KL市内でのハードリカー販売制限、条件付きで緩和も

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 シャヒダン・カシム連邦直轄地相は、11月1日付けで施行されたクアラルンプール(KL)市内の食料雑貨店、コンビニエンスストア、中医薬局におけるハードリカー販売禁止について、関連機関が設定した条件を店舗側が満たす場合には許可されると述べた。
国会質疑の中でシャヒダン氏は、中医薬局が保健省から許可を得ている場合には、医療目的ということで許可すると述べた。またコンビニについては、ハードリカーの横行を阻止するという目的のためにはすべてのライセンスを承認することはできないが、ケースバイケースで判断すると言明。KL市内にコンビニが137店舗あれば、うち50 60店舗が許可を得ることができるとの見方を示した。
食料雑貨店、コンビニエンスストア、中医薬局ではハードリカーの販売が禁止されたものの、ビールについては午前7時ー午後9時の時間制限付きで引き続き認められている。
KL市におけるハードリカー販売制限については、当初の予定では10月1日付けで施行されることになっていたが、食料雑貨店、コンビニエンスストア、中医薬局に対する差別であり、非ムスリムの心情を無視した一方的な決定だとして非ムスリム団体や野党などが反発したため1カ月延期され、利害関係者との間で解決案を巡って話し合いが行われていた。

マクドナルドマレーシア、向こう5年間で200店舗新設

【クアラルンプール 】 マクドナルド・マレーシアは、高まるファストフード需要に応えるため向こう5年間をかけて新たに200店舗を開設する計画だ。
アズミル・ジャーファル社長によると、同社は現在、マレーシア国内で310店舗運営している。新店舗は既存店舗から離れた場所に開設して顧客の需要に応える。店舗の増設に備えて1万人を雇用する予定だ。
マクドナルドは1982年にクアラルンプールのブキビンタンに1店舗目を開設。2013年に、社内にハラル(イスラムの戒律に則った)委員会を設置した。2016年12月には、マレーシアにおけるフランチャイズ権をサウジアラビアのライオンホーンが取得した。マレーシア国内では現在、およそ1万5,000人を雇用しており、月間1,350万人の顧客にファストフードを提供している。
マクドナルドは17日、ザカート(喜捨)の引き渡し式を実施した。アズミル氏によると、同社は社会的責任(CSR)活動として、年間400万ー500万リンギを割り当てている。新型コロナウイルス「Covid-19」関連では、最前線従事者に約100万リンギ分のファストフードを無償で提供今年9月にはワクチン接種者に対してコーヒー無料券を300万枚配布した。
(ベルナマ通信、エッジ、11月17日)

マレーシア航空とシンガポール航空、29日に共同運航を再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア航空(MAS)は18日、シンガポール航空(SIA)とコードシェア(共同運航)便再開を合意したと発表した。29日よりシンガポールークアラルンプール(KL)間およびクアラルンプール国際空港からマレーシア主要都市間がコードシェア便となり、来年1月からは欧州7都市、南アフリカの2都市まで拡大する。
マレーシアとシンガポールが29日から入国時の隔離を免除する「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」導入を受け、移動規制緩和で航空旅行の需要が高まることが予想されることから再開が決定された。
SIA利用客はKLからMAS便を利用し▽アロースター▽ビントゥル▽ジョホールバル▽コタキナバル▽クアラ・トレンガヌ▽クアンタン▽クチン▽ラブアン▽ランカウイ▽ミリ▽ペナン▽サンダカン▽シブ▽タワウーーまで乗り継ぎが可能となる。来年1月1日からは、MAS利用客がシンガポールからSIA便を利用し欧州では▽バルセロナ▽コペンハーゲン▽フランクフルト▽モスクワ▽ミュンヘン▽ローマ▽チューリッヒーー、南アフリカではケープタウンとヨハネスブルグまで乗り継ぎが可能となる。両社は他の便も順次コードシェアの対象とする予定だ。コードシェア便は、当局の承認後、両社の予約システムで販売を開始する。
両社は▽フライトスケジュールの調整▽共同運賃商品の提供▽企業向けプログラムの調整▽マイレージプログラムの連携▽観光マーケティング活動の共同実施ーーなどについても検討する計画だ。

マレーシアとシンガポール間の隔離なし移動、陸路も可能に

【コタティンギ】 ジョホール州のハスニ・モハマド州首相は18日、シンガポールとの「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」について、29日付けで空路・陸路の双方をオープンすると明らかにした。新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種を完了したマレーシア人・シンガポール人は入国時の隔離が免除される。
シンガポール民間航空局(CAAS)によると、空路ではクアラルンプール国際空港(KLIA)とシンガポール・チャンギ国際空港にVTLを設置。VTLの利用は、▽エアアジア▽ジェットスター・アジア▽マレーシア航空▽マリンド・エア▽スクート▽シンガポール航空ーーの1日6便の指定便の乗客に限定される。
運輸省の発表によると、ワクチン接種以外の条件として、▽出発前の連続した14日間にシンガポールまたはマレーシアに滞在▽短期滞在者の場合、有効なビザを保持▽往復航空券の購入▽コロナ治療・入院補償付きの最低10万リンギの旅行保険に加入▽マレーシア出発の2日前およびKLIA到着時にRT-PCR検査の受検ーーが必要。KLIAの指定待合所でRT-PCR検査結果を受け取り、検査結果が陰性の場合にのみ空港を出ることができる。シンガポールからマレーシアへの渡航の場合、VTL申請は入国手続きで代行され、出入国許可申請プログラム「マイトラベルパス」での申請も不要となる。マレーシアからシンガポールへの渡航時には、チャンギ空港到着時にPCR検査を受け、結果が出るまでホテル・自宅などでの24時間の自己隔離が求められる。
陸路ではジョホール・シンガポール・コーズウェイ(連絡道)およびマレーシア・シンガポール・セカンドリンクを通じての往来が認められるが、シンガポールまたはジョホールバルで雇用されている長期パス保持者のみが対象となる。
陸路・空路とも、22日午前10時からVTL利用パスの申請を受け付ける。
(ベルナマ通信、ストレーツ・タイムズ、11月18日)

新型コロナの感染者数は6355人、3日連続で6千人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は19日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は6,355人だったと発表した。累計感染者数は257万5,888人となった。
18日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,493万9,160人で、接種率は76.4%。成人の接種者数は2,236万3,772人で、接種率は95.5%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.02に下がった。
18日には5,760人が回復し、累計治癒者は247万2,283人。死者数は55人増え、累計で2万9,892人となった。アクティブ感染者は、565人増の6万7,358人。アクティブ感染者数のうち、78.4%が自宅、12.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.6%が医療機関、0.8%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに9カ所のクラスターを確認した。うち職場が4カ所、教育機関が3カ所、コミュニティが2カ所となった。州・地域別では、セランゴール州で3カ所となった他、ラブアン、ペナン、ケダ、ジョホール、サバ、ネグリ・センビランで確認。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は246カ所に減った。

2020年の死者数、65.6%が病死=統計局

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 統計局が16日に発表した2020年の死亡統計によると、全死者数の65.6%にあたる16万6,507人の死因が病死で、34.3%(5万7,352人)が病死以外だった。
死因のうち最も多かったのは虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)で17%を占め1万8,515人が死亡、うち男性が1万2,707人(68.6%)、女性は5,808人(31.4%)だった。虚血性心疾患はすべての民族で最も多い死因となっており、マレー・ブミプトラ(マレー系および先住民)系で16.6%、華人系で16%、インド系で22.8%だった。年齢層としては41ー59歳(20%)と60歳以上(18%)が多くを占めた。
死因2ー5位は▽肺炎(11.4%)▽脳血管疾患(8.3%)▽交通事故(2.9%)▽気管、気管支及び肺の悪性新生物(肺がんなど)(2.5%)ーーだった。がんによる死亡率は、2000年の11.6%から2020年には15.5%に増加した。
2020年から流行の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症による死亡率はわずか0.3%で、471人が死亡した。州・地域別ではサバ州が最多で265人となった一方で、トレンガヌ州はわずか1人となっている。
東南アジア諸国連合(ASEAN)地域のコロナ感染による死者数は、今年10月31日時点でインドネシアがトップで2万2,138人、それにフィリピン(9,244人)、ミャンマー(2,682人)が続き、マレーシアの死亡者数は低い水準にとどめることができている。

サバ州政府、日本人観光客の呼び込みに意欲表明

【コタキナバル】 サバ州政府の観光・文化・環境副大臣のジョニストン・バンクアイ氏は、日本は持続可能な観光やエコツーリズムという点で多くの共通点があるとして、日本人観光客を呼び込むことができるとの意欲を表明した。
サバ州政府観光局(STB)の局長でもあるジョニストン氏は、JTBマレーシアの藤田清代表と昼食会合を行った後の会見で、サバ州での農村観光では森林浴ができるとして日本人に人気が出ると考えを示した。STBは常に日本のパートナーと協力してサバ州に観光に来てもらえるよう宣伝を行っていると言明。来年の国境再開に伴い日本人観光客を歓迎することを楽しみにしていると述べた。
藤田氏は4日間の出張でコタキナバルを訪問。市場や公園、温泉などの観光地を視察した。藤田氏は、サバ州には日本人を惹きつけるたくさんの観光地があり、日本人に人気が出ると思われる観光地を実際に訪問することができたとコメント。観光産業において標準的運用手順(SOP)の順守は大切だとし、日本政府も非常に重視していると述べた。
(ザ・スター、ザ・サン、11月18日、ボルネオポスト、11月17日)

伊勢丹ワンウタマ店、来年4月5日に閉店

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 伊勢丹クアラルンプール(KL)は、セランゴール州ペタリンジャヤにある大型ショッピングモール「ワンウタマ・ショッピングセンター」に入居する「伊勢丹ワンウタマ店」を来年4月5日に閉店すると発表した。
伊勢丹クアラルンプールは、公式ウェブサイトおよびフェイスブックで、「ワンウタマ店における10年間のご愛顧とご支援に感謝します」とコメント。クアラルンプールにある「スリアKLCC」や「ガーデンズ・モール」、「イセタン・ザ・ジャパン・ストアKL(伊勢丹ジャパンストア)」の他、オンラインストア(https://www.ionlinekl.com.my/で引き続きお会いできるのを楽しみにしているとメッセージを掲載した。
「伊勢丹ワンウタマ店」は3フロアで化粧品、衣料品、服飾品、雑貨などを販売。飲食店街「イートパラダイス」には、菓子「シャトレーゼ」やとんかつ「まめぞん」、ラーメン「麺屋武蔵」と「がんてつ」、寿司バー「一郎」などが入居している。

追加接種用ワクチン、シノバックとアストラゼネカを追加

【クアラルンプール】 薬物管理局(DCA)は17日、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの追加(ブースター)接種について、新たに中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)とアストラゼネカ製のワクチンを条件付きで追加することを承認した。ノール・ヒシャム保健省事務次官が明らかにした。これまで追加接種はファイザー製のみが認められていた。
追加接種の時期は、シノバック製は2回目の接種から3ー6カ月後、アストラゼネカ製は同6カ月後となっている。詳細については新型コロナワクチン追加接種作業部会(CITF-B)が逐次発表する。
全国的な新型コロナワクチン追加接種は10月13日、▽高齢者▽免疫不全の人▽基礎疾患を持つ人▽医療従事者▽介護施設勤務者ーーなどのリスクの高いグループを優先して開始した。その後、対象範囲を妊婦、非医療の最前線従事者、40歳以上の成人にまで拡大している。
11月22日からは全国の医療施設ワクチン接種センター(PPV)において追加接種のキャンセル待ち登録を受け付けることになっている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ザ・スター、11月17日)

新型コロナの感染者数は6380人、2日連続で6千人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は6,380人だったと発表した。累計感染者数は256万9,533人となった。
17日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,491万4,099人で、接種率は76.3%。成人の接種者数は2,235万755人で、接種率は95.5%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.03に下がった。
17日には4,743人が回復し、累計治癒者は246万6,523人。死者数は68人増え、累計で2万9,837人となった。アクティブ感染者は、1,477人増の6万6,793人。アクティブ感染者数のうち、78.2%が自宅、12.3%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.7%が医療機関、0.8%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに8カ所のクラスターを確認した。うち5カ所が職場、コミュニティが2カ所、教育機関で1カ所となった。州・地域別では、プトラジャヤ、ペナン、ケダ、ジョホール、セランゴール、クランタン、ネグリ・センビランで確認。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は247カ所に減った。