新型コロナの感染者数は3270人、ブースター接種率は21%に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,270人だったと発表した。累計感染者数は277万3,156人となった。
4日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,562万8,524人で、接種率は78.5%だった。18歳以上の成人接種者数は2,286万8,434人で、接種率は97.7%。ブースター接種完了者は686万5,812人で、接種率は21.0%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は4日連続で0.99となった。1.00を上回ったのはサバ州とクランタン州だった。
4日には2,862人が回復し、累計治癒者は269万8,613人。死者数は31人増え、累計で3万1,591人となった。アクティブ感染者は、前日から51人減少し3万9,682人。うち81.7%が自宅、8.9%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.8%が医療機関、0.6%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに2カ所のクラスターの発生を確認。ペラ州とラブアンでそれぞれ1カ所発生した。これまでに確認されたクラスターは6,139カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は200カ所に減った。

エアアジア、社名を「キャピタルA」に変更へ

【ペタリンジャヤ】 格安航空エアアジア・グループは社名を「キャピタルA」に変更することを検討している。
同社が3日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)宛てた声明によると、新社名「キャピタルA」はマレーシア会社委員会(SSM)により承認され、12月28日付けで同社向けに確保された。後日開催される株主総会での承認を経て正式変更が行なわれるが、承認された場合、SSMによる新社名登録通知発行日から新社名が有効になるという
エアアジアは、2021年12月、既存株主を対象とした株主割当増資を実施し、約9億7500万リンギを調達している。
トニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、民間航空史上最も困難な2年間を経て、ようやく終わりが見えてきたと強調。運航ができなかった期間を利用して、コストの抑制やネットワークの最適化、機材戦略などに取り組み、すべての市場でスリムかつ強力な空運のための強固なプラットフォーム構築を目指し、会社運営をあらゆる側面から見直したと述べた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月4日、フリー・マレーシア・トゥデー、1月3日)

2021年1ー9月の投資認可額、51.5%増の1778億リンギ

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 マレーシア投資開発庁(MIDA)は12月23日、2021年1ー9月の直接投資額(認可ベース)が1,778億リンギとなり、前年同期比51.5%増となったと発表した。投資件数は3,037件で、7万9,899人の雇用創出が見込まれている。
総投資額の58.4%(1,039億リンギ)を製造業、32.5%(578億リンギ)をサービス業、9.1%を第一次産業(161億リンギ)が占めた。
外国直接投資(FDI)は、総投資額の約60%となる1,061億リンギだった。上位5カ国は、シンガポール、中国、豪州、日本、オランダで、上位5カ国だけでFDIの85.3%(906億リンギ)を占めた。日本からは太陽誘電が、サラワク州クチンにおいて積層セラミックコンデンサ新工場を建設すると発表した。
一方で、国内直接投資(DDI)は717億リンギで、総投資額の40.3%を占めた。上位の投資は、ケダ州、サラワク州、クアラルンプール、セランゴール州、パハン州で、DDI総額の75.8%にあたる1,348億リンギを占めた。
産業別では、製造業において522件(1,039億リンギ)が認可され、前年同期比で60%増となった。好調を牽引したのはFDIで、前年同期と比較して133.5%増となり、製造業への投資額の88.3%(917億リンギ)を占めた。DDIは122億リンギ(11.7%)となった。製品別では、▽電気・電子製品(643億リンギ)▽金属加工品(140億リンギ)▽ゴム製品(54億リンギ)▽基礎金属製品(52億リンギ)▽食品製造(46億リンギ)▽化学品・化学製品(41億リンギ)▽科学・計測機器(21億リンギ)▽輸送機器(9億8,080万リンギ)ーーの8製品で96.8%を占めた。
アズミン・アリ上級相(兼通産相)は、2021年12月10日時点で523件、金額にして372億リンギ規模の案件が寄せられていると言明。2022年については明るい見通しを持っているとした。

全国的な洪水でいまだ1.5万人が避難生活

【クアラルンプール】 昨年末から全国各地で起きている洪水により、1月3日夜の段階でジョホール、パハン、マラッカ、ネグリ・センビラン、セランゴール、サバ、トレンガヌ  の7州で約1万5,000人が避難生活を続けている。
ジョホール州では、3日夕方時点で4,278人だった避難民が午後8時の時点で4,737人に、さらに翌4日午前には5,479人に増加した。セガマットやメルシン、コタティンギ、タンカック、ムアル、バトゥパハなど7地区が洪水被害を受けている。
パハン州では、2,572人いた避難民の数が3日夕刻には2,438人に減少したが、4日朝には2,564人に増加に転じた。テメルロー、クアンタン、マラン、ロンピン、ジェラントゥットなどで避難民が多く出ている。午前8時時点で州内の17本の道路が通行止めとなっている。
マラッカ州では、避難民は3日午後4時時点での2,621人から午後8時には2,591人にわずかに減少したが、4日午前8時には2,674人に再び増加した。アロー・ガジャで994人、ムラカ・テンガで1,425人が避難している。
ネグリ・センビラン州でも2,073人いた避難民が3日夜には1,967人となり、4日午前8時には1,795人に減少。セランゴール州では、ランガット地区で40人が変わらず避難生活を続けている。
サバ州では3,329人から3,310人に減少。第二波に見舞われているトレンガヌ州では、午後9時時点で10人だった避難民が19人に増加している。
(ベルナマ通信、1月3、4日)

ホンダマレーシア、SP規格のエンジンオイルの販売開始

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは12月28日、新たにSP規格のエンジンオイルの販売を開始したと発表した。
これまで販売していたSN規格からSP規格にリニューアルした。SP規格は米国石油協会(API)が2020年5月に定めたエンジンオイルの最新規格。エンジン内で起きる異常な燃焼の原因となる「低速早期着火(LSPI)」が起きにくいオイルとなっている。
ニューアルしたのは、「SP 10W-30」、「SP 5W-30」、「SP 0W-20」。「SN 0W 30」については、「シビックタイプR」などの高性能エンジン向けに販売を継続する。
ホンダは、アフターセールス・サービスの満足度向上とホンダ車を持つ喜びを味わってもらうために努力していると説明。SP規格のオイルを使用することで、エンジン効率を最大限に高め、エンジンの寿命を伸ばすことできるとした。

新型コロナの感染者数は2842人、ワクチン接種率は78.5%に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は4日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,842人だったと発表した。累計感染者数は276万9,886人となった。
3日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,562万3,153人で、接種率は78.5%だった。18歳以上の成人接種者数は2,286万4,655人で、接種率は97.7%。ブースター接種完了者は662万7,119人で、接種率は20.3%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は3日連続で0.99となった。1.00を上回ったのはジョホール州とクランタン州だった。
3日には3,535人が回復し、累計治癒者は269万5,751人。死者数は28人増え、累計で3万1,560人となった。アクティブ感染者は、前日から873人減少し3万9,733人。うち81.9%が自宅、9.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.4%が医療機関、0.7%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに3カ所のクラスターの発生を確認。パハン州で2カ所、サバ州で1カ所で発生した。これまでに確認されたクラスターは6,137カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は206カ所に減った。

エコノミストは顕著な経済回復を予想、リスクは感染への対応

【クアラルンプール】 移動制限の緩和、ワクチン接種の進展を背景にエコノミストは今年の国内経済は顕著に改善すると予想しているが、新型コロナウイルスの感染状況にどう政府が対応するかに大きく左右されるとの見解も示した。
サンウェイ大学のイア・キムレン教授は、個人消費、投資、輸出の増加で国内総生産(GDP)は6%増加するとの予想を示した。
マレーシア科学技術大学のジェフリー・ウィリアムズ教授は「オミクロン株への過剰反応が懸念される。政府が行動制限を強化すれば経済にマイナスだ」と述べた。
ホンリョン・インベストメント・バンクは中央銀行による金利の「正常化」を予想しており、第4四半期に翌日物政策金利を2%に0.25ポイント引き上げるとみている。
変異株による感染拡大を理由に世界各地で行動制限が再導入されたが、今年も同様の措置がさらに施行されれば、世界経済の先行きは多難とエコノミストはみている。
(ザ・スター、ザ・サン、1月3日)

中国GACモーター、BセグメントSUV「GS3」を発売

【クアラルンプール】 中国の広州汽車集団(GACモーター)がマレーシア市場へ正式に参入し、第一弾モデルとしてBセグメントSUV「GS3」を12月28日発売した。
「GS3」は完全輸入車(CBU)で、「スタンダード」と「プレミアム」の2バリアントを用意。価格はそれぞれ8万8,800リンギ、9万6,800リンギから(保険料なし、6月30日までの売上・サービス税の減税適用価格)。5年間(15万キロメートルまで)の保証および3年間(10万キロメートルまで)の5回の無料修理サービスが付く。
いずれのモデルも、1.5リッター自然吸気4気筒ガソリンエンジンを搭載し、最高出力114PS/6,000rpm、最大トルク150Nm/4,500rpmを発揮。燃費は新欧州ドライビング・サイクル(NEDC)基準で6.9リットル/100キロメートルを達成している。車体カラーは5色。
「GS3」の販売およびアフターセールスは、2021年11月30日にGACモーターと独占販売契約を締結したワリサンTCホールディングスの子会社であるワリサン・タンチョン・オートモティフ(WTCA)が行う。クアラルンプールにあるGACショールームで「GS3」が展示されている。WTCAは、将来的には首都圏クランバレー以外の地域にもショールームを設置する予定だ。
(ポールタン、12月29日、28日)

オミクロン株拡大の懸念、2度の追加接種も検討へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシアで新型コロナウイルス「Covid-19」の全国の基本再生産数(R0)が1.0に迫っており、カイリー・ジャマルディン保健相は感染力がより強いオミクロン株が国内で広がっている可能性があるとして注意を呼び掛けた。
R0は感染者1人が何人に感染を広げる可能性があるかを示す指数で、1月1日時点で0.99まで上昇した。新規感染者数は12月26日以降上昇傾向をみせており、12月31日時点でオミクロン株の感染者は64人に達している。うち63人が海外からの入国者だが、残る1人については市中感染が疑われている。
カイリー保健相は、「デルタ株に比べて悪性でないとの指摘もあるが、感染力が強いため感染者が増えればそれだけ入院患者が増加し、集中治療室(ICU)の稼働率が高まるため医療崩壊の恐れがある」と指摘。追加接種の対象を拡大することやマスク着用の徹底、室内の換気、感染情報の共有や入国管理の強化で感染拡大を遅らせることができると述べた。

■2度の追加接種について検討を開始■
オミクロン株拡大の恐れが高まっていることを受け、カイリー保健相は、1、2度目にシノバック製ワクチンを接種した後に追加接種としてファイザー製を接種した人を対象とした2度目の追加接種の可能性について検討を始めたことを明らかにした。
米エール大学とドミニカ共和国保健省の研究者の発表を受けたもので、これらの接種者は他の株と比較してオミクロン株に対する免疫応答が低いことが分かった。従来型と比べて抗体レベルが6.3倍、デルタ株と比べても2.7倍低かったという。共同研究者の岩崎明子エール大教授は、2回の追加接種が必要となる可能性があるとしている。

日本はマレーシアへの投資に意欲的=高橋 新大使

【クアラルンプール】  昨年12月に着任した在マレーシア日本大使館の高橋克彦大使は、日本の投資家はマレーシアへの投資に意欲的であるとの見解を示した。

高橋大使はビデオ会見の中で、日本企業が新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い低迷するマレーシアの経済回復や、2025年までの先進国入りに向けて貢献したいと考えていると言明。日本からの投資額は、2021年の年初9カ月が808億リンギで、2019年通年の752億リンギから増加したと明らかにした。マレーシアに進出する約1,500社の日系企業は47万人分の雇用を創出しており、今後さらに多くの雇用を提供すると予想。日本のサプライチェーンにとり重要なロジスティクスや電気・電子(E&E)産業、これまで日本企業が投資してきた石油、ゴム産業のみならず、日本企業は、再生可能エネルギーやデジタル技術、気候変動対策などへの新分野への投資も検討しているとし、具体的には、デンソー、トヨタ自動車、王子ホールディングス、太陽誘電、大和ハウス、パン・パシフィック・リテール・マネジメント、アルム、エネオスなどが投資を計画しているとした。
また高橋大使は、任期中により多くのマレーシア人を日本に迎え入れたいと言明。東京などの主要都市のみならず、地方訪問を促進したいと述べた。2022年はマレーシア政府がルックイースト(東方政策)を開始して40年という節目の年であるとして、今後も良好な二国間関係を強化し、人材育成などを通して、次世代に引き継いでいきたいと抱負を述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月29日)