2021年の輸出高、26%増の1兆2398億リンギ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)の発表(速報値)によると、2021年通年の輸出高は前年比26.0%増の1兆2,398.0億リンギとなった。
輸入高は9,872.4億リンギで、プラス23.3%。貿易高は24.8%増加の2兆2,270.4億リンギで、初めて2兆リンギを超えた。貿易黒字は前年比37.7%増の2,525.6億リンギとなり過去最高となった。貿易黒字は24年連続。
日本への輸出額は752.7億リンギで前年比20.3%増加、輸入額は19.7%アップの737.1億リンギ。貿易高は20%増の1,489.9億リンギ、シェアが6.7%となり、7年連続で4位を維持した。
輸出先を国・地域別で見ると、 中国がトップとなり、2ー5位はシンガポール、米国、香港、日本の順となった。トップだった中国向け輸出は前年比で20.6%プラスとなった。シンガポールと米国、香港も22.0%、30.4%、12.4%とそれぞれ二桁増となった。品目別ではE&Eが4,557.3億リンギでトップ。これに精油製品とパーム農産物が続いた。
輸入先も中国がトップで、これにシンガポール、台湾、米国、日本が続いた。品目別では、E&Eが3,143.5億リンギでトップ。これに化学製品と精油製品が続いた。
12月単月の輸出高は1,238.5億リンギで、前年同月比29.2%、前月比10.4%それぞれ増加。輸入高は928.6億リンギで、前年同月比23.6%のプラスとなったが、前月比では0.4%のマイナスとなった。貿易高は2,167.1億リンギで、前年同月比26.8%、前月比5.5%共にアップ。貿易収支は309.9億リンギの黒字だった。

エアアジア、KLープノンペン便を2年ぶりに再開

【クアラルンプール】 格安航空のエアアジアは、クアラルンプール国際空港格安航空専用ターミナル(KLIA2)からカンボジアのプノンペンへのフライトを再開した。
再開後初の便となるAK538便は、エアバス「A320」を使用し、26日12時40分KLIA2を出発した。
リアド・アスマット最高経営責任者(CEO)は、約2年ぶりに人気観光地であるプノンペンへの便を再開できたことを嬉しいとし、近く増便も行うと表明。安全・安心かつスムーズな旅行ができるよう、従業員のワクチン接種義務化、アプリでのチェックイン、非接触での顔認証搭乗システム「FACES」の導入など、新型コロナウイルス「Covid-19」対策を行っていると述べた。マレーシアからカンボジアへの渡航については、ワクチン接種を完了していること以外に、航空券購入前および到着時に、カンボジア政府が定める要件を満たす必要があるという。
運航再開記念キャンペーンとして、渡航期間3月23日までのKLープノンペン線を片道194リンギから販売する。またアプリの「スナップ」アイコン経由でホテル・飛行機を同時予約することを条件に最大30%の割引を提供する。ホテルのみ予約の場合でも、プロモーションコード「AAHOTEL10」を入力することで、最大10%割引されるという。
エアアジアは国内線についても、27日にペナンーシブ線、28日にジョホールバルービントゥル線、30日にコタキナバルークアラ・トレンガヌ線を新規就航する予定だ。
(ベルナマ通信、1月27日、エアアジア発表資料)

ジェトロKL、ミドル層開拓のためのWEBセミナーを開催へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は、2月22日にマレーシアのミドル層をターゲットにしたマーケット開拓戦略に関するウェブセミナーを開催すると発表した。
「マレーシアのミドル層マーケット開拓戦略  先駆的取組を行う食品企業から学ぶ」と題するセミナーは、ジェトロKLの中小企業海外展開現地支援プラットフォームコーディネーターがミドル層マーケットの開拓が進む食品企業を先進事例として紹介し、今後のマレーシアのミドル層マーケット開拓に向けた戦略の可能性を説明する内容。参加料は無料で、日本語にてZoom方式で行う。
ジェトロはKLは、マレーシアでは「プレミアム商品という特徴を活かす」企業戦略により、多くの日本の商品が中華系マレーシア人を中心とした富裕層マーケットで存在感を示している一方、ミドル層マーケットについては、一部の食品企業が先駆的に開拓を進めているものの、日用品・デザイン分野などではまだ進出が限定的となっていると指摘。そうした分野での今後の戦略構築の参考にして欲しいとしている。

メニコン、マレーシアで使い捨てレンズの工場開設へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 コンタクトレンズ大手のメニコン(本社・愛知県名古屋市)は26日、マレーシアにおいて1日使い捨てのコンタクトレンズを生産する新工場を開設すると発表した。新工場の着工は8月、完成は2023年12月を見込んでいる。
昨年3月に設立した子会社のメニコンマレーシアを通じ、ケダ州のクリム工業団地にあるコンタクトレンズ製造工場建屋、コンタクトレンズ製造設備及びその付帯設備を約178億円で取得する。生産能力を増強することにより、1日使い捨てコンタクトレンズの安定供給を図る。
同社は、31日に日揮グローバル(本社・神奈川県横浜市)およびJGCアジアパシフィック(M)と契約を締結する予定だ。新工場は2階建てで、1階が工場、2階が事務所となる。敷地面積は20万平方メートルで、延べ床面積は約4万5,000平方メートル。
またメニコンは同日、メニコンマレーシアへの出資額を4億円から55億円に増やすと発表した。1日使い捨てコンタクトレンズの生産設備の増強などに充てる。

新型コロナの感染者数は5439人、基本再生産数が1.15に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は28日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は5,439人だったと発表した。5,000人を超えるのは12月10日以来。累計感染者数は285万408人となった。
27日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,570万7,708人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,292万1,716人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,153万1,403人で、接種率は35.3%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.15に上昇。1.00を上回ったのはセランゴール州、サバ州、ペナン州、ジョホール州、クランタン州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州だった。最も高いのはネグリ・センビラン州で1.21となっている。
27日には4,409人が回復し、累計治癒者は277万663人。死者数は10人増え、累計で3万1,940人となった。アクティブ感染者は、前日から1,020人増え4万7,805人。うち85.2%が自宅、8.5%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.0%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに22カ所のクラスターが発生。半数超が教育機関で起きたクラスターだった。これまでに確認されたクラスターは6,371カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は274カ所に増えた。

シャアラムのiシティー、グリーンスマートビルを建設へ

【クアラルンプール】 セランゴール州シャアラムで「iシティー」の開発を行うアイは26日、子会社であるiシティー・プロパティーズを通じ、チャイナ・モバイル・インターナショナル(マレーシア)(中国移動国際有限公司、CMIM)と提携し、国内初のスマートグリーンビルの建設を行うと発表した。
 iシティーのモニカ・オン取締役によると、提携契約に基づき「コーポレートタワー」を建設し、ビル内に第5世代(5G)インターネット対応のカメラやセンサーを設置、環境、エネルギー消費、人の動線を監視し、データを収集する。人工知能(AI)技術をビル構造に組み込むことで、照明や空調などの電気機器で使用するエネルギーを天候やビル内の人数に応じて自動的に調整でき、セキュリティや清掃スタッフの配置もより効果的に管理できるようになる。十分なデータを収集すれば、ピークの時間帯に必要な人員数を前もって特定し、ビル管理者に通知することが可能。今年は5Gの導入が予定されており、iシティー内でのAIの機能強化に取り組むという。
総額100億リンギをかけて開発されているiシティーは、5Gに対応したデータ転送速度400Gの高速ネットワークを国内で唯一備えており、マレーシア版シリコンバレー「MSC(マルチメディア・スーパー・コリドー)マレーシア」ステータスを取得している。昨年、「ダブルツリー・バイ・ヒルトン」はiシティ内に移転した。ゲストのロビー到着時に客室を約25度に予冷するシステム、バイオメトリクスを利用した照明やカーテンの制御、スマートドアロックシステムなどのインフラが整備されていることから移転を決めたという。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月27日)

製造業者の景況感指数が122ポイントに上昇=MIER

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 独立系シンクタンクのマレーシア経済研究所(MIER)の調査によると、2021年第4四半期の製造業者の景況感指数(BCI)は、前年同期比で6.6ポイント、前期比で25.0ポイント上昇し122.0ポイントとなった。楽観と悲観の分岐点である100ポイントを上回った。
MIERは、国内および国外からの受注増に伴う売上増加や、設備投資が増えたことがBCIの上昇に繋がったと説明した。サブインデックスでは国内注文指数が37.6ポイント上昇し71.4ポイントとなった。紙・紙製品の需要は弱かったが、自動車や輸送機器などの金属製品は好調だった。設備投資指数は7.1ポイントアップの61.8ポイント、売上指数は32.9ポイントアップの71.7ポイントとなった。なお、稼働率は前期の70.3%から83.6%に上昇したという。
従業員数については、32%の企業が増員したと回答。23%が削減したと答え、前期の8%より上昇した。今後については、65%が現状を維持すると答えた。
一方で、消費者信頼感指数(CSI)は、4.5ポイント下がって97.2ポイントとなった。収入や雇用への期待感の低下、物価上昇への懸念の高まり、家計支出の増加が予想されていることからCSIは低下。楽観と悲観の分岐点である100ポイントを下回った。
MIERは、回答者の88%が物価の上昇を予想していると指摘。過去7年間で最も高い回答率となったと明らかにした。

全成人対象の予約なし追加接種、首都圏で開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの予約なし追加接種が27日、18歳以上の成人すべてを対象に首都圏クランバレーのワクチン接種センター(PPV)4カ所で開始された。60歳以上の高齢者向けの予約なし接種は19日からすでに開始されている。
予約なし接種を受け付けているのは▽ワールド・トレード・センター(クアラルンプール)▽アシアタ・アリーナ(ブキジャリル)▽アイデアル・コンベンションセンター(シャアラム)▽創価学会ホール(クラン)ーーの4カ所。追加接種に使われるのはアストラゼネカ製だが、妊娠中の女性やアストラゼネカに禁忌のある人など特定の個人で希望する人はファイザー製ワクチン接種も受けられる。

2022年1月25日時点で、マレーシアでは成人人口の47.5%に当たる1,111万9,363人が追加接種を済ませており、首都圏は68.2%が終えている。州別ではサラワク州の接種が最も進んでおり、69.5%に上っている。
なお少なくとも1回の接種を終えた成人は全体の99.1%に当たる2,319万6,650人、2回目の接種を済ませた人は同97.9%に当たる2,291万8,854人に上っている。

オミクロン感染者数、今後も増加続く=保健相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 カイリー・ジャマルディン保健相は、新型コロナウイルス「Covid-19」オミクロン株の感染拡大がマレーシアでもすでに始まっており、新規感染者数が今後も増加するとの見通しを示した。
新規感染者数は今年年頭は3千人以下だったが、1月21日に4千人を突破、26日には4,744人となっている。カイリー保健相はワクチン接種率が高いため感染拡大が抑制されており、カテゴリー3、4、5に当たる重症化するケースも減っていると指摘した上で、マスクを着用を徹底し国民皆でコロナに打ち勝とうと呼びかけた。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、25日までに国内で確認されたオミクロン株による感染者は601人で、23日以降、新たに162人の感染が確認された。
■子供のワクチン接種しなくても制限課さず■
カイリー保健相は、2月3日に開始される5—11歳の子供を対象としたワクチン接種プログラム「PICKids」に言及。子供のワクチン接種は任意であるため、接種しない子供に対してワクチンを接種しない成人のように行動制限が課されるようなことはないと述べた。
「PICKids」による接種予約受付システムは近く稼働開始する見込みで、2月初旬の接種開始が予定されている。保健省は接種開始から2カ月内に70%の1回目接種、6カ月内に80%の2回目接種を目標に掲げている。

新型コロナの感染者数は5439人、基本再生産数が1.13に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は27日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は5,439人だったと発表した。5,000人を超えるのは12月10日以来。累計感染者数は285万408人となった。
26日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,570万4,857人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,292万175人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,132万7,531人で、接種率は34.7%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.13に上昇。1.00を上回ったのはセランゴール州、サバ州、ペナン州、ジョホール州、クランタン州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州、ペラ州だった。
26日には3,646人が回復し、累計治癒者は276万6,254人。死者数は12人増え、累計で3万1,930人となった。アクティブ感染者は、前日から1,086人増え4万6,785人。うち84.2%が自宅、9.4%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.2%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに21カ所のクラスターが発生。うち13カ所が教育機関、5カ所が職場、2カ所がコミュニティ、1カ所が高リスクグループで起きたクラスターだった。州・地域別では、セランゴール州で6カ所、サバ州とクランタン州で3カ所、ジョホール州、ペナン州、パハン州で2カ所、KL、ペラ州、ケダ州で1カ所確認した。これまでに確認されたクラスターは6,349カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は259カ所に増えた。