人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。ラブアンのみゼロだった。また1万9,702人が回復し、累計治癒者は191万7,088人となった。
21日午後11時59分時点のアクティブ感染者は、前日から1,225人減少し、20万6,473人となった。83.7%が自宅療養、10.6%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、5.1%が医療機関、残り0.5%が集中治療室(ICU)で療養中。死者数は334人で、累計で2万4,078人となった。
また同日は新たに19カ所のクラスターを確認。職場で9カ所、コミュニティで9カ所、残りは福祉施設、リハビリセンター、医療機関、教育機関でクラスターが発生した。州・地域別ではクランタンが8カ所で最も多かった。

イオン店舗、イポー初の小売業ワクチン接種センターに

【クアラルンプール】 ペラ州イポーのイオン・ミッドタウン・ファリム・ショッピングセンターは、小売業ワクチン接種プログラム(RiVAC)におけるイポー初のワクチン接種センターとなった。
RiVACは、小売業・流通業の従業員に対して新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種を行なうプログラム。イオンマレーシアの発表によると、同店には、合計1万人分のワクチンが割り当てられており、10日間、毎日約千人にファイザー製ワクチンを接種する。まず現地のイオン関係者1,500人から接種を開始し、その後イポーの小売店従業員に接種を行なう。1回目接種は9月7日ー16日、2回目接種は9月28日ー10月7日。
イオンビッグ(M)のシェイク・ファルーク社長は、ワクチン提供に感謝の意を表し、ワクチン接種によりショッピングモールがより安全な場所になり、集団免疫の達成を加速させることができると述べた。
イオン店舗では、昨年7月にクアラルンプールのイオン・タマンマルリ・ショッピングセンターでもワクチン接種を行なっており、1,733人が接種を完了している。
(マレーシアン・リザーブ、9月20日)

KLIAに新型コロナ検査センター、BPクリニカルラボが開設

【セパン=マレーシアBIZ】 空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)は20日、クアラルンプール新国際空港(KLIA)に、BPクリニカルラボ社が運営する新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の検査センターがオープンしたと発表した。
検査センターは、KLIAのメインターミナルに5カ所、格安航空専用ターミナル(KLIA2)に3カ所、計8カ所設置される。19日にはメインターミナルのゲートG1において検査を開始。今後段階的に残り7カ所で検査を開始する。保健省に認可されており1日あたり4万5,000人の検査が可能だ。
検査センターで受けることができるのは、RTK検査、ラピッド・モレキュラーPCR検査、RTーPCR検査。検査料金はマレーシア人が90ー370リンギ、外国人は120ー470リンギ。RTK検査は15分、ラピッド・モレキュラーPCR検査は1時間、RTーPCR検査は3時間以内に検査結果を知ることが出来る。検査結果を待つラウンジや座席も設けられており、Wifiや、モバイルWifiのレンタル、飲食サービスなど様々なサービスも提供される。現金のほか、クレジットカードや電子決済なども利用できる。
モハマド・シュクリエ・モハマド・サレー最高経営責任者(CEO)は、ランカウイを対象にした「トラベル・バブル」の試験運用が16日から開始されたことに触れ、国際的な移動も可能になることに期待していると言明。検査センターがオープンしたことで、より乗客が安心して旅行することができるとした。

州跨いだ国内旅行の解禁、近く政府で議論=観光相

【クアラルンプール】 ナンシー・シュクリ観光芸術文化相は、州を跨いだ国内旅行の再開に向け政府が数日内に議論を行う予定であることを明らかにした。同省は州を跨いだ旅行が可能になった場合に観光客を引き付ける可能性の高いゲンティン・ハイランドやキャメロン・ハイランド、フレイザーズ・ヒルなどをリストアップしているという。
下院議会の質疑の中でランカウイで実施した「トラベル・バブル」を他地域にも拡大するかと問われたナンシー氏は、それを望んでいると言明。観光業は移動性がカギになるため移動が許可されれば国内経済も改善に向かうだろうとし、新型コロナウイルス「Covid-19」で打撃を受けた観光関連産業従事者への救済になると述べた。
またナンシー氏は海外観光客の受け入れ再開に関する長期計画について同省がすでに計画を立てていると言明。かなりの人口があり国際空港があるランカウイを最初に選んだ理由はそこにあると述べた。
ナンシー氏によると、新型コロナによる観光業の損失は昨年だけで1,350億リンギに上った。
(ザ・スター、9月20日)

入国者の自宅隔離、9月21日からオンライン申請が可能に

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は、海外からマレーシアに入国する外国人・マレーシア人旅行者を対象に、9月21日から自宅隔離をオンラインで申請できるようになると発表した。
危機準備対応センター(CPRC)が自宅隔離アプリケーション(HQA)ポータル(https://ecovid19.moh.gov.my/outbreak-portal-hqaと呼ばれるシステムを開発した。海外からの入国者を対象とした自宅隔離の許可制度は8月に開始されたが、これにより保健省にメールで申請する必要はなくなる。
申請はマレーシア到着の7日から10日前に行う必要があるため、最短でも9月28日からの入国が対象となる。ワクチン接種証明書、パスポート、航空券、病院の紹介状、入国承認書(外国人の場合)、その他の関連書類などの書類をオンライン提出する必要がある。
また居住地の住所を申請し、自宅監視命令委員会(HSOC)によるリスク評価目的で自宅の環境を申告する必要があり、HSOCはリスク評価結果を踏まえて最終判断を下し、承認書を申請者に電子メールで送信する。承認書は保健当局のほか出入国管理の現場にも送付される。
(マレー・メイル、コードブルー、9月20日)

新型コロナの感染者数は1万5759人、サラワク州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は21日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万5,759人だったと発表した。累計感染者数は212万7,934人となった。
州・地域別の感染者数はサラワクが最も多く3,732人だった。それに▽ジョホール(1,959人)▽セランゴール(1,934人)▽ペナン(1,417人)▽クランタン(1,338人)▽サバ(1,291人)▽ペラ(1,184人)▽ケダ(786人)▽パハン(707人)▽トレンガヌ(592人)▽クアラルンプール(KL、359人)▽マラッカ(264人)▽ネグリ・センビラン(127人)▽プトラジャヤ(34人)▽ペルリス(23人)▽ラブアン(12人)ーーが続いた。ラブアンのみゼロだった。また1万6,650人が回復し、累計治癒者は189万7,386人となった。
20日午後11時59分時点のアクティブ感染者は、前日から2,770人減少し、20万7,698人となった。83.1%が自宅療養、10.9%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、5.5%が医療機関、残り0.6%が集中治療室(ICU)で療養中。死者数は301人で、累計で2万3,744人となった。
また同日は新たに23カ所のクラスターを確認。職場で13カ所、コミュニティで8カ所、残りは医療機関、ジョホールバル港に寄港した船員でクラスターが発生した。州・地域別ではジョホールが7カ所で最も多く、うち5カ所が職場に関連したクラスターだった。

ランカウイーイポー航空便が就航、クアラケダ発フェリーも再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ランカウイを対象にした「トラベル・バブル」の試験運用が16日から開始され、17日にはペラ州イポーとランカウイを結ぶ直行便が運航を開始。クアラ・ケダとランカウイを結ぶフェリーの運航再開も予定しており、今後さらにランカウイを訪れる観光客が増える見通しだ。
イポーとランカウイを結ぶ便はエアアジアが就航したもので、水、金、日曜日にエアバス「A320」を使用して運航する。同社はイポー以外からもクアラルンプールから週63便、ペナンから14便、ジョホールバルから4便、コタバルから3便を運航しており、ランカウイ便は週90便以上となった。
一方でコンソーシアム・フェリー・ライン・ベンチャーズによると、クアラ・ケダとランカウイを結ぶフェリーは、23日より1日2回運航する。フェリーターミナルには政府と民間企業が新型コロナウイルス「Covid-19」の検査場を開設する予定だ。混乱を避けて安全に旅行するためにも、出航時間の2時間前にはフェリーターミナルに来るように利用客に呼びかけた。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、18日にはランカウイに渡航する前に2,507人が新型コロナの検査を受けた。うち陽性者は1人だった。

JICAと商工会議所、オンラインキャリアフェアを開催

【クアラルンプール】 国際協力機構(JICA)は、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)と共催で、「MJIIT-JACTIM日本企業オンラインキャリアフェア2021」を9月21ー24日の日程で開催すると発表した。
今年は初の完全オンラインによる日本企業に特化したジョブフェアで、参加企業は日本を含むマレーシア国内外の日本企業合計22社。マレーシア日本国際工科院(MJIIT)を含むマレーシア工科大学(UTM)の学部生、大学院生の理工系高度人材の学生約300人が参加を予定している
ジョブフェアは企業紹介、各企業と学生のグループディスカッション、面接試験(希望企業のみ)から構成される。1日目の9月21日には一般公開のシンポジウムを開催、日本企業の文化や求められる人材像、企業内キャリア形成の考え方やカイゼンと質保証などをテーマとした講義を企業の代表者6人が行う。参加は無料。参加希望者はhttps://forms.gle/5TqmjA7uCtMZLria7Lにて参加登録できる。
MJIITは2011年にマレーシア工科大学内に設立され、日本の講座制を取り入れた工学研究教育による研究能力の向上、日本企業等との産学連携の推進等の活動を日々続けており、JICAが技術協力プロジェクトとしてその活動を支援している。

キリンとマラヤ大学、デング熱様症状の抑制を確認

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 キリンホールディングス(本社・東京都中野区)は17日、キリン中央研究所が、マラヤ大学・熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)との共同研究で、「乳酸菌L.ラクティス プラズマ」を2カ月継続して摂取することで、デング熱の主な症状である「発熱」「筋肉痛」「関節痛」「目の奥の痛み」などの累積発症日数を有意に低下させることを確認したと発表した
キリンが発表した声明によると、デング熱は、世界的な社会課題であるにも関わらず、未だ決定打となる治療薬やワクチンがない。安全性に問題がなく、医療インフラに依存しない食品を通じてデング熱様症状の抑制を確認した臨床研究結果は画期的な成果であり、デング熱という社会課題の解決策を提示できる可能性を秘めたものとなる。この研究成果は、8月22日に行われた第25回日本渡航医学会学術集会にて発表された。
「プラズマ乳酸菌」は抗ウイルス免疫の司令塔を活性化することから、デングウイルスを含む広範囲なウイルス感染症の予防に寄与することが分かっている。今後は、キリンホールディングスとマラヤ大学は「プラズマ乳酸菌」の抗ウイルス効果をデングウイルス以外の熱帯病ウイルスでも検証することなどを目的に、今後共同研究を加速していく方針だ。
キリンホールディングスはこれまで、「プラズマ乳酸菌」が、プラズマサイトイド樹状細胞の活性化を介して、ウイルス感染防御における免疫賦活効果を示すこと、ヒトを対象とした研究でインフルエンザの罹患率の低減効果がみられたことなどを報告してきた。今回、WHOの研究協力センターでもあるTIDRECと連携することで、地球温暖化でさらに拡大が想定される熱帯感染症における「プラズマ乳酸菌」の効果を検証し、社会課題解決につなげるとともに、東南アジアでのアライアンス・事業拡大を通じて「プラズマ乳酸菌」をより多くのお客様に届け、CSV(共有価値の創造)経営を実現していく方針だ。

ワクチン追加接種実施へ、10月にも高リスク者優先で開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 連邦政府は、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種完了率が成人人口の80%を越えた段階で追加接種(ブースター)を開始することを決めた。イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が明らかにした。
医療最前線、免疫力が低下している人、併存症のある高齢者、長期医療施設に入居者及び勤務者といった高リスク・グループを優先して実施する。現在医療専門家からなる委員会がガイドライン策定にとりかかっている。2回目の接種を終えたものの一定期間後に低下した免疫力の向上を目指す。
新型コロナ予防接種タスクフォース(CITF)のデータに基づくワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)の発表によると、9月18日時点で成人人口の78.2%がワクチン接種を完了している。
カイリー・ジャマルディン保健相によると、追加接種の開始時期が10月初めになるとの見通し。追加接種は国家医薬品規制庁(NPRA)の承認が必要なため、現在すべてのワクチン製造者に対して情報提供を求めている段階だ。承認が出るまで約2週間を要し、その後ワクチンの種類や他のワクチンと混合が可能かなどの詳細が発表される見通しだという。