【クアラルンプール】 食品・飲料のネスレ・マレーシアは、来年1月より国内全事業所に関わる全ての電力を再生可能エネルギーに完全移行すると発表した。
完全移行により年間7万5,000トンの二酸化炭素排出量削減に繋がり、同社の掲げる「2025年までに電力の100%を再生可能エネルギーでまかなう」という目標を前倒しで達成することになる。
今回の完全移行は、エネルギー天然資源省と電力会社テナガ・ナショナルの子会社であるTNBXが今年11月末に開始した「グリーン電力料金」(GET)制度により実現した。ネスレ・マレーシアは、GETの導入を約束した9社のうちの1社で、承認プロセスを早期完了したことで、来年完全移行できる見通しだ。
ネスレ・マレーシアのフアン・アラノルス最高経営責任者(CEO)は、TNBXが供給する太陽光発電や水力発電から必要電力をまかなえるとし、マレーシア再生可能エネルギー証書(mRECs)を受けることで、再生可能エネルギー利用者であることを主張できるようになると言明。「2030年までに温室効果ガスの排出量を半減させ、2050年までにネット・ゼロを達成する」という目標にも貢献できると語った。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、12月9日)