【クアラルンプールマレーシアBIZナビ】 岸田文雄首相とイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相の間の電話による首脳会談が2日行われ、両国関係の緊密な関係構築及びさらなる関係発展を望む考えを確認した。

外務省の発表によると、会談は約25分間にわたって行われ、岸田首相は来年の日・マ外交関係開設65周年及びマレーシアのルックイースト(東方政策)40周年を二国間関係の更なる発展の契機にしたいと述べた上で、新型コロナ対策、安全保障、海上保安、筑波大学分校開校などについて協力を推進したいと呼びかけ、「自由で開かれたインド太平洋」と「インド太平洋に関する東アジア諸国連合(ASEAN)アウトルック」の実現に向け、スールー・セレベス海とその周辺地域を含め、マレーシアと具体的な協力を進めていきたいとの考えを示した。

これに対しイスマイル首相は、ワクチン供与を含む日本の様々な協力に謝意を表明した上で、東方政策40周年に向けて両国の連携を一層強化していきたいと答えた。

両首脳はまた地域情勢についても意見を交わし、岸田首相は東シナ海・南シナ海における一方的な現状変更の試みに強く反対する考えを表明し、北朝鮮の拉致問題への理解と協力を求めた。またミャンマー情勢についてASEANの取り組みを後押しする考えを伝えた。