【クアラルンプール】 マレーシア旅行代理店協会(MATTA)は、ワクチン接種率が成人人口の95%以上となり、新規感染者数も減少していることから、国内観光は予想よりも早く回復するが、パンデミック前の水準にまで完全に戻るのには2025年までかかると発表した。
ナイジェル・ウォン名誉事務局長は、世界観光機関(UNWTO)をはじめとする多くの専門家が、「国内観光の完全回復は2025年となる」と予想しているとし、多くの国でワクチン接種率が向上していることから、海外からの観光客の受け入れについても世界中が協調して取り組んでいると説明した。業界はより早い完全回復を望んでいるが、現時点では観光客の受け入れ国が限られており、国際便のフライト数も減少したままであることから早期回復は難しいという見通しを示した。
一方、州間移動が再開されてからは、トラベルフェアの開催を望む声が多く寄せられているとし、国内観光が大きく動き出すことが期待できるとした。ランカウイの「トラベルバブル」が好調なことからも、国内旅行への需要が累積していることが証明されたという。
MATTAは、11月20ー21日にマレーシア最大のトラベルフェアであるMATTAフェア(http://www.mattafair.org.my/index.php/en/)をワールド・トレード・センター・クアラルンプール(WTCKL)で2年ぶりに開催する。観光業界に深刻な影響を及ぼしたロックダウン後の復興状況を示す重要な機会であるとし、▽韓国▽台湾▽フィリピン▽日本▽トルコ▽ウガンダーーなどの観光団体も参加、国内各州の観光局からも強い支持を得ているとした。
2022年度予算案では、1,000リンギまでの国内旅行費用に対する所得税の特別控除を来年まで延長することが発表されている。
(エッジ、ベルナマ通信、11月2日)