新型コロナの感染者数は1万8547人、サラワク州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万8,547人となったと発表した。アクティブ感染者数は25万2,002人で、累計感染者数は188万734人となった。
州・地域別の感染者数はサラワクが最も多く3,200人だった。それに▽セランゴール(2,407人)▽ジョホール(2,174人)▽サバ(2,107人)▽ペナン(1,776人)▽ケダ(1,487人)▽クランタン(1,458人)▽ペラ(1,197人)▽パハン(742人)▽トレンガヌ(645人)▽クアラルンプール(KL、631人)▽マラッカ(448人)▽ネグリ・センビラン(229人)▽プトラジャヤ(22人)▽ペルリス(20人)▽ラブアン(4人)ーーが続いた。1万8,902人が新たに回復し、累計治癒者は160万9,930人、死者数は311人で、累計で1万8,802人となった。
6日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)の軽症者が98.46%を占めた。カテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)とカテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)の重症者の割合は1.54%だった。
また同日は新たに30カ所のクラスターを確認した。職場で16カ所、コミュニティで7カ所、残りは医療機関と高齢者施設、リハビリ施設、拘置所、教育機関でクラスターが発生した。州・地域別ではジョホールが8カ所で最も多かった。

ジョホール州の製造業、ワクチン接種完了者のみ勤務可能

【ジョホールバル】 ジョホール州政府は4日、製造業においてワクチン接種完了者のみ勤務することを許可すると発表した。
ファイザー、アストラゼネカ、シノバックのワクチンの場合は2回目の接種から14日、ジョンソン・エンド・ジョンソン、カンシノの場合は1回目の接種から28日が経過していることが勤務の条件となる。
住宅地方自治委員会のアユブ・ジャミル委員長は、同州の製造企業に対して、2週間ごとに労働者に対して抗原迅速検査キット(RTK-Ag)を用いた検査を行うよう要請。費用は会社負担となると述べた。
これらの措置について、アユブ氏は、国家安全保障委員会(MKN)により、国家復興計画(NRP、PPN)の第1フェーズの標準的運用手順(SOP)が8月20日と9月3日に改訂されたことを受けて勤務条件を変更したと説明。雇用主と労働者は常にSOPを順守し労働者と職場の安全を保つ必要があるとした。
(ベルナマ通信、エッジ、9月5日)

新規感染者の66%がワクチン未接種か未完了=保健省

【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、5日報告された新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者2万396人のうち、3分の2以上(66.3%)がワクチン未接種あるいは接種が未完了(2回接種ワクチンの1回のみ接種など)者だったと発表した。
5日に確認された陽性者のワクチン接種完了者は6,877人(33.7%)だった。そのうち6,795人は、カテゴリー1(無症状)あるいはカテゴリー2(軽度の症状)。重症に相当するカテゴリー3ー5の感染者は全体で322人だったが、そのうちワクチン未接種あるいは接種が不完全な状態だったのが240人(74.5%)、ワクチン接種完了者は82人(25.5%)だった。同氏によると、これは、ワクチン接種完了者が感染しにくく、また未接種者より重症になる可能性も低いことを示しているという
カイリー・ジャマルディン保健相によると、2日時点で全国で2,000万人以上(全人口の61%)が少なくとも1回のワクチン接種を受け、1,500万人以上(全人口の47%)がワクチン接種を完了したと発表。「マレーシアのワクチン接種率は米国を超えた」と取り組みの成果を強調した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、9月5日)

10代へのワクチン接種開始、州間移動の検討も最終段階へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 カイリー・ジャマルディン保健相は、10代へのワクチン接種をサラワク州から開始すると発表した。
サラワク州では、成人人口の80%がワクチン接種を受けているため、9月5日の週より10代の若者に対してもワクチン接種を開始する。10代の接種目標はワクチン供給状況に応じて設定される。接種は、ワクチン接種センター(PPV)、診療所、学校で行なわれる予定。現状、ファイザー製ワクチンは、未成年に関しては12歳から17歳までの接種が承認されている。
同相は、来年1月の新学期開始時には、10代全員が接種を完了していることを望んでいると述べた。学校は10月から国家復興計画(NRP)第2フェーズ以上の州・地域において段階的に再開する計画となっているが、生徒のワクチン接種状況に応じて再開するかどうかを教育省と協議し、リスク評価を行った上で決定する。
一方、同相は、州・地区を跨いだ移動に関して国民にいましばらくの忍耐を求めた。ワクチン接種率の低い州がある状態で移動の緩和を行なってしまうと感染再拡大につながるため。9月末までにすべての州で成人人口の60%がワクチン接種を完了する予定となっており、また標準的運用手順(SOP)緩和の準備も最終段階に入っているとして理解を求めた。
6月に全国的なロックダウンが実施されて以来、必需産業従事者の通勤、緊急事態や医療目的での移動などを除き、ほとんどの州・地区を跨いだ移動が禁止となっているが、8月10日よりワクチン接種完了を条件に遠距離夫婦や18歳以下の子供に会うための移動が許可されるなど、一部規制緩和が行なわれている。

MM2H条件厳格化の見直し、KL日本人会が嘆願書を提出

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 外国人の長期滞在を奨励するマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムにおける条件が10月より厳格化されることを受け、クアラルンプール日本人会(JCKL)は、条件見直しの嘆願書を3日付けで関係当局に提出したことを明らかにした。

マレーシア国内にある各日本人会を代表して実施したアンケートの結果を踏まえ、在マレーシア日本大使館の支援も得てマレーシア内務省など関係当局に提出した。

アンケートの回答約800件のうち約600件がMM2H資格保有者からで、93%が新条件ではビザの更新が出来ず、日本に帰国する、或いはフィリピンやタイといった他国への移住を考えるという回答だった。

また新条件の内、見直して欲しい条件の上位3件は、▽海外での収入条件(月4万リンギ)▽定期預金額(100万リンギ)▽流動資産保有額(150万リンギ)——だったという。

JCKLは、マレーシアが日本で住みたい国ナンバー1に14年連続で選ばれているとした上で、今回の条件の改定が、マレーシアの評判を下げ、投資や観光に影響が出る可能性があること、マレーシアで現在MM2H制度を活用して第2の人生の生活基盤を固めている人、あるいは将来マレーシアに移住を考えている人の資産購入や消費といった経済効果に波及する可能性があること、を懸念しているとしている。

新型コロナの感染者数は1万7352人、サラワク州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は6日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万7,352人となったと発表した。アクティブ感染者数は25万2,668人で、累計感染者数は186万2,187人となった。

州・地域別の感染者数はサラワクが最も多く3,714人だった。それに▽セランゴール(2,126人)▽ジョホール(2,101人)▽サバ(1,844人)▽ケダ(1,599人)▽ペナン(1,558人)▽クランタン(1,213人)▽ペラ(1,082人)▽トレンガヌ(700人)▽パハン(463人)▽クアラルンプール(KL、398人)▽マラッカ(295人)▽ネグリ・センビラン(193人)▽ペルリス(38人)▽プトラジャヤ(23人)▽ラブアン(5人)ーーが続いた。2万201人が新たに回復し、累計治癒者は159万1,028人、死者数は272人で、累計で1万8,491人となった。

5日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)の軽症者が98.42%を占めた。カテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)とカテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)の重症者の割合は1.58%だった。
また同日は新たに37カ所のクラスターを確認した。職場で21カ所、コミュニティで12カ所、残りはケアセンターと拘置所でクラスターが発生した。州・地域別ではジョホールが8カ所で最も多かった。

サバ、ケダ、ペラでICU病床使用率が100%超え

【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、新型コロナウイルス「Covid-19」対応の集中治療室(ICU)使用率が、サバ、ケダ、ペラの3州で100%を超えたと発表した。
1日現在でサバ州では145床(126%)、ケダ州では104床(121%)、ペラ州では90床(107%)。全国ではICU使用率90%、ICU以外の病床使用率は78%となっている。その他、ICU使用率が高いのは、▽セランゴール州(99%)▽クランタン州(99%)▽ペナン州(96%)▽ジョホール州(95%)ーーとなっている。
一方、ヒシャムディン・フセイン上級相(兼国防相)は、サバ、ジョホール、ケダ、ペナン、クランタンの5つの州に陸軍が野外病院を開設すると発表した。特にカテゴリー3以上の重症患者への治療を支援する。他の州においても、交通の便が悪い農村部へのワクチン接種チームの派遣やドライブスルー式ワクチン接種会場の拡張などに取り組むという。
(フリー・マレーシア・トゥデー、9月2日)

コロナ情報&追跡アプリ、3日夜から新バージョンに

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」情報・追跡アプリ「MySejahtera」が3日夜から新バージョンにアップデートされる。カイリー・ジャマルディン保健相がツイッターで明らかにした。
最新バージョンでは、トップ画面上に感染リスクレベル、ワクチン接種のステータス、最後にチェックインした場所の情報が表示される。またチェックアウトボタンが新たに追加され、チェックインした場所を退去する際に使用する。移動履歴がより正確に記録されることになる。同アプリは今後数週間でさらに刷新していくという。
建物や店舗に入る前にまずリスクレベルとワクチン接種ステータスをチェックされるため、トップ画面上でこれらが表示されるようにした。感染状況とワクチン接種状況が色分けされておりひと目で分かるようになっている。
旧バージョンでは最初にチェックインの画面が出て、さらにボタンと押すと建物に入る際に必要なQRコードリーダーが表示される。リスクレベルを表示したい場合はいったんチェックイン画面を閉じて、「プロフィール」画面に移動しなければならなかった。

コロナ自己検査キットの上限価格を設定、価格大幅引き下げへ

【プトラジャヤ】 政府は5日付で、新型コロナウイルス「Covid-19」自己検査(抗原迅速検査)キットの上限価格を設定し、卸売価格16リンギ、小売価格19.90リンギとすると発表した。
アレクサンダー・ナンタ・リンギ国内取引消費者行政相とカイリー・ジャマルディン保健相が2日に発表した共同声明によると、保健省が一般使用を承認している自己検査キットは11ブランド。このうち、7つは唾液、4つは鼻腔ぬぐい液を使用する。キットの多くは28ー40リンギットで販売されているため、今回の上限価格の設定により小売価格が大幅に引き下げられることになる。
上限価格以上で販売した場合、2011年価格統制・不当利得防止法に基づき、個人の場合、5万リンギ以下の過料、または10万リンギ以下の罰金、あるいは3年以下の懲役、もしくはその両方が科せられる。会社の場合は、25万リンギ以下の過料、もしくは50万リンギ以下の罰金または25万リンギが科される。

カイリー氏は、国民の間で定期的に検査を実施する計画の一環として、自己検査キットをより手頃な価格で入手できるようにすると述べた。価格をさらに下げるための大量購入やB40(下から40%の低所得者層)世帯にはキットを無料で提供することも検討するという。
8月25日付の「スター」紙の報道によると、消費者団体や健康団体は政府に対し、自己検査キットをより安価にするよう求めていた。
(ザ・スター、9月3日、エッジ、9月2日)

マラッカなど2州で規制緩和、ランカウイの観光も再開へ

【クアラルンプール】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、4日付けでマラッカ州が国家復興計画(NRP)の第2フェーズに、ネグリ・センビラン州が第3フェーズにそれぞれ移行すると発表した。
2日に開催された国家安全保障委員会(MKN)の会合で決定された。セランゴール州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ケダ州について第1フェーズに据え置くことも決まった。MKNは今後、「パンデミック管理特別委員会」に名称を変更し、野党の代表者も参加する。
イスマイル首相はまた、検討中だった「観光バブル」計画について、ワクチン接種率などの条件の下でいくつかの観光地で観光部門を再開すると述べた。まずは16日からランカウイ島が実験的に州内観光客に対して開放される。他の観光地は州の新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種率が80%に達した時点で営業が許可される。
また、首相は、マレーシアの基本再生産数(R0)が数カ月ぶりに1.0を下回ったことから、回復に向けた正しい道を歩んでいることに自信を示した。ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)のデータによると、今月末までに成人人口の80%、10月末までに100%の接種率を達成する見込みだ。
一方、首相は、10月以降もコロナの流行が続くことを覚悟する必要があると強調した。保健省(MOH)に対し、新しいパンデミック・エンデミック戦略を提示するよう要請しているという。1日にカイリー・ジャマルディン保健相が行なった「コロナのエンデミック(風土病)段階に備え、ウイルスと共に生きることを学ぶ時に来ている」という発表を支持し、他国と同様、最終的にはコロナと共存していかなければならないことを認識する必要があると述べた。
(エッジ、ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、9月2日)