配送員はパンケーキも作るよ!調理手伝う動画に賞賛の声

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」のため一般的になったフードデリバリーだが、調理が注文に追い付かない状態の店も多く、配送員が店を手伝っている様子を撮影した動画がソーシャルメディアで紹介されている。衛生面の問題を指摘する声はほとんどなく、配送員が自主的に手伝っていることを賞賛する声が方が目立っている。
8月末にペナン州で撮影され「TIKTOK」に掲載された動画には、「フードパンダ」のユニフォームを着た配送員が自らキッチンで「ロティチャナイ(インド風パンケーキ)」を作っている様子が映っている。この配送員は12歳の時から両親の商売を手伝っていたらしく、ロティチャナイ作る手つきは非常に慣れたもの。動画は110万回視聴され、13万以上の「いいね」がついた。ネット上では「配送員は調理の手助けもしているし、泥棒を捕まえる手助けもしている」といった賞賛の声が上がった。
最近では、セランゴール州で撮影されたロティチャナイ作りを配送員が行っている動画が10月6日に「TIKTOK」に掲載され、33万回視聴された。ただこの配送員は「長時間待たされていたたためイライラしてやった」と正直にコメントしている。

サラワク州与党連合、年内の議会選開催準備に着手

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大のために延期されていたサラワク州議会の選挙について、同州与党連合・サラワク政党連合(GPS)内で年内開催に向けた準備が進められている模様だ。
マラッカ州で州議会選挙が行われることが決まったため、サラワク州で延期する理由がなくなったことが背景にある。「ザ・スター」の取材に対し情報筋は、来年にも実施される次期総選挙と同時に行うことは好ましくないとの意見があると明らかにした。
これに加え、来年になると選挙権年齢が18歳に引き下げられる(Undi18)ため、新たに有権者となった若者の投票行動の予想が難しくこれまでの方法に基づく票読みが難しくなるとの意見もあるという。
サラワク州議会の任期は6月6日までだったが、今年1月にアブドラ国王による緊急事態宣言が発出されたことを受け、州議会任期を定めたサラワク州憲法第21条(3)が停止され、それに基づき任期が宣言期限の8月1日まで延長された。しかしその後、アブドラ国王の同意を得て同州に限って2022年2月2日まで再度延長されていた。
サラワク州議会の定数は82議席で、4党の連立であるGPSが68議席を掌握している。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月19日)

経営者の70%が在宅勤務と出社を併用する意向=調査

【クアラルンプール】 マレーシア経営者連盟(MEF)が会員を対象に実施した調査によると、今後「在宅勤務と出社勤務を組み合わせたハイブリッド型の勤務形態を採用する」と回答した経営者は約70%に上った。
一方、▽「固定時間での出社勤務」と回答したのは27.7%▽「労働時間を柔軟にする」が20%▽「シフト勤務」が19.1%▽「完全に在宅勤務にする」が15%ーーという結果となった。
サイド・フセイン会長は、本調査は、今後新型コロナウイルス「Covid-19」と共存していく上で必要となる新しい労働環境に対する経営者の考え方を明らかにしたものだとし、MEFは、人的資源省などの政府機関と協力の上、労働法や労働規制が労使双方の新しいニーズに沿っているか確認していくと述べた。また、経営者に対し、より生産的であり、ハイブリッド型勤務も可能な仕事を創出するため、労働環境やデジタル化について再検討し、予算を確保した上でインフラを整備していく必要があると強調。通信事業者に対しても高速かつ安定した通信環境の提供を求めた。
■経営者の62%が「人員数を維持する」と回答■
今後6カ月間の人員計画については、「現在の人員体制を維持する」と回答したのは61.9%、「新規人員を採用する」が31.1%、「人員を削減する」が7%だった。
同会長は、雇用に関して「しばらく様子を見る」という経営者もいるが、多くの企業が再雇用を検討し始めているため、今後雇用数が徐々に増加していくと予想。すべての国民に対し、気を緩めることなく標準的運用手順(SOP)の遵守を求めると述べた。
(エッジ、10月19日)

SOPの簡素化、近く発表へ=ヒシャムディン上級相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」標準的運用手順(SOP)の簡素化について、国家安全保障委員会(MKN)は現状の181項目から9項目にまで減らす案を作成し、近くイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相の承認を経て発表を行う方針だ。ヒシャムディン・フセイン上級相(兼国防相)が明らかにした。
新型コロナウイルス「Covid-19」感染症がエンデミック(風土病)段階に移行しつつあることを受け、SOPの理解および遵守を容易にする。マスクの着用義務、コロナ情報・追跡アプリ「MySejahtera」でのチェックイン、ワクチン接種など、分野を問わず統一して適用されるものになるという。
ヒシャムディン氏は、これまで政府が緩和措置を発表してきたが、それはあくまで国民のSOP遵守が条件だとし、さらなる緩和措置については、これまでの緩和措置の結果次第となると強調。TRIIS(検査、報告、隔離、通知、探求)の実践を継続してほしいと国民に呼びかけた。
(ザ・スター、10月19日)

新型コロナの感染者数は5516人、3日連続で5千人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は20日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は5,516人だったと発表した。累計感染者数は240万7,382人となった。
19日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,305万2,952人で、接種率は70.6%。成人の接種者数は2,201万3,263人で、接種率は94.0%となった。
19日の新規感染者数は5,745人だった。また8,933人が回復し、累計治癒者は累計で228万7,888人となり、死者数は69で、累計で2万8,062人となった。アクティブ感染者は、前日から3,257人減少し、8万5,916人となった。アクティブ感染者数のうち、76.9%が自宅、14.7%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、7.7%が医療機関、0.8%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに8カ所のクラスターを確認。職場で7カ所、教育機関で1カ所となった。州・地域別ではペラで3カ所、セランゴールで2カ所、ジョホール、パハン、ネグリ・センビランでそれぞれ1カ所のクラスターを確認した。

シノファームワクチン、国内販売を開始

【クアラルンプール】 製薬のデュオファーマ・バイオテックは、シノファーム(中国国家医薬集団)製の新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの国内販売を開始したと発表した。
デュオファーマ・バイオテックの完全子会社であるデュオファーマ(マレーシア)が、正規代理店としてワクチンの国内販売・流通を行う。9月に初回納入分のワクチンを受け取った。国のワクチン接種プログラムに使用される他、全国のクリニックや民間病院に供給する。
デュオファーマ・バイオテックのレオナルド・アリフ社長は、デュオファーマは、政府のワクチン接種プログラムを支援するとし、ワクチン流通経路を増やすことで、ワクチン接種率向上に貢献したいと述べた。
シノファーム製ワクチンは、7月に医薬品管理庁(DCA)から条件付きで承認を得ている2回接種ワクチン。18歳から59歳までが接種対象となっている。中国製のワクチンとしては初めて世界保健機関(WHO)の緊急使用リスト(EUL)に加えられたワクチンで、65カ国・地域以上で使用されている。
(エッジ、ザ・スター、10月15日)

 

マラッカ州議会選、11月20日に投開票と決定

【マラッカ=マレーシアBIZナビ】 10月5日に解散したマラッカ州議会について、選挙委員会(EC)は18日、11月8日の公示、11月20日を投開票とする州議会選挙日程を明らかにした。
マラッカ州議会では10月4日、与党系議員4人がスレイマン・モハマド・アリ州首相(統一マレー国民組織=UMNO)支持を撤回すると発表。スレイマン州首相支持が過半数を割り込んだとして、退陣を要求した。これを受けた同州元首であるモハマド・アリ・ルスタム知事はスレイマン州首相が州議会で過半数の支持を失ったと判断、翌10月5日に州議会の解散を宣言した。
解散を受け、憲法の規定により州議会選挙が60日以内に開催されることとなったが、昨年のサバ州議会選後に新型コロナウイルス「Covid-19」感染者が急増した例もあり実施を危ぶむ声が上がっていた。
マラッカ州議会の定数は28で、昨年3月の政変劇でUMNOなどを構成党にもつ政党連合・国民戦線(BN)が14議席、共闘するPPBMが2議席、無所属1議席の合計17議席を擁して、州政権を希望同盟(PH)から奪回したが、今回4人が政権から離脱したことで合計13議席となり過半数を割り込んだ。
すでに州議会選に向けて各党派が動き出しており、政権与党の国民同盟(PN)も構成党間の議席配分調整に着手しているが、これまで議席をもっていなかった汎マレーシア・イスラム党(PAS)が候補を擁立する意向を示しており調整難航も予想される。

海外から入国者の隔離期間を短縮、ワクチン接種を条件に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は15日、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種完了者を対象に、18日付けで海外からマレーシアに入国した際の自宅もしくは隔離施設における隔離期間をこれまでの10日間から7日間に短縮すると発表した。
基本再生産数(R0)が1.0を下回る0.86までさがっていること、成人のワクチン接種率が91.2%に達していることを受けたもので、規制緩和の対象はマレーシア国民のほか、永住許可所有者、駐在員など。ワクチン接種をまったく受けていない、あるいは完了していない場合についても、隔離期間をこれまでの14日間から10日間に短縮する。
隔離期間短縮に関連してカイリー・ジャマルディン保健相は16日、濃厚接触者や当局から観察下に置かれている者、高リスクエリアから戻った者の隔離期間についても同様な短縮措置を適用すると発表した。

首都圏とマラッカ、18日よりNRP第4フェーズに移行

【クアラルンプール】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、18日付けで首都圏クランバレーとマラッカ州が国家復興計画(NRP)の第3フェーズから第4フェーズに移行すると発表した。同時に、▽クランタン州▽ペラ州▽ペナン州▽ケダ州▽サバ州ーーは、同第2フェーズから第3フェーズに移行する。これにより第2フェーズ指定地域がなくなる。
標準的運用手順(SOP)についても変更が行なわれた。▽16日付けで全国の高速道路の休憩所の24時間運営可能・グラブなどの配車サービスで定員まで乗車可能(全フェーズ)▽17日付けでネットカフェの営業許可(第3フェーズでは定員の80%まで、第4フェーズでは定員の100%)▽18日付けで海外からマレーシアへの入国者および感染者の濃厚接触者の隔離期間を短縮。ワクチン接種完了者については7日間(事前申請により自宅隔離も可能)、未接種者あるいは1回のみ接種の場合は10日間の隔離となり、自宅隔離は不可(全フェーズ)▽18日付けでワクチン接種完了を条件にミーティング、報奨旅行、国際会議、展示会(MICE)業界の対面イベント開催が可能。ただし、会場の定員数の50%まで、開催前に新型コロナウイルス「Covid-19」のスクリーニング検査実施が必要(第3フェーズ)ーー。
また、18日付けで、国家元首、大臣・副大臣、国会議員、政府関係者などの公式訪問において、隔離期間を免除する実験プログラムを実施する。条件としては、▽事前申請▽ワクチン接種を完了▽渡航先が低リスク国▽帰国3日前および入国時にPCR検査を受けることーー。今後、対象をビジネス出張者にも広げていく予定だという。
(ザ・スター、10月16日、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月15日)

新型コロナの感染者数は5434人、約4カ月ぶりの5千人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は5,434人だったと発表した。約4カ月ぶりに5千人台となった。累計感染者数は239万6,121人となった。
17日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,276万7,241人で、接種率は69.7%。成人の接種者数は2,196万911人で、接種率は93.8%となった。基本再生産数(R0/RT)は0.88だった。
17日には9,231人が回復し、累計治癒者は累計で227万520人となり、死者数は63人で、累計で2万7,921人となった。アクティブ感染者は、前日から3,149人減少し、9万2,246人となった。アクティブ感染者数のうち、76.8%が自宅、15.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、7.5%が医療機関、0.8%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
同日は新たに9カ所のクラスターを確認。職場で6カ所、コミュニティで2カ所、残りは福祉施設でクラスターが発生した。州・地域別ではジョホールで4カ所、ペラで2カ所、クランタン、ペナン、ネグリ・センビランでそれぞれ1カ所のクラスターを確認した。