ノースポート、2021年のコンテナ取扱量が過去最高に

【クアラルンプール】 セランゴール州クラン港のノースポート(マレーシア)は12月30日、2021年通年のコンテナ取扱量が前年比20.7%増の330万5,765TEU(20フィート標準コンテナ換算)に達し、過去最高を記録したと明らかにした。これまでの最高は2010年の330万5,764TEUだった。
アズマン・シャー・モハマド・ユソフ最高経営責任者(CEO)は、2016年にMMCコーポレーション・グループが買収して以来、老朽化した機器の交換、設備の強化、サービスと生産性の向上を進めてきたと強調。2020年12月には月間最多記録を更新する31万865TEUを取扱うなど業績改善を進めてきたとし、新型コロナウイルス「Covid-19」流行や先の未曾有の広域洪水による物流被害でも迅速に対応することができ、過去最高記録を達成できたと述べた。
2021年年初には新型コロナに伴う行動制限令(MCO)で寄港するコンテナ船に対応できずコンテナ渋滞が発生し、延べ250隻以上の船舶が寄港をキャンセルする事態となった。また年末に起きた洪水では500人以上の従業員が被害を受けたという。
(ベルナマ通信、12月30日)

コスメイズム、マレーシア発コスメブランドの取扱い開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 コスメイズム(本社・東京都)は12月27日、オンラインコスメストア「コスメイズム」で新たにマレーシア発コスメブランドの取扱いを開始したと発表した。
ハラル(イスラムの戒律に則った)認証を受けた人気の新興3ブランド「ブリーナビューティー」、「シンプリシティ」、「ベルベットバニティ」からおよそ50商品が購入可能となった。
コスメイズムによると、2030年には世界一の宗教人口になるムスリム向け「ハラルコスメ」への期待値の高さから、今マレーシアコスメは世界中から注目されており、多くのグローバル企業がマレーシア政府ハラル認証機関(JAKIM)からハラル認証を受けて、ムスリム市場へと参入している。一方で、マレーシア国内の若い起業家が手掛けるコスメはムスリム向けにとどまらず民族や国境を越えてグローバルで存在感を放っているという。

川崎重工、5MW級ガスタービンをマレーシアで初受注

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 川崎重工は12月27日、サイム・ダービー・エナジー・ソリューションより、パシフィック・オレオケミカルズ向け5メガワット(MW)級ガスタービンコージェネレーションシステム「GPB50D」を受注したと発表した。マレーシアでの5MW級ガスタービンの受注は今回が初めてとなる
アジア地域向けのガスタービンやガスエンジンをはじめとするエネルギー関連機器・システムの販売、サービス事業を展開する100%子会社のカワサキ・ガスタービン・アジア(KGA)を通じて受注したもの。
パシフィック・オレオケミカルズは、オレオケミカル(油脂化学)製品の生産・販売事業を展開しており、今回、ジョホール州に所有するパシール・グダン工場に生産ラインへの電力と蒸気の供給を目的とした高効率ガスタービンコージェネレーションシステムを新設し、エネルギーコストの削減を図る。
川崎重工のガスタービンコージェネレーションシステムは、マレーシアで20台以上の納入実績があり、今回の受注は、これまでに納入した製品の高い信頼性と優れたアフターサービス対応が、総合的に高く評価されたものだという。
川崎重工は、高い発電効率を誇るガスエンジンやガスタービンなど、分散型のエネルギー供給に適した製品と、それらを組み合わせたコンバインドサイクルパワープラントから最適なエネルギー供給システムを提案できる強みを有している。今後も製品技術力のさらなる向上とプラントエンジニアリング力の強化に積極的に取り組み、エネルギー関連事業をグローバルに展開するとともに、多様な市場ニーズに的確に応えながら、エネルギーの安定供給と環境負荷の低減、低炭素・脱炭素社会の実現へ貢献していく方針だ。

大規模洪水の死者が50人に、今後も広範囲で大雨の恐れ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 昨年末からマレーシアの広範囲に被害を及ぼしている洪水による死者が12月18日以来50人に達し、依然2人が行方不明となっている。

ブキ・アマン警察本部によると、セランゴール州が25人と最多となっており、パハン州が21人、クランタン州が4人となっている。

昨年末に被害を受けた首都圏やパハン州といった半島中部における避難民の数が減少している一方、ここ数日はネグリ・センビラン州やジョホール州、マラッカ州といった半島南部で被害が広がっており、2日早朝の時点でネグリ・センビラン州で1,767人、ジョホール州で1,605人、マラッカ州で1,217人に増加している。またサバ州でも避難民が566人に増加している。

パハン州では依然1,750人が避難。トレンガヌ州では147人、クランタン州では308人に減少している。

気象局は2日、▽ジョホール▽パハン▽ネグリ・センビラン▽マラッカ▽サバ▽クランタン▽トレンガヌ▽ペラ▽セランゴール――の各州とクアラルンプール(KL)、プトラジャヤに対し、1月4日まで大雨警報を発令した。

環境・水省は、ジョホール州バトゥパハ周辺で1月5日まで高潮が起きる危険があるとして警報を出した。

新型コロナの感染者数は2882人、ワクチン接種率は78.4%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は2日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,882人だったと発表した。累計感染者数は276万4,354人となった。

1日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,561万6,109人で、接種率は78.4%だった。18歳以上の成人接種者数は2,285万9,803人で、接種率は97.7%。ブースター接種完了者は632万9,155人で、接種率は19.4%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.99に上昇。1.00を上回る州・地域はゼロだった。

1日の新規感染者は3,386人。3,547人が回復し、累計治癒者は268万8,925人。死者数は26人増え、累計で3万1,513人となった。アクティブ感染者は、前日から187人減少し4万1,034人。うち82.6%が自宅、8.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.5%が医療機関、0.7%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。

また新たに5カ所のクラスターを確認。ケダ州、ペナン州、マラッカ州、ジョホール州の職場、パハン州の教育機関で発生した。これまでに確認された6,133カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は215カ所となった。