12月の航空旅客数は312万人、コロナ後初の300万人超え

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、2021年の国内空港における航空旅客数は前年同期比58.4%マイナスの1,072.4万人となった。12月単月では、前年同月比で2.9倍、前月比1.4倍の311.9万人で、新型コロナウイルス「Covid-19」パンデミック発生以来初めて300万人を超えた。
12月の国際線は前年同月比4.2倍の32.0万人で、国内線は2.8倍の279.9万人だった。
クアラルンプール新国際空港(KLIA)は123.1万人で、前年同月比3.9倍。国際線は4.2倍の31.6万人、国内線も3.8倍の91.6万人となった。
KLIAを除く国内空港は2.5倍の188.8万人となった。国際線は2.5倍の5,000人、国内線は2.5倍の188.3万人だった。
MAHBは、シンガポールとの間で新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種を完了した者を対象に隔離なしで双方の出入国を認める「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」と、メッカへの巡礼に伴い、12月は航空旅客数が増加したと説明。また、離発着数も前月比で21%、国際線の運航本数も15%増加し、新型コロナ流行前の41.6%に回復したとした。しかし変異株の出現が今年の見通しを不透明にしているとして、慎重ながら楽観的な見方を持っていると表明。今後も変異株の動向や、ワクチン接種率の有効性、渡航制限に注視していくとした。

タイプーサム、新型コロナ対策で静かな開催

【クアラルンプール】 ヒンドゥー教徒の祝祭タイプーサムが18日、開催された。新型コロナウイルス「Covid-19」オミクロン株感染拡大の脅威を受け、混雑を避けるために少人数ずつの参加となり、金属製神輿「カバディ」を運ぶ苦行が禁止となるなど、標準運用手順(SOP)を守った静かなものとなっている。
12日にハリマー・モハメド国民統合相により発表されたSOPに基づき、パアル・クーダム(ミルクを捧げる行列)、祈祷、戦車の行列のみが許可された。タイプーサムに参加したヒンドゥー教徒は、マレー・メイルの取材に対し、例年の混雑を避けることができ、短時間でお祈りを済ませることができたなどの好意的な感想を寄せたが、カバディの禁止や子供連れでの参拝ができないことについて残念がる声もあったという。
M.サラヴァナン人的資源相は、タイプーサムのSOPについて、インド人コミュニティから不満を訴えるメッセージを多く受け取っているとし、政府はインド人からの信頼を失っていると注意を喚起する一方、インド人コミュニティは、SOPに満足していないものの決められたルールを守ることでその成熟度を示していると強調した。
タイプーサムはヒンドゥー教のムルガン神を称える南インド発祥の祝祭で、タミル暦の第10月(1月-2月)の満月の日に全国のヒンドゥー教寺院で毎年開催されている。最大規模で行なわれるのは首都圏で、クアラルンプールから郊外バトゥケイブまでの約15キロメートルを信者たちが行進する。
(マレーメイル、フリー・マレーシア・トゥデー、ザ・ヴァイブス・ドットコム、1月18日)

オミクロン感染、累計で439人確認

【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、1月14日から1月18日の5日間で新型コロナウイルス「Covid-19」オミクロン株の感染者が新たに186人確認されたと発表した。これで累計のオミクロン株感染者は439人となった。
新たに確認された186人のうち41人がセランゴール州で確認されたもので、以下、サラワク州(26人)、ジョホール州(20人)、クアラルンプール(17人)、ペラ州(16人)、ネグリ・センビラン州(12人)、クランタン州及びパハン州(各9人)、ケダ州(8人)、トレンガヌ州(7人)、マラッカ州及びサバ州、ペナン州(各5人)、ラブアン(4人)、プトラジャヤ及びペルリス州(各1人)となっている。
これまでにマレーシアで確認されたオミクロン株感染者439人のうち、385人が海外からの入国者で、54人が市中感染となっている。また422人が散発的で、17人がクラスターに関連した感染となっている。
オミクロン株を含む変異種全体による感染者数は累計6,412人に上っており、デルタ株が5,726人、ベータ株が233人、アルファ株が14人となっている。
変異株の新たな感染者数は、マラ工科大学統合薬理ゲノミクス研究所(iPROMISE-UiTM)、マラヤ大学熱帯感染症研究教育センター(TIDREC-UM)、マレーシア・ゲノム・ワクチン研究所(MGI)、マレーシア・サラワク大学医学研究所(IMR)、健康コミュニティ医学研究所(IHCM-UNIMAS)が確認した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月18日)

マレーシアがRCEPを批准、3月18日から発効

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本国外務省は18日、マレーシアが17日付けで地域的な包括的経済連携(RCEP)協定批准のための国内手続を終了し、批准書を寄託者である東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局長に寄託したと発表した。
今回のマレーシアの寄託により、RCEP協定は、既に発効済みの▽日本▽ブルネイ▽カンボジア▽ラオス▽シンガポール▽タイ▽ベトナム▽オーストラリア▽中国▽ニュージーランドーー並びに2月1日に発効予定の韓国に加え、3月18日にマレーシアについても発効することとなる。
RCEPは、世界最大の自由貿易協定(FTA)であり、世界人口のほぼ3分の1にあたる22億人以上の市場を有する広域経済圏となると見込まれている。マレーシアでは、アズミン・アリ上級相(兼通産相)が昨年12月中旬までに批准手続きを完了すると明らかにしていた

 

新型コロナの感染者数は3229人、基本再生産数は0.99に上昇

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は19日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,229人だったと発表した。累計感染者数は281万7,163人となった。
18日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,568万4,153人で、接種率は78.6%だった。18歳以上の成人接種者数は2,290万9,192人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は974万4,147人で、接種率は29.8%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.99にアップ。1.00を上回ったのはセランゴール州、サバ州、ジョホール州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、ネグリ・センビラン州、ケダ州だった。
18日には3,093人が回復し、累計治癒者は274万1,355人。死者数は9人増え、累計で3万1,818人となった。アクティブ感染者は、前日から143人増え4万761人。うち82.9%が自宅、9.8%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.8%が医療機関、0.4%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに17カ所のクラスターが発生。ケダ州とジョホール州で3カ所、パハン州とKLで2カ所、クランタン州、ラブアン、セランゴール州、サバ州、ネグリ・センビラン州、マラッカ州、ペラ州で1カ所それぞれ確認した。これまでに確認されたクラスターは6,235カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は188カ所に増えた。